コラムあるいは雑文:コメント一覧

古い順に表示されます。
管理人2004/10/12 21:33:01
コメントはこんなふうに表示されます。
管理人2004/10/12 21:33:59
追加したコメントは、順に表示されます。
いわし2004/10/13 02:22:59
いつの間にかこんなコンテンツが!懐かしいですね、この言葉は自分もDB掲示板で初めて知りました(^^;
管理人2004/10/13 17:54:56
コメントありがとうございます。そういえば掲示板の一番乗りも、いわしさまでしたよね。
いわし2004/10/15 22:24:13
自分も足の速い人を代わりにするのを諦めたのでは、と思いました。由乃さんもあれ程大見得切っての参加ですからねぇ…逃げたなんて思われるのは我慢できないんじゃ
管理人2004/10/16 01:36:38
いわしさま、またまたコメントありがとうございます。「取っておいた」という以上、祐巳を別の何かに使うつもりだったように思えてしかたありません。私がひねくれているのでしょうね(笑)。
2004/10/16 09:32:57
あるいは、最低限の情報しか与えられなかった三奈子さまが、読者の納得するような話を作ったのかもしれません
管理人2004/10/16 20:50:53
黄薔薇革命の43〜44ページから想像しているのですが、記事の一時差し止め&祐巳への直接取材自粛の代わりに、結構詳しく話す必要があると思うのです
いわし2004/10/16 23:03:28
祐巳には逃げられて満足のいく取材が出来ていない三奈子さまにとって祥子さまの協力はかなりの「餌」だと思うので、先に条件さえ取り付けてあるなら一部を詳しく話してくれなかったとて文句は付けられないんじゃ…(祥子さま相手ですし)って長くてスイマセン
管理人2004/10/17 13:03:00
黄薔薇革命を読む限り、三奈子さまは「シンデレラと切っても切れない話題」と知らされていて、後日談の取材が約束されていたと思います。それだけでも、満足するかもしれませんね。その場合は「後日談でどのように説明されたか」ということになります
いわし2004/10/19 23:18:20
確かにこれは気になる点ですね。自分的には中止といわずとも自分だけ少し早く帰ってきたり、とか祐巳の事を思って〜的な説を推したいです。
此花2004/10/19 23:28:51
実は瞳子って「特別〜」が出る前の可南子と同じで、柏木のいとこであること以外には家族の事が一切出ていないんですよね。
管理人2004/10/20 02:00:28
祥子さま視点が「〜不在」まで存在しませんでしたが、作者は、祐巳に近いキャラほど「視点」を避けているような気がします。瞳子ちゃん視点もありませんので、基本的に謎が多い。本音をしゃべらせてしまうとあとあと困るからかもしれません。
朱夏2004/10/23 02:36:08
瞳子には、何かと思わせぶりな記述が多いですよね。「パラソル」で祐巳と瞳子が、ミルクホールで出会うときから、いつも紅薔薇と縁のあるいちごミルクを持っていたり…。なので私は、もし瞳子視点で語られるときが来たら、「チェリーブロッサム」の様に、祐巳・瞳子がスールになる時だと、勝手に思いこんでいました。
女優瞳子2004/10/24 16:33:20
「由乃さまや乃梨子が公私でお姉さまのことを呼び分けているので、わたしも使い分けましょう。でも、2つでは皆さまの真似をしたと思われますので、わたしは公で『紅薔薇さま』、祐巳さまの前で『祥子さま』、私で『祥子お姉さま』と使い分けてみせますわ。だって私は女優なのです
管理人2004/10/25 04:15:49
女優瞳子さま、瞳子ちゃんならホントに言いそうなコメント(本音が違ったとしても 笑)ありがとうございます。
管理人2004/10/25 21:01:07
文字数を数えてみたらちょうど130字、女優瞳子さま、もしかしたら途中で切れていませんか? 文字数制限を撤廃しましたので、続きがございましたら、再投稿していただけるとありがたいです。
いわし2004/10/26 23:07:19
確かに祐巳に近いキャラほど「視点」を避けているというのはあるかもしれませんね。読者の視点を祐巳に近づけて、より祐巳に感情移入させやすくなる効果がありそう。紅いカードの時のように他の人の視点から祐巳を見せられるとドキッとします。いつか祐巳の妹にもそういうのを期待。
いわし2004/10/27 12:46:23
確かにその方法なら問題無さそう…。祥子さまが紅薔薇さまになれない可能性を憂う祐巳の発言などからしても、ポストごとに分かれて投票という事は無さそうですね。もう1つ考える事があるとするならば当選後どういう風に薔薇の色が決まるか。作中に出てきたケースでは流れで自然に決まってしまいそうですが…(^^;
朱夏2004/10/28 21:06:48
リリアンの生徒会選挙で忘れてならないのは、「薔薇の蕾(ブウトン)」の称号。前薔薇様のプティ・スールは、立候補したとき、自動的に前任者からの推薦を得られるシステムなわけで、自分の姉のポスト以外は選べません(たぶん)。しかも、前薔薇様からの推薦はかなり強力。もし蟹名静が圧倒的な強さで勝てたとしても、選に漏れたのが志摩子だったら、紅薔薇、黄薔薇のポストは得られないシステムでしょう。滅多にないことですが、ブウトンが二名以上立候補しなかった場合、新規の立候補者は、ポスト(薔薇のカラー)を任意に選べる事になります。しかしこの場合も、最終的にそのポストは、前薔薇様の承認によって始めて決定するのではないかと考えられます。全生徒の投票に対して、前任者の推薦が同等に有効な選挙は、決して現代民主主義選挙とは言えません。このようなリリアンの生徒会は、どことなく十九世紀の貴族院を彷彿とさせます。こうした旧階級制度に対するほのかな憧れも、「マリみて」の味わいの一つと私は思っています。いずれにしても「マリみて」が今後も続いて、祐巳や由乃が、正真正銘の薔薇様になる所を見てみたいものです。
2004/10/28 23:06:34
山百合会の選挙システムはリリアンの謎の一つですね。ワトソン様が想像する方法がやはり一番無難で妥当だと思います。上記の朱夏様の意見について、ブゥトンというのは山百合会の公式の役職ではないようですので、さほど問題はないと思います。
いわし2004/10/29 02:47:09
要は例えば水野蓉子も佐藤聖も卒業するまで妹を持たなかったら後任者の色はどうなっていたのかな、って事だったんです。…さして重要では無い仮定ですね。ただ卒業生である薔薇さまは基本的に選挙にはノータッチだと思います(朱夏さんのコメントの推薦・承認の辺り)。…コメントにレス付けていくのは反則でしょうかしかも2回目で長いm(_ _)m
kuro2004/10/29 22:54:53
・その時カナダに自分が会いたくない人が来てる事がわかって、行くのを止めた。....というのはどうでしょうか?。 瞳子が祐巳に対して素直になれないのは、祐巳に拒絶されて傷つく事を無意識に恐れるあまり自分の気持に嘘を付いてる為ではないかと私は見ています。 祐巳との過去のいきさつや、自分との距離感をなかなか掴ませてくれない祐巳の「天然」の性格(「またそういう無防備な顔をする」etc)もあるでしょうが、負けん気の強い瞳子の性格を考えるとそれだけでは弱い気もします。もしかしたら過去にトラウマになる様な事があったのかもしれないと思っていましたが、そこでワトソンさんのコラムを見て閃きました。
kuro2004/10/29 23:06:14
私もいわしさんの考察の方に同意です、すいません。 まず祥子は祐巳側の気持ちを憶測でべらべら喋っちゃいけませんよね。おそらく一通りの事実関係と顛末、後は「スール制度についてどう思か」みたいな差し障りのない内容で空白が埋められていたのではないでしょうか?。 祥子としてはまず「祐巳から手を引かせる」という事を約束させた上で取材に応じれば良かっただけだと思うので比較的交渉は楽だったと思います。一方三奈子は注目を集めるスクープが取れただけでご満悦の様子です、記事の内容がどれだけ核心に迫ってるかについては元々無頓着な人ですし。相手が今の真美ならこうはいかないと思いますが(笑)。 なんか全面否定みたいになっちゃって申し訳ない!(^^;)
kuro2004/10/29 23:18:52
それと、この時点で祥子は「どうしてロザリオを受け取らないか」という祐巳の本当の気持ちをある程度理解できていたと思いますね。あの祥子が自分のプライドを落としてまで直談判して取材に応じた訳ですから、よっぽど祐巳の事が気に入ったという事でしょう。水曜日の講堂の裏手での二人のやり取りからもその事が伺えます、祥子は自分がインタビューに答える代わりにロザリオ受け取れという提案を祐巳から断られた後、楽しげに笑って背を向けています・・・。それにしてもこの時の祥子、「明日あたり一雨きそう」とわざと意地悪な事を言って祐巳を試したりしてますが、ちょっとした「恋の駆け引き」を楽しんでる様ですね、たぶんそんな祐巳が可愛くて少し虐めてみたくなったのでしょう。そういう二人の思いの片鱗ぐらいは語られたのではないでしょうか?
2004/10/30 01:28:12
Bの場合、立候補しない蕾に妹がいるならば、その人が立候補すると言うことも考えられますね。
kuro2004/10/30 10:25:25
一番面白みに欠ける意見かもしれませんが、薔薇の色に関しては特に規定の様なものは無いかもしれません。「役職に区別が無い」という事は誰がどの色で呼ばれようが生徒会運営上何ら支障がないという事で、特に規定をする必要はない訳です。ですから極端な話、ある日突然3人が申し合わせて色の呼称を取り替えっこしたとしても、おそらく生徒会規約上は問題ないだろうと・・・(笑)。しかし「薔薇さま」は単なる「生徒会役員」でなく、学園の伝統を背負い、また学園内のアイドル的側面も持ってるので、もちろんそんな事が許される訳もありませんが。まあでもリリアンの事ですから、情緒的な側面を重視して規約の中に「薔薇様の呼称」について何らかの記述があるかもしれませんね。
管理人2004/10/31 15:18:45
薔薇さま方が「選挙にノータッチ」なのは「つぼみに任せる」という意味で、つぼみがいない場合は責任上ノータッチではいられないような気がします。
いわし2004/11/4 10:05:58
中学には生徒会が無く、高校では生徒会が弱かったので(言い訳)、リアルに考えられていませんでしたがブゥトンも立候補者もいない場合、確かに山百合会幹部は立候補の打診くらいはする必要があるのかも…。 「白薔薇のつぼみの姉」なんてのが出てくる可能性があるのですね(<円さん)
2004/11/4 18:49:26
「〜薔薇のつぼみの姉」=「〜薔薇様」だと思いますので、登場するとしたら「〜薔薇の姉(あるいはお姉さま)」ではないでしょうか(<いわしさま)
kuro2004/11/4 22:02:43
可能性のひとつとして、どうしても候補者が3人に満たない場合等は、その年度に限って二人ないし一人(さすがに可能性は極めて低いと思いますが)の薔薇様によって山百合会が運営される、というのもアリかも。
いわし2004/11/4 23:30:09
間違えました、これは恥ずかしい(<薔薇のつぼみの姉)。「自然と呼ばれるようになる」説には当初違和感を覚えましたが、それが起こりえるのがマリみて、という気もしてきました
teto2004/11/06 00:13:38
紅・黄・白以外の名称がつけられることもあるのではないでしょうか。たとえばの話ですが蟹名静嬢が当選した場合、ロサ・カニーナがあらたに加わり、桃薔薇さまと呼ばれる。翌年以降は選挙の結果や新しい薔薇様の意向によってロサ・ギガンティアが復活するかもしれないし、ロサ・カニーナが引き続き使われるかもしれない。最初は違和感を感じるかもしれませんが、この状態が数年続けばリリアンの3薔薇は自然と紅・桃・黄で落ち着くことになると思います。
管理人2004/11/07 08:17:31
静さまに特別なニックネームが存在したのはたまたまですから、特殊な例と言えるでしょうね。
ほとんどの場合は当選前から「ロサ・×××」よばれているというのは考えにくいですから、役職名が変わることはないでしょう。
でも、静さまの場合は、たしかに「当選していたらあるいは」という感じはします。「ロサ・ギガンティアとロサ・カニーナの両方で呼ばれる」というのも、あるかもしれませんね。
管理人2004/11/07 08:24:01
「無印」での祥子さまの気持ちをについての"私の想像"を、新しくコラム「『無印』での祥子さまの気持ち」として書いてみました。そちらをご覧ください。
いわし2004/11/07 09:06:08
なるほどなるほどー。柏木の件と重なるとは気付きませんでした。祥子さまは確かに体育館ダンス後の王子初登場の日にはまだロザリオを「賭けとか同情」でもらってもらおうとしてますものね。
バルミラ2004/11/10 17:08:53
 はじめまして。中々面白そうな事をやっているので少し寄せてもらいます。第1巻の「祥子は自分が優にされて(泣くほど)嫌だった事を、無意識的に祐巳にやってしまっ(て泣かせ)た」という構図は読者の間でどのくらい認知されているのでしょうか。この事はシリーズを通して祥子というキャラを考える上で外せない事だと思うんですが。例えば「涼風さつさつ」で祥子が可南子に対していった事は、祥子自身にも帰ってくる事だと思います。彼女も自分の理想どおりの人ではなかったという理由で優を拒絶しています。逆に自分と重なるから可南子に怒りを覚えたのでしょう。そう言う部分が全然ない祐巳は戸惑うだけでしたから。ちなみに優と祥子のどちらが悪いとは現時点では言えないと思います。そもそも優の言った事が本当かどうかも怪しいものです。彼は本当は同性愛者でなく、未熟な祥子の為にわざと嫌われ役をやっている可能性もありますから。
朱夏2004/11/10 18:16:37
なんとここにも、柏木擁護者が!>パルミラ様 「マリみて」ファン全員を敵に回して、「負けるな柏木同盟」でも作りますか。(笑) 考えてみれば、その生い立ちに難しい問題を抱えているのは、祥子だけでなく柏木も同じです。現在の小笠原の総帥は、きっと跡継ぎには祥子を考えているでしょう。しかし、その婚約者を送り出す柏木家の方では、全く違う思惑があるはずです。こんな環境で育った優は、幼くしてすでにコンツェルンのトップに立つ事を期待され、誰もがうらやむ美少女の許嫁がいる身分です。そんな優が、どうやって自分のアイデンティティーを表現したら良いのでしょう? とりあえず美しい婚約者に、「屁の突っ張り」で、「女に興味がない」ぐらい言ってみるしかなかったかも知れません。(そこがまた、柏木の馬鹿なところですが。) 「子羊たちの休暇」197p、西園寺家のパーティーでの柏木の言葉、「この場をぶっ壊してやろうか」はそんな彼の一面を見た気がします。私は、祥子にもっと心のゆとりが出来れば、柏木とは必ず和解できるはずだと信じています。<管理人様:趣旨違いのレスで、ごめんなさい。
朱夏2004/11/10 18:19:56
やはり可南子は、祐巳とケンカしている写真をもらっても嬉しくなかったと思う。(笑)
kuro2004/11/11 00:34:25
10/16 のコラムのでの私の何気ないコメントを受けてとの事ですみません。物議を醸し出してる張本人としては一応コメントをしておかねばという事で来ました(呼んでないって?)。とりあえず全体を通しての私個人の推察としては、(1)まず祐巳がロザリオを受け取らなかった事は祥子が祐巳に興味を持つ最初の接点だった。(2)祐巳の祥子に対する気持ちも、小笠原祥子という「人間」と直接触れ合う事・祥子の問題に深く関わる事で変化、或は成長していった。(3)最後の温室のシーンに於いては、祐巳のそういう部分もひっくるめて祥子はより深い所で自分にとっての祐巳という存在を認めていた。・・・ポイントだけをごく簡単にかいつまんで端的に言うとこの3点です。
kuro2004/11/11 00:37:38
私も最初はワトソンさんとほぼ同じ見方で「無印」を捉えてましたが、一見ブラックボックスに見える祥子の気持や心の動きをシーン毎に細かくピックアップして繋げて行くと、実は二人の心のやりとりっていうのが呼応する様な感じで結構細かく動きながら物語が進行しているのが見えてくる感じがします。「無印」自体、基本的には「今野版シンデレラ物語+α」的な捉え方ができると思いますが、良く読むともう少し濃厚な人間のドラマが浮き上がって出て来る、ちょっと大袈裟に言うと「あぶり出し」みたいになってるんじゃないかと・・・。まあ単なるヨタ話と思って軽く聞き流して下さい。(本人の希望により一部編集:管理人)
管理人2004/11/11 05:12:37
ようこそ、バルミラさま。
>「祥子は(中略)」という構図は読者の間でどのくらい認知されている
私としても、これは「深読み」の部類に入ると思うので、認知されているとは言えないと思います。
ただ、突飛だとも思いませんし、曲解でもないと思っています。
祥子さまは、このあと祐巳の影響をたくさんうけていきますが、この「無印」の祥子さまを、私は「祐巳の影響を受ける前の祥子さま」ととらえています。温室の件が最初の(大きな)影響です。祥子さま視点がほとんどないので、それが分かりにくいだけで、心のうちは(巻が進むにごとに大きく)変化しているものと考えています。
くりくりまろん2004/11/13 12:05:00
(こちらでは)はじめまして。よろしくお願い致します。休日の土曜の朝にマリみてについて考えるというのは爽やかなものですね。//これは「昔の自分もそこにいるよう」な題材であることから、どちらかというと解釈というよりは、読んでいるそれぞれが自由に連想を働かせることで物語の幅がでてくるように描かれたシーンではないかと思います。//ただ敢えて言うならば、祐巳が現在生きている現実の世界は、リリアンや花寺の人たちで賑やかな生き生きした世界です。そこから離れ、少し退行することで祥子の心に最も寄り添う、といった終盤での祐巳の姿につながっていったのではと考えます。デリケートな問題なので皆でワイワイとやっているところでは見過ごしてしまう点があるのではないだろうか、と思われるところです。//「作戦」というのは祥子のためを思って皆が動くという罪の無いものなのです。しかしそれでも、曝露的で乱暴なものではないかという疑問を祐巳は感じていったのではと思います。祥子は強い人なので少々のことでは傷付かないかも知れません。しかし、幼子に対するような気持ちで祥子の男嫌いという問題は大切に扱わねばならないとも言えます。祐巳の迷いというのは優しさの表れなのでしょう。そのような意味で心理状態の変化のきっかけとして捉えられると思います。//特に報われることはなくとも、義務感やら責任感やらで必要なことを一人で頑張るというのは、祥子の姿に良く重なります。そしておそらく、祥子のそのような性質は随分昔からのものなのでしょう。さらに深読みすれば、緊張を解くことができないという姿勢は男嫌いの症状にも少し関係があるようにも思われます。より幅のある祥子に対する祐巳の理解が、プール帰りの女の子の姿に仮託してなされていったのではないでしょうか。
バルミラ2004/11/13 13:31:29
難しいですね。感覚的にはつかめるけど、口では説明しにくいというか。ただ、この前後だけ見てるとかえって解からなくなるような気がします。ここまで(あるいはこれ以後)の祐巳と祥子の関係を含めて考えた方がいいかもしれません。例えば『ウァレンティーヌスの贈り物(後編)』89ページ、「それにしても祥子さまって、幼稚舎の頃から戦っていたんだ。(中略)自分はただ、のほほんと暮らしていやしなかっただろうか。(後略)」の部分。祐巳はこういった記憶から、「自分=居眠りをしている子(の一人)」「祥子=睡魔と戦っていた子」と(あるいは無意識に)連想したのではないでしょうか。
kuro2004/11/13 16:42:03
えーっと、まず例の女の子はグループの中でどんな風に見えるでしょうか?。一番しっかりしていて、優しくて、一番「お姉さん」に見えますよね。一応p82以降になりますが、祥子は祐巳のためにタオルをかけてくれます。この行為はさっきの女の子の献身的な姿と更に重なってこないでしょうか?。祐巳にしてみれば、まさか妹がとんでもないはかりごとを企てているともつゆ知らず、自分の為に献身的に世話を焼いてくれる優しいお姉さま・・・・一歩も動けなくなる訳です。
管理人2004/11/14 02:48:58
みなさま、コメントありがとうございます。くりくりまろんさま、ようこそいらっしゃいました。
いろいろな見方があるようですね。とても参考になりました。みなさまのご意見では「祐巳が女の子に祥子さまを重ねて見ていた」ということが共通しているようですね。
いわし2004/11/14 04:01:22
作者の実体験を載せようと狙ってたと言うのだったら「真夏の1ページ」というのは最高のタイミングですよね。真夏のバスというのがイメージできて素敵なエピソードだと思います。祐巳の心境の変化ですが単純に状況の変化によるものとも取れます。「祥子さまに実際に会ったら急にいたたまれなくなって嘘がつけなくなっちゃった」と…。
いわし2004/11/15 11:37:19
これにコメントを付けられずにいたのは真偽を確認、というのとはちょっと違うかもしれませんが実際に読んでみないと分からないな、と思ったからでして。ご指摘の「優お兄さま」との対比は全然気付きませんでしたが、深いですね。妹問題のこういう新しい切り口のものは読んでて嬉しくなります。
kuro2004/11/16 01:28:12
えーっと、コメントが少ないとの事ですので(笑)。私も以前の写真を貰っても可南子は嬉しくないというか、かなり複雑な気持ちになるんじゃないかな、と思う。たぶん可南子は火星に行っちゃった人とのツーショット写真が欲しいのではなくて、目の前にいるちゃんと人格を持った人間である祐巳とのツーショット写真が欲しいんだと思う。
kuro2004/11/16 01:28:35
あ、それと。ちょっと本編読み直してないんで詳しい所はわかりませんが、蔦子は二人を仲裁する目的でフラッシュをたいたんじゃないのかな?。それとも被写体として二人を見ていたのかな?。
kuro2004/11/16 01:32:39
たぶんそれだけ祐巳が由乃に友人として信頼されてるという事なんじゃないかな?。これも本編読み直してなくて申し訳ないのですが、リレーに限らず他の競技でもこういうトラブルが起こりえる事は容易に想像できる訳で、たぶん由乃はそういう困った時には祐巳に頼もうと思っていたんじゃないかな?。祐巳だったらなんだかんだ言いつつも、いざやる段になったら全力投球でやってくれるって由乃にはよく解ってる。一生懸命やって結果として負けるのなら由乃も満足だろうけど、他の人に頼んで嫌々やって負けて来るのとかって由乃は絶対我慢できない人でしょ。
kuro2004/11/16 01:48:17
ああ、そうか「ジョーカー(切り札)」と言っていたのか・・・、だったらとりあえず競技はリレー限定かもしれませんね。でも後半の部分はこんな感じでいいんじゃないかな?。
くりくりまろん2004/11/18 16:31:53
祥子は祐巳の前に現れたときから、決して冷たいばかりの人ではないことは分かるけれどもあえて言うならば読者にとって「訝しいところのある人」なんですねぇ。祐巳を一方的に「妹」にしようとしたり、わざわざ銀杏の木のところまで追いかけに来たり。祐巳の祥子に対する興味と読者のそれは違うものなんだろうけれども、以後延々と祥子に対する興味というのは持続されてゆくように描かれていると思います。
コラムの趣旨から少し逸れるかもしれませんが、一方の祐巳は温室の場面では祥子の気持ちをたちまち了解しながらも、自分が祥子にしてあげたことには無自覚なままロザリオをもらっています。この無自覚さは祐巳の特徴として徹底していて、「特別でないただの一日」に至っても瞳子に対してしてあげたことにも全くの無自覚。その無自覚さが「レイニーブルー」の遠因の一つだったのではと思います。現在の祐巳は祥子に充分に受け入れられていると感じているのでしょう。しかし祥子が祐巳に影響を受けていることについては、祐巳はもしかすると全く知らないのかもしれませんね。
管理人2004/11/19 03:45:59
祐巳を由乃さん以外の誰と交代しても戦力が上がるとは思えません。だから、使うとすれば「由乃さんの代打かなぁ」と思ったわけですが、だからこそ、ぎりぎりまで祐巳を使うのを渋っただけで「他意はないのかも」とも、思えてきました。
まあ、けっきょく、解らないのですが(笑)。
管理人2004/11/19 04:04:12
音楽室での連弾、体育館でのふたりだけのダンス、どちらも祥子さまにとって「とても楽しい出来事」だったのですが、このときはまだ、祐巳は「賭けの対象」でもあったので祥子さまは自分の気持ちの気付いていません。
温室で「同情」でロザリオを望まれた時「ぜんぜん嬉しくない」と感じたことで、「私はこんなにも祐巳が好きだったのだ」と自覚したんだと思います。
祐巳の「無自覚」は大きな特徴だと思いますが、もうひとつ、「自分の勘をまったく信用していない」ということがあります。レイニーのとき「祥子さまに嫌われてた」などと考えるのも、「好かれているはず」という自分の感覚を信用していないので、自信が持てなかったからでは。
実は、祐巳は「とっても勘が鋭い」のです。ただ、それを本人は信用していない。だから「瞳子ちゃんに好かれているかも」という勘はビシビシ感じているのだけれど「そんなわけないじゃん、瞳子ちゃんが好きなのは祥子お姉さまのはず」と、無意識のうちに打ち消しているのではないかなと思います。
kuro2004/11/20 10:37:54
なるほど今度はレイニー談義ですか、面白そうですね(笑)。『無印』における祐巳の祥子への想いは確かに真っ直ぐだったと言えると思いますが、しかしそこには自分に対する自身の無さやコンプレックスという感情も混じっていた事を見逃してはいけないと思います。その感情はレイニーに至る迄祐巳の中で居座り続け、形を変えていったのではないでしょうか。・・・自身が無いから不安になる、不安になるからただ離すまいと祥子にしがみつこうこうとする、しがみついているから周りが見えなくなるし自分も見えなくなる。ただしこれは祐巳だから特別という事ではなく、こういう負の感情のループというのには誰の身にも起こり得る事だとは思いますけどね(笑)。それよりも次巻『パラソル』で、そういう自分自身の姿と正面から向き合い自分自身を克服する事ができた祐巳に大きな拍手を送りたいと思います。
kuro2004/11/20 10:39:44
一方祥子の方も、祐巳なら解ってくれる筈と、祐巳に完全に甘えてしまってる状態になってしまってた訳です。・・・そう、なかなかいい表現が見つかりませんでしたが、『無印』での祥子も祐巳に対してまさに「甘え」ていたという事なのだと思います。温室で祐巳がした提案は、逆に祥子に今自分がどんな顔をして祐巳の横で泣いているのかを見せてしまった・・何故なら(私の考察が正しいなら)祥子は祐巳が自分という人間に何を求め本当はどうして欲しいのかをよく知ってた筈ですから(p179〜のシーン.etc)・・・この話はもういいて?(笑)。まあ要するに祥子は『レイニー』に於いても全く同じ轍を踏んでいたのではないかと、私的には思う訳です。この時大切な物を失って初めて、祥子もまた自分自身を知り、それに対峙し、自分自身を責め続け、浮上する事もできないままあんなになってしまった・・・。たぶん祥子はこれ迄自分の目線からしか祐巳を見る事ができず、それで祐巳を理解したつもりになっていた。彼女はこの時初めて祐巳の目線まで降りていって祐巳を、自分を見ようとしたのではないでしょうか。
kuro2004/11/20 10:40:21
この時の二人の関係は、ただお互い寄りかかり依存し合う様な、ある意味非常に危うい関係だったと言えるかもしれませんね。瞳子の事や祥子の祖母の事は単なるきっかけにすぎず、仮にそれがなくてもいずれは似た様な状況に陥っていたのではないかとも思います。しかしまさに『レイニー』、雨降って地固まる、試練を乗り越えた『子羊』での二人は非常に深い所でお互いを尊重し合い慈しむ様な、ある意味「理想的」とも言える様な強い絆を見せつけてくれています。祐巳と祥子の関係を描いた物語は、実は『子羊』をもって一旦完結してるのではないか等と自分的には考えたりしてます。・・・とまあ、これはあくまでkuro個人から見たレイニー考ですので、『無印』も含め結局は十人十色、その人その人の視点で読むのが一番だと思います。ただ、まあ世の中にはこういう読み方をしてる奴もいるよという事で見て頂ければと思う次第です。
くりくりまろん2004/11/20 23:05:54
確かに授業中に携帯のメールをカチカチ…というのはもう、作品の中では想像し難いですねぇ(笑)。ただ、初登場時の乃梨子はインターネットを操って自分の好きな世界をひろげていて、作品が書かれた頃の女子高生としては随分進んでいたと思います。個人使いのパソコンからメールをプリントアウトなんて。そのころのパソコンの価格は相当なものです。
スール制度については校則ではなく、さらに不文律による強制ですらない(蔦子さんのように姉妹関係に入らない自由もある)というのはマリみての世界の中でとても大切なことではないかと思います。それだけ個人の意思が尊重されているのでしょうね。
バルミラ2004/11/21 20:56:58
カトリックの学校だから逆に厳しくない、と考えるべきかもしれません。普段から(厳しい)聖書の教えを聞かされていれば、明文化された規則がなくとも何をやってはいけないかは、自ずと判るもの。また、指導する側(主にシスター)も神の権威があるので、さほど校則に頼らなくてすむのでしょう。
バルミラ2004/11/21 21:42:24
この場合のジョーカーは「切り札=強い」ではなく「ワイルドカード=何にでも使える」だと思います。由乃は祐巳なら自分が頼めばどんな状況でも断らない(断れない)とわかっているので、そう称したのでしょう。ただ、これはあくまで私的な友誼です。由乃は(勝ち負け以前に)体育祭実行委員=公人としての職務をきちんとはたしたかったのでしょうが、その公務を果たすのに私的な関係を利用するのが、少なからず不本意だったのでしょう——白薔薇さま(志摩子)を担ぎ上げている紫チームへの反発もあったかもしれません——。「仕方ない」は、こういった、由乃の個人的なこだわりから発した言葉だと思います。
クライバー2004/11/22 08:42:07
 あくまでも原則論ですが、同じミッション系の学校でも「カトリック」と「プロテスタント」では校風はまるで違います。バルミラさんには悪いのですが、自由な校風が多いのは、圧倒的に「プロテスタント」系でしょう。アメリカの宣教師によって広められたプロテスタントは、例えばお祈りの後に十字を切らないなど、ローマ・カトリック主義への反発もあって、規則で教徒をしばらない主義をとっています。
 プロテスタント系の女子高では、「校則なし」を謳っているところも多いですし、制服のない学校もプロテスタント校に多くみられます。一方の「カトリック」ですが、カトリックは規則には厳しいです。それを反映し、制服や頭髪などの身だしなみは勿論、ルーズ・ソックス禁止、携帯電話持込禁止、持ち物検査も定期的にあるなど、カトリック系の女子高は校則も厳しい。進路指導の際にはネックになる場合もあるようです。
 
 繰り返しになりますが、上記はあくまでも原則論です。学校名を挙げるは避けますが、カトリック系であっても比較的自由な校風の学校はあります(逆にカトリック校なみに厳しいプロテスタント校というのは寡聞にして知りませんが)。偏差値の高い学校に多いようですが、とはいえそういう学校は少数派で、「カトリックは校則が厳しい」が私立校志望の女子中学生の合言葉です。ですから、リリアンはプロテスタント校並みに校則のゆるやかな数少ないカトリック校のひとつ、といえるでしょう。
 しかし、現実に照らして考えると、祥子さまのあの長髪はちょっと問題ありかなと思えます。例え校則に頭髪に関して明記していなかったとしても、おそらく志摩子さんレベルでも教師から「紐で結びなさい」と言われるはずです。確かカトリックの教義の中に、髪の長い女性につて批判的な一文があったと思いました。ヨーロッパの民話でも、「髪の長い女は考えが浅い」と随所で出てきます。まして、祥子さまは生徒会幹部なのですから、周りからの反発は免れ得ないでしょう。
 創作物に出てくる現象は現実との差異の中で「それはどういうことなのか」と考えると深みが増すのですが、祥子さまの超ロング・ヘアーが許容されていることについてのフォローは難しいですね。少なくとも私には、例えば小笠原家が学校に多額の寄付をしているから誰も文句を言えないとか、そんな下世話な想像しかできません。「リリアンの校則=今野先生」ですから、こればかりは何とも・・・
バルミラ2004/11/22 20:20:32
 微妙に話が食い違ってしまったような。私としては(現実にどうかは知りませんが)カトリックなら明文化された規則がなくても厳しく出来るんじゃないか、という意味で書いたつもりだったんですが。校則と校風の区別が人によって違うのかもしれません——そう言えば、厳しい校風って言い方はあまりしませんね——。
 それはともかく、リリアンがあまりカトリック的でないというクライバーさんの意見には賛同します。「生徒の自主性を重んじる」からして、むしろプロテスタント的でしょう。
 ただ、プロテスタントと一口で言っても色々ありますし、カトリックもここ半世紀ほどでかなり変化していますから、簡単には言えません。カトリックも昔ほど窮屈なものでもないような気もします。
 もっとも今の教皇は異教徒や他宗派との対話には熱心ですが、教義にはむしろ厳しい人らしいです。実際、同性愛に対してはかなりきつい事も言っているようですから、やはり「マリみて」は(宗教的には)ファンタジーとして考えていた方が無難だとは思います。
クライバー2004/11/24 12:54:32
 そうでしたかー。それは失礼いたしました。
 同性愛に関してはプロテスタント、カトリックの別なく厳しく対応してますね。あと、プロテスタントは中絶についても煩いですよね。
 「マリみて」が「宗教的にはファンタジー」はファンには暗黙の了解じゃないでしょうか(別に暗黙じゃなくてもいいですけど)。福沢家にしても兄弟でミッション系と仏教系の学校に通っているわけですし、あれだけ伝統のあるミッション・スクールであるにも拘わらずリリアンて信者の生徒はむしろ少数派な印象です。本編でも熱心な信者って栞さんくらいしか登場してませんし、宗教に対して熱心な栞さんに対するリリアン生徒の目も珍しいものを見る感じですよね。勿論、裕巳以下、生徒たちのマリア様に対する敬意には感服するものはありますが。
 古いマリみて・ファンには有名なエピソードですが、もともと今野先生が「マリア様がみてる」を執筆するきっかけとなったのは、ラノベ作家仲間との「キャッチーな決めゼリフがないか」との雑談の中から「マリア様が見てるから」という台詞を今野先生が思いついて「それいーねー」ということになった経緯があります。ですから、最初は宗教とはまったく関係ないところから始まったわけなのですね。でも、「マリア様が見てる」というのを決めゼリフみたいにして使うにはミッション系の学校を舞台にするのがベターですから、どうしても宗教は絡んできてしまいますね。そう考えると「マリみて」は宗教的要素を結構上手く扱ってると思います。
 それだけに、乃梨子や志摩子の悩みはちょっと作品の中で浮いてしまった感じがあります。あれだけ宗教的には自由(というか自覚無さ過ぎ・・・)な校風のリリアンであるにも拘わらず、あれだけ悩むというのは有り得なさ度高いですよね。聖と栞のエピソードが逆に感動的だったのも、そういった作品のカラーがあってこそだと思います。
 で、リリアンの校則ですが、きっと禁止事項は劇的に少ないと想像します。作品中に携帯電話が殆ど現れていないことから「携帯電話の持込禁止」はあるとして、「ルーズ・ソックス禁止」もあるかな。リリアンは幼稚園から大学まで揃っていながら、高校からの中途採用も行っていますので(中・高での採用を行っていない一貫教育の学校もあります)、リリアンは結構なマンモス校ということもあって乃梨子のようにリリアンのシステムに疎い生徒や、風紀に対して無頓着な生徒も高校からかなり入学して来ると思われます。ですから「生徒の自主性」云々という校風の中、生活指導担当教師のお世話になる生徒が目に付かないリリアンは本当に凄い学校ですね。
 ですから、「マリみて」は校則的にもファンタジーと捉えるのが妥当なのではないでしょうか。
朱夏2004/11/25 22:57:30
校則ですか…。少々難しい点を色々含んだ問題ですね。
今もコメントを書こうと思いながら、色々と頭の中が整理できないままでいます。
だた気が付いたことを、以下に少々。
・やはり「マリみて」は、ファンタジーだと言うことに尽きるのではないでしょうか。今野先生はリリアンを通して、理想的な学園「乙女の園」を描きたかったのでは。やっぱり無粋な校則は、あまりお話しに出て来ない方が美しいですよね。
・それでも、生徒会の自主運営とスール制度」に対して、校則とはどの様につじつまが合うのか、いろいろと疑問や想像が果てしなく湧いてきます。(これは何処かで、別個に話したいテーマです)
・「マリみて」は、ミッションスクールが舞台ですから、ある程度、宗教上の問題は避けて通れません。しかし私は「宗教上の問題」より、日本独自のミッションスクールの歴史がたどった「女学生文化史的側面」をより重視しています。(これも、別テーマにすべきですね)
・ある作家さんが何処かのインタビューで、「良くできたお話しは、作者の意図を越えて世界が広がってゆくし、その過程で、いろんな事が作品自らつじつまが合ってゆく」と話されていたことがあります。その想像上の広がりがまた、読者の共感と新たなストーリーを生んでゆくのですが、ファンとして一定の自覚は必要かと思います。つまり、生真面目にその世界を追求するあまり、作者の意図以上に設定を掘り下げても、ある限度を越えてしまうと空しくなる恐れがあるという点です。(などと、偉そうなことは言えない自分ですが、笑)
・携帯については、「マリみて」が舞台となった時代には、まださほど普及していなかった…と言うのが私の意見です。ちなみに「真夏の一ページ」の巻、「おじいさんと一緒」で以下のようなシーンが出てきます。140p〜145p、真美が自宅のPCからタクヤ君のHPを見る場面です。この一連の作業の最後に、真美は「一通り読み終わって、電話回線を切った(144p)」とあります。つまり、現在ほとんど普及したブロードバンドが、この時代にはまだ、ダイアルアップだった訳です。
なお念のために、以上の意見は、クライバーさんとパルミラさんの事を批判した訳では無いですよ。むしろすごく面白かったので、心当たりのある自分への反省を込めて書きました。
校則がテーマなのに、雑多な書き込みになってしまいました。いつもながら、ごめんなさい。
クライバー2004/11/26 13:52:03
ごきげんよう。
 BBSでも良いかと思いましたが、一応こちらに。
 朱夏さまのご指摘、正に「痛いところを突かれたー」という感じです。
 良くできたお話しは、作者の意図を越えて世界が広がってゆくし、その過程で、いろんな事が作品自らつじつまが合ってゆく」というお話は、極めると「主人公が一人歩きをし、自然にしゃべりだす」という作家の境地みたいな感覚にもつながる部分があると思い、興味深いところです。さらに「作者の意図以上に設定を掘り下げても、ある限度を越えてしまうと空しくなる恐れがある」は私もいつも気をつけているつもりではあるのですが、対象との距離感て本当に難しいんですよね。
 マリみてDBで「マリみて」の時代設定の考証を行ったとき、見事に今野先生からあとがきで突っ込みが入ってしまった(直接的には言及されておりませんでしたが、当時該当する活動を行っていたのはマリみてDBくらいしかありませんでした)こともあります。でも、別に設定やストーリーの矛盾点をいちいち提示して「なってない!」と指摘したいがためにデータベースやタイムテーブルを作っているわけではないですよね。中には批評=批判ととらえてしまう作家さんもおられるようですが。それにしても、度を越えてしまうのは自覚的に避けなければならないポイントですね。
 尤も、作品自体に魅力がなく、取るに足らないものなら誰も見向きもしないわけで。
 いずれにしても、朱夏さまに戴いたコメント、ありがたく頂戴させていただきます。
 あっ、テーマが・・・
いわし2004/11/27 00:48:05
なかなか流れを無視したコメントをしますが、やはり自分もワトソンさんと同じく特に厳しい校則やその取り締まりは無くて、正しい方向に導くのは上級生の役目…という感じだと思います。むしろ「廊下は走らない」とかそういう細かいマナー的な部分が厳しそうのか。(まぁ怒る訳でもなく「マリア様がみていらっしゃいますよ」なわけですが)
でるもんた・いいじま2004/11/28 21:07:38
みなさまはじめまして、ごきげんよう。
教義ですが、他にも今野先生がカトリックの教義に疎いと思われる記述があります。
「(マリア像を観に、教会巡りするのもいいな)」(チェ120)という乃梨子の心情ですが、乃梨子以外の人が志摩子にそれを提案したら、志摩子は一喝するでしょう。なぜなら、「偶像崇拝の禁止」の解釈としてカトリックでは、聖人の像は、仏像のようにそれ自身に魂が宿るものではなく、天におわす聖人を想起する手がかり、と考えているからです。従って、学校にマリア像があれば、天におわすマリアさまを想起するにはそれで十分であり、他の場所を巡る必要はないからです。
逆に、今野先生は日本文化にはかなりお詳しいようで、「銀杏の中の桜」でも、雑誌掲載のときには存在しなかった伏線(江戸時代の「趣味のサークル活動」;チェ45)が追加されていますし、仏像関係の描写も詳しいものがあります。(チェ18、48-49、56、涼風24)
でるもんた・いいじま2004/11/28 21:23:02
私の通っていた高校では、生徒会長にしても文化祭・体育祭実行委員長にしても、1名だけ選挙で選んで、あとの役員は投票をせずに会長・委員長が指名するという方式でした。最初は奇妙に思えましたが、体育祭や文化祭のような「期間限定」の場合はこの方式が合理的なんですよね。一般の生徒は生徒自治には関心が薄い(要するに自分の所の出店が出せれば誰が委員長でもいい)ので選挙、というより立会演説会に時間をかけたくないし、委員長が自分の運営方針に賛同する人を集めて強力なリーダーシップを取れるしで。
うちの学校の場合は、生徒会は名誉職で、文化祭・体育祭実行委員会が実働集団だったので、生徒会長は品行方正であれば誰でもいい、という点もありました。
でるもんた・いいじま2004/11/28 21:44:54
くりくりまろんさん:
「銀杏の中の桜」の当時の97年は、ちょうど私がパソコンを買った年でもあるので覚えているのですが、NECがDOS/V陣営の攻勢を受けて独自仕様から転換する前年です。確か、新品なら30万くらい、形落ち狙いなら20万くらいで買えたはずです。一家4人のために買ったけど結局は乃梨子しか使わず、そのまま菫子さんのマンションへ…というシナリオが考えられます。
クライバーさん:
それと髪ですが、「女の長い髪は名誉だが、男の長い髪はダメ」という趣旨の記述が、たしか旧約聖書のほうにあったはずです。いま手元にない(というか旧約は買ったり貰ったりしたことがないし、新約も4福音書と黙示録しかまともに読んでいない)ので明示できませんが…
ヨーロッパの民話も、もし西欧〜北欧のことであれば、あのへんはキリスト教以前からの神話や伝承が豊富なところですから、キリスト教とは別の起源ではないでしょうか。(イングランドあたりまでは早い時期にローマ帝国に浸食されてしまいましたが、そこから先はローマの手の及ばない辺境地帯です。)
くりくりまろん2004/11/30 20:58:03
>クライバーさま 志摩子さんの宗教上の悩みが浮いて見えるということについては、まさに浮いていること自体に、本人は気づいてないけれども少し違ったところに悩みの本体があることが示されているのではと考えることもできると思います。そしてその悩みは、例えば乃梨子との距離の取り方を混乱させるようなものではなかったかと。表現上の工夫の一つとして宗教との関わりが据えられているという見方です。
でも一方、もし日本ではなくて文化的に一神教が強く根付いているようなところだったら、家庭での宗教と自らの信仰の違いが深い悩みになりうることは当然のこととして受け止められるのではないかとも言えます(ある方に指摘されてハッとしたことがあります)。
信仰心については正面からとりあげられることはないと思いますが、どちらに解しても志摩子さんにとっての宗教は極めて重要なものだし、作品の中でも叙情性のための飾りでは済まないものになっているのではないでしょうか。
題名についての今野先生のエピソード、そこからどんどん設定が拡大されていったのならすごい話ですね。
2004/12/01 22:13:42
私も瞳子派なのでチェリブロから主要人物紹介に載っていることを重視したいところなのですが、では乃梨子がリリアン女学園一年生として紹介され続けた理由は何なのか、と考えると単に紹介を変えるのが遅いだけとしか考えられません。
そうすると、瞳子がチェリブロの主要登場人物紹介に載っていたのは「銀杏の中の桜」が文庫化されるだいぶ前に書かれたからであるように思います。また同じように、可南子がチャオで追加されたのも単に時間がかかっただけとも考えられます。
こう考えてしまうと夢もへったくれもありませんが(笑)
アルス2004/12/02 00:49:37
キャラの配置の並び方も意味深なものが感じられますね!! 私も瞳子ちゃんを紅薔薇ファミリーに(可南子ちゃんは黄薔薇ファミリーとして・・・)入れて欲しいと願っている者なので是非、右ページの配置順通り(白薔薇さま・紅薔薇のつぼみ・黄薔薇のつぼみ)に一年生の配置もそのようにして頂きたいものですね!!
でも、下の三年生の配置ならば「黄薔薇さま・紅薔薇さま」となっていますのでまだまだ油断は禁物です!(でも、瞳子ちゃんは原作での描写内で“赤いワンピ−ス”by『子羊』や、“いちご牛乳”by『パラソル』&『涼風』のおかげで、どうしても黄色のイメージがわかなかったりするんですよね、これが。 まるで作者である今野先生に催眠術をかけられた気分です!!)
バルミラ2004/12/02 17:54:11
 ライトノベル(あるいはヤングアダルト)でどこに、どんな挿絵をつけるのかを誰が、どのように決めるのかは不明確なものがあります。原稿を読んだイラストレーターが決めるのか。編集なり作者なりが一々指定するのか。出版社や作品によって異なり、情報自体もあまり表に出てこないので、なかなか評価しづらいものがあります。
 「マリみて」に関しては漠然と、イラストレーター(ひびき玲音氏)に一任されていると思っていたので、イラストは作者の意図というよりはイラストレーターの作品に対する理解度と捉えていました。実際はどうなんでしょう。どこかオフィシャルなところで明言されているのでしょうか。
管理人2004/12/02 21:25:13
Ver.3については、別々のイラストを切り張りしたのは明らかで、おそらく編集部の仕事でしょう。
特に可南子ちゃんの追加は、いかにも「間に合わせ」で出来がよくありません。新たに描かれたVer.4になっていたなら安心できたのですが、そうでなかったので「可南子ちゃんが消える」可能性を捨てられません。
朱夏2004/12/04 10:01:40
まず、お知らせを先に…。私の持っている本では、乃梨子のキャプションは、ちゃんと「パラソル」の巻で「白薔薇の蕾(ロサギガンティア・アン・ブウトン)」になっています。後で、改正されたのではないでしょうか? ちなみに、私の本の奥付は、2004年6月20日発行、第18刷版です。(最近になって読み始めたのが、バレバレですね。笑)
さて、「巻頭の人物紹介は、薔薇ファミリーだけ」というお考えに、私も賛成です。
上記の分類でゆけば、Ver.1のイラストが使われている3巻までは、版元でも「マリみて」シリーズ継続の見通しがなかったと言うのが事実ではないでしょうか?
ひびき先生の描くキャラクターも、ver.2になってようやく安定したって感じです。
そうなると、やはり気になるのは可南子の扱いです。私も以前から、可南子が中途半端に巻頭で紹介されていることが不思議でした。これを私は、祐巳の妹にするかどうかを含め、可南子を薔薇ファミリーに加えるかどうかで、今野先生の方針にブレがあったと見ています。
いわし2004/12/04 13:50:25
自分は、可南子登場のタイミングについては「最初は入れる気なかったけど、『登場人物紹介にいないから祐巳の妹は瞳子』という当時根強かった説を知った関係者が祐巳の妹が、どっちに転がるか分からなくさせる為に登場させた」説を推します。「紅薔薇のつぼみの不在」といい、どうもその辺上手くバランスをとられているような…
管理人2004/12/05 00:34:46
>ちゃんと「パラソル」の巻で「白薔薇の蕾(ロサギガンティア・アン・ブウトン)」に
おやおや、そうでしたか。増刷の際に直されたのですね。その他の誤植等は直っているのだろうか・・・
私の「パラソル〜」は1刷なのですが、私がマリみてを買った時はすでに「さつさつ」まで出ていました。それでも書店には1刷や2刷のものが置いてあったのです。
それがいまでは18刷? 凄いものです。
ちょこと2004/12/10 23:08:32
投票用紙に紅・白・黄の三つの枠があって、その中に名前を書く。薔薇の色は得票数の多い順にすればいいんじゃないでしょうか。(白枠は見えなくなるので黒の二重枠ってことで)
管理人2004/12/11 17:56:03
ちょことさま、ご意見ありがとうございます。「当落自体は総得票数、色は色別に集計して」という意味ですね。開票と集計が短時間で終わっているところを見ると、そこまで複雑なことはしていないだろうと思います。
いわし2004/12/12 12:01:09
由乃さんが「令さまにもらったロザリオを渡してもいいくらい」の妹を見つけるのは正直想像できませんね〜。「突然の出会い」は自分の中でも最有力説なのですが。剣道大会前、と言う事で剣道部がらみという可能性も十分ありえるかなー。令さま目当てじゃなくて由乃さん目当ての新人も既にいたりして?
アルス2004/12/12 22:04:30
私の場合、『マリみて』の中で一番好きなキャラがこの由乃さんなので、ぶっちゃけどんな子が妹になっても由乃さんを信じていられると思います。 ただ、『特別でないただの一日』の、瞳子ちゃんの演劇部降板事件の時に彼女を突き放したおかげで、私は二人が姉妹になってほしくなくなったのも事実だったりします。(二人の姉妹化を望んでいる人には申し訳ありませんが・・・) 私としては、剣道部で頑張っている姿が大好きなので、やはり剣道がらみで見つけてほしいと願っています。(もし、次々巻で瞳子ちゃんが演劇部を辞めてまで剣道部に入部する展開を書かれるのなら、誰よりもこの二人の姉妹を祝福するのですけどね!!)
紫煙2004/12/13 00:55:52
はじめまして、ワトソン様。
このコラムはいつも楽しく読ませてもらっている紫煙と申します。どうぞ宜しくお願いします。
今回のテーマが「由乃さんの妹」という事で、黄薔薇ファン私としてはいつもより楽しく読ませて頂きました。確かに、黄薔薇姉妹と、瞳子・可南子2人との関係は祐巳というワンクッションを置いての関係っぽいですし、1年生達との絡みは少ないように思います(由乃さんLOVEな人の描写は記憶にないですね/笑)。となると、新キャラの登場なのでしょうか?一応、私の予想というより願望?としては、由乃さんには、ハラハラドキドキのスール選びをして欲しいので(笑)、瞳子・可南子よりも、新キャラや笙子さんの方に期待したいところです。(でも、笙子さんの場合だと「乙女の港」というか「片手だけつないで」のような展開になりそうな気がしますが。苦笑)
銀のハンマー2004/12/13 13:36:33
亀&長文で失礼します。有権者一人当たり一票か三票かについてです。ワトソン様と同じく三票だと私も考えます。理由は蕾に有利だからです。「ほとんどの場合、蕾が薔薇様になった」と言うのは蕾以外の候補者が居なかったと言うことかもしれませんが、選挙になった場合一票だと番狂わせが起き易いのです。一人一票だと有権者数の4分の1を超える得票があれば、他の候補者の得票に関係無く上位三位以内にはいれます。二年藤組(全体の12分の1)と言う支持基盤がある静様にとって決して困難な数値ではなく、蕾三人の間で票が偏れば当選ラインはもっと下がります。これが三票の場合、確実に当選するためには有権者数の4分の3を超える得票が必要となり、知名度で劣る静様にはとたんにハードルが高くなってしまいす。
支持者の投票行動も三票の場合つぼみに有利になります。一票の場合、静陣営はとにかく静に投票すれば良いのに対して、蕾三人を当選させるためには票を均等に分配する必要があります。支持者が勝手に行動していては対立候補に足元をすくわれます。三票の場合、蕾陣営は「蕾三人に投票してね」で済むのに対して、静陣営は静に投票させるだけではなく、絶対に志摩子(三人の中でもっとも得票が少ないであろう相手)に投票しないように支持者に働きかける必要があります。放っておくと支持者の3分の2が志摩子にも投票してしまい支持者数の3分の1しか志摩子に差をつけられません。
祐巳の「とても接戦とは言えない」という表現から、一人当たり三票だっただろうと理屈をこね回してみました。
2004/12/13 17:29:24
由乃さんの妹が新登場人物ならば、乃梨子・瞳子・可南子たちに匹敵するぐらいの個性の持ち主でないととても務まらないでしょうね。でもそんな人が現れたら白薔薇姉妹がますます背景化してしまう...
クライバー2004/12/13 19:13:58
こんにちは。ウィンドウズが逝ったので、AirH゛フォンでの入力でして、サクッといきます。
やはり、順番からいっても由乃ちゃんの妹の方が先に決まるような気がします。主人公の祐巳はギリギリまで先伸ばしするのではないかと。面白いのは、由乃ちゃんがキャラのかぶる瞳子ちゃんを先にゲットしてしまうこと。由乃ちゃんの妹に関しては新キャラはないとわたしは見ています。むしろ祐巳の妹の方が新キャラは濃厚な気がするのですが、そうなると登場のタイミングは非常にむずかしい。なにしろ、この時期に新キャラ登場なんてことになったら誰でも「こいつが祐巳の妹!?」って思いますもんね。
祐巳の妹の方が新キャラ、由乃ちゃんの妹が瞳子となると可南子があぶれますが、このままゴメンナサイとなるか、何らかの形で山百合会と関わるのかは微妙なところですね。「特別でない〜」のエピソードをもって、彼女が物語に関係する意義は失われてしまったからです。このままどっちつかずの状態を続けるより、思い切って故郷の学校に転校でもしていった方が彼女のためじゃないかなぁ。
今度の新刊でどこまでストーリーが進むかは分かりませんが、100ページそこそこのボリュームでは大した進展は難しいでしょうから、せめて「レイニー」の時のような壮大な(笑)クリフハンガーを期待。「1巻1ヶ月」という原則から逆算すると、剣道の試合までがタイムリミットの由乃ちゃんの妹問題は、来年最初の新刊で決定するかいいところまで行く可能性が大きい(前後編はちょっとつらい)ので、その長大な予告編というわけですね。
くりくりまろん2004/12/13 19:41:27
由乃さんの「姉妹観」というのはどういうものなのでしょうね。保護下に置こうとする令さまと、そこから独立しようとする由乃さんの(微笑ましい)すれ違いの構図はずっと変わっていないように思われます。依存したりされたりする関係について、まだ安定したイメージを持っていないのではというところが、由乃さんが「妹」選びが難しそうなところにつながっているのではないでしょうか。瞳子を突き放したあたりでも何だか難しそうです。そこで…
・由乃さんと同じようにしっかりしていて、現実的な生徒(ちょっとした機微があれば瞳子も有力な気がしてきます)。
・無条件に守ってあげたくなるような健気さやら可愛らしさやらがある生徒(由乃さんが、突然目覚めます)。
といった両極端が共に考えられるわけで、想像しながら楽しんでおります。
銀のハンマー2004/12/13 21:18:11
話の本筋には関係ありませんが、私の持っているチェリブロ1刷(2001年10月1日発行)では瞳子が二年生となっています。あとバルミラ様へのレスですが、ひびき先生が以前同人誌で「どのシーンのイラストを描くかは編集部から指定される」という趣旨の発言をなさっていたと記憶しています。実物がすぐに取り出せないので確証はありませんが。
管理人2004/12/13 22:08:27
たくさんのコメントありがとうございます。
紫煙さま、ようこそいらっしゃいました。クライバーさま、AirH"フォンでの入力ですか(ビックリ)。Operaブラウザなのかな。
「祐巳の妹」以上に、さまざまな予想があるようですね。
私は、もしかしたら「可南子ちゃんが剣道を始める」という展開もあり得るかなと思っています。
由「なぜ、可南子ちゃんが剣道部に」
可「バスケ部も考えたのですが、以前から団体競技は向いていないと思っていたんです。それに、こんな中途半端な時期では受け入れる側も迷惑かと思って、その点、剣道は個人競技ですので・・・」
由「剣道部だって、いまは大会前なんだから、素人の指導にかまっている余裕なんかないよ」
可「黄薔薇さまは歓迎してくださいましたが」
令「あ、由乃。悪いけど可南子ちゃんの担当お願い」
みたいな展開・・・(妄想です)
アルス2004/12/14 01:30:22
私としては、可南子ちゃんというキャラは「由乃さんLOVE」で薔薇の館に近づいたor祐巳ちゃん&由乃さんの両方が好き(「由祐」の絡みが好きという私みたく・・・ つまり、二股掛ける妹みたいな感じかな!?) として、登場して欲しかったのが本音であったりします。(何しろ、三角関係モノの作品は今までにいろいろ見てきましたが、どれを見ても納得のある展開になっていない事が多いので、未だに抗体が出来ていなかったりします!!)
これだと瞳子ちゃんのヤキモチも見られつつも、二人の利害は一致している訳ですから、誰も苦しむ人はいなかったでしょうね!!(まあ、「思い込み三角関係」みたいなものです!!)
もし、私がリアルタイムで『マリみて』を読んでいたのならば、手紙を書いてでも今野先生に頼んでいたでしょうけど、「時すでに遅し」でした【泣】)
バルミラ2004/12/14 09:51:33
>銀のハンマーさん、情報ありがとうございます。(「おじいさんと一緒」や「図書館の本」の叙述トリックは編集も共犯だったか……)
バルミラ2004/12/14 09:54:18
 私はこちらの方でむしろ瞳子派です。瞳子が出た当初からそうですが、瞳子の性格が見えてくれば見えてくるほど、その傾向は強まります。
 瞳子は、どうも正しい事をしていればいいと考える傾向があるようです。ある意味、純粋で、見ていて小気味いいものがありますが、一面、えらく危なっかしくもあります。特に「自分は正しい事をしているから人に受け入れられる。受け入れられなければ、それは相手が悪い」と決め付けてしまうのが良くないようです。人間は感情の生き物ですから、正しい事をしていても人の反感を買う事は多々あります。生きていくために、もっと他人の負の感情に慣れるべきではないでしょうか。
 その点で、祐巳(に限らず山百合会の人々)は少し善良すぎるような気がします。瞳子が悪い事をすれば叱ってくれるでしょうが、大抵の場合、瞳子は(少なくとも主観的には)悪い事はしていないので、叱るというのが道義的な行為である以上、あまり効果がないでしょう。
 対して、山百合会でただ一人(良い意味で)利己的な由乃なら、叱るのではなく怒るでしょう。怒るというのは感情的な行為で大抵、不条理です。ただ、その不条理さこそが人間関係、特に親しい人との関係では重要です。
 瞳子の頑固さに対するには、由乃ぐらい不条理で強くないとやっていけないのではないでしょうか。確かにケンカやトラブルが絶えないでしょうが、それはスール以外の仲間がフォローすればいい事です。
 逆側から見ても、由乃の妹になって、やっていけそうなのは現時点では瞳子しかいません。可南子や笙子では由乃の妹をやるには(それぞれニュアンスは異なれど)精神的に脆すぎるでしょう。
 あと、スールの話とは別に、山百合会の一年生(再来年度の三薔薇)に今更、別のキャラを入れてもらいたくないという気持ちもあります。縦(スール)の関係はともかくとして、横(乃梨子・瞳子・可南子)の関係はそれなりに出来上がりつつあるのですから、壊すべきではないでしょう。
 上記の事は、毎度の事ながら希望——あるいは結果からの逆算——なので、現状からは「瞳子が由乃の妹になる」とはとても言えません。ただ、瞳子(あるいは可南子)が妹になることを前提にするなら、逆にまったく伏線がない事を利用したアクロバッティングな展開が予想されます。
  例えば、江利子を騙そうとして姉妹の振りをしたら既成事実にされてしまうとか……。
  あるいは祐巳の妹になれるように応援しているうちに情が湧くとか……。
 難しいですが、手が無いわけではなさそうです。
紫煙2004/12/14 18:32:10
>指定。ひびき先生の同人誌 「true colors 2」の20Pに、番外編は自由書いて良いが「図書館の本」では指定が入ったとありますね。
2004/12/19 12:38:32
瞳子のことを書くときのワトソンさまの文はとても生き生きとしていますね(笑)
「慎重に計画を立てて行動するタイプ」、「予想外の事態への対応は、少々苦手」
というのは、体育祭の玉転がしのときの様子からも言えると思います。どこへ転がるか分からない玉に対して必要以上に慎重になってしまう瞳子の姿はまさにそうです。
管理人2004/12/19 12:52:01
そうですそうです(笑)。
更新する前、「書くつもりでいたのに何か書き忘れていることがある」と思っていたのですが、どうにも思い出せなかったのです。
そう「体育祭の玉転がし」です。あのエピソードは「瞳子ちゃんは本当はこういう子なんだよ」という作者のメッセージではないかと考えています。
くりくりまろん2004/12/19 22:28:40
瞳子と由乃は、おおもとのところは判断力や物事を冷静に見ることに長けていて、ただ例外的に失調することがある、というイメージですねー。演技する前にはまず落ち着いて周りと自分が良く見えていなければいけないわけで。縦ロールの髪型は普段から相当気を使わなければならないのではと想像するのですけれども、手入れは「女優」としての心構えを自ら育てるのに役立っているのに違いありません。
…瞳子の調子がおかしくなるのは特に祐巳をきっかけにしているときに限られるのでしょうか。意味深ですね。
いわし2004/12/19 23:42:31
携帯電話からコメント。玉転がしはやはり“地の性格”説が主流っぽいですかね。“赤組の足を引っ張る為わざと遅延”は少々美しくないですし(“賭けの事など色々気になって集中できなかった”ならともかく)。由乃さんとの共通点、「実はそんなにかぶってない」と最近まで考えておりましたが、(素で)可愛くおねだり出来るような性格を含め、祐巳視点フィルターをとっぱらうとホントに良く似ている気もします。いや、それは表面的な事だけ…?自分でも良く分からなくなってきました。…携帯からだと字数の感覚がつかみづらいですね。長文失礼しました(?)
アルス2004/12/20 00:11:57
『特一』を読む限り、この子の内面はとても弱い子(祐巳ちゃんが手術前の由乃さんに感じていた女の子像!?)だと感じました。だから、「普段は演技をする事で自分を隠しているのでは!?」と今では感じております。『チェリブロ』で祥子さまと祐巳ちゃんの仲を邪魔した様子も実は演技の可能性もあり、「この二人は一体どこまで仲が良いのだろう!!」を確かめていたかもしれません。(作者が瞳子ちゃんの視点を書かない限り妄想でしかありませんが、私は瞳子ちゃんが好きだからこういう風に勝手に思っております)
また、体育祭の玉転がしの件は、これまた人によって解釈が違うのですね!? で、私は「彼女は八百長したのを演技で隠した」と密かに思っていますが、乃梨子ちゃんの時といい、この子は人の為に「自ら悪役になろう!!」ってところがあったりしますから、誰かがそばに付いててあげて欲しいと思っていたりします(ここでやっぱり情が入ってしまいます) ある漫画で、「悪い事をする人は皆寂しいかもしれないね」というフレーズがあるのですが、この子が正にその通りかもしれませんね!!
管理人2004/12/20 01:35:38
「八百長疑惑?」に関しては私は否定的です。もちろん「瞳子ちゃんはそんなことしない!」と思っているからなのですが、もうひとつの理由として「玉転がしで八百長するなら派手に蹴ったほうが効果的」だからです。コースアウトしてしまうほど(笑)。
それから、由乃さんとの比較を補足しますと・・・
例えば「特別〜」で瞳子ちゃんのトラブルの時、由乃さんは「放っておいたらいいんじゃないですか」と言い放っています。そして、言葉通り放っておくタイプです。(聖さまの時はずいぶん積極的に行動しましたが、あれは「須加星の正体」に興味津々だったからでしょう)
もし、瞳子ちゃんと立場が逆だったらどうでしょう。瞳子ちゃんも同じようなことを言うかもしれません。ですが、放っておくのではなく直接本人に「見損ないましたわ!」ぐらい言いそうです。
なんだか、由乃さんが悪者になってしまいそう(笑)。それほどに、由乃さんが「令ちゃん」以外に興味を持つという状況が想像できないのですが。
あぁ、ひとりいましたね。由乃さんにとって(令さま以外に)特別な存在が。もちろんそれは祐巳です。
バルミラ2004/12/23 10:31:09
 瞳子の性格、と言うか行動原理には、優の影響を強く感じます。常に人の為を考えて行動しているが、その思いを相手にわからせて利益を得ようとせず、あくまで自分の楽しみの為にやっているように見せかける。そのような従兄の姿を見て育てば、「自分もかく在らねば」と考えても不思議ではありません。
 ただ、優がそれを(天然なのか意識的なのかはわかりませんが)ごく自然に行っているのに対し、瞳子の場合はどこか無理をしているようです。そこら辺の、言ってしまえば背伸びをしている感じが、祐麒をして「可愛い」と言わせしめたのではないでしょうか。
冬紫晴2004/12/27 20:24:55
 柏木優の影響は強いでしょうね。何となくですが…柏木氏も心を許しているのは、祐麒・祐巳が彼の前に現れるまでは瞳子ちゃんだけで、瞳子にしても柏木氏だけ、という気もするのです。瞳子ちゃんの「略してOK〜」Pp.52での、柏木氏とのやりとりのところは、力の抜けた感じがするのですね。互いに。
 「ジョアナ」を受けてのことですが、これまでに感じていた嫌な予感が強くなってきました。「源氏物語」の「薫」について・可南子ちゃんの事情を知っていたかどうか・「哀れな人形(ジョアナ)」とは何か…を考えていくと…行き当たるものがあるのです。柏木が(祥子に対する気遣いと同様に)清子おばさまに妙に優しいのも気になるのです。となれば、「人間観察」や「演技」、「慎重な行動」の根が一つになりえます。詳しくは私の方のブログで。
アルス2005/01/21 22:31:01
 初めてのトップバッターなので緊張します。
祐巳ちゃんは人間関係を自らで築いていくタイプ(世間ではそれを八方美人と言いますが)で、由乃さんは病弱時は猫を被っていた為人柄は良い印象を持てていましたが、自らは群れに入っていけないタイプだと思います。 (山百合会では志摩子さんとの方が付き合いが長いにも関わらず、二人しかいない時代はそんなに話をしたりはしなかったと思います。今では祐巳ちゃんが加わった為、三人仲良くしていますが・・・ 個人的にはこの代が一番好きです)
 私は、学生時代は一学期は馴染めずにいる事が多かったのですが(グループに入っていきにくいタイプ)、二学期以降は大体馴染んでいる事が多かったです。 (登校拒否までには至らなかったのは「部活活動=吹奏楽部」で精を出していたからです。 私が瞳子ちゃんに入れ込んでしまった最大の理由は「部活動を頑張る姿」を自分に反映してしまったからなのです。 だから、今となっては「たとえ祐巳ちゃんの妹になれなくとも、瞳子ちゃんが山百合会に気軽に出入り出来る場所にしてくれればいいなぁ〜」とさえ思っています)
 で、関係の無い話を持ち出してしまいましたが、祐巳ちゃんはどうやら私と似た匂いがしますので、(でも、私の場合は相手が私を嫌いにならない限り嫌いになりにくい反面、どうやら「目には目を・・・」って所もありますので、そこが祐巳ちゃんとの徹底的な差だったりします。)
 要するに、祐巳ちゃんは一人一人に愛情を降り注がないと気が済まないタイプで、一方の由乃さんは向こうから人間関係を取ってきてくれる人で無い限り、「妹」を作る事は出来ないと私は思っていますが(これまた私の勝手な思い込みですが)、いかがでしょうか? 
いわし2005/01/22 17:32:47
久しぶりのコラムですね、話題は妹問題の「思わぬ余波」についてですか。本文中で関係ありそうな部分を考えてみましたが、一番に思い付いたのは無印の「紅薔薇のつぼみが藤堂志摩子の次に目を付けた程の美少女が、まだ手付かずのまま残っていたとは」(うろ覚え)という件。やっぱり、それこそ江利子さまみたいにプレッシャーかけに行ったりとかしない限り、基本的には早い者勝ちなのかなとか思ってみたり。
朱夏2005/01/22 20:21:06
考えれば考えるほど「スール」とは不思議なシステムで、功罪半ばする制度と思えます。特に規則として、「スールを持たないこともOK」を容認すると、ある意味「教育の機会均等」に反することにもなりかねないわけで、生徒や父兄に不公平感を与えかねません。
例えば、何かトラブルが起きたとき、「あなたは、何時まで経ってもスールがいないから、そうなのよ。」なんて、「負け犬論的」な差別的発言がなされていないとは、決して言えないでしょう。
ですから蔦子や静の様に、「スールを持たない」主義の子は、そうとう動機がしっかりしてないと大変だなと思うのです。
この点みんな必死なはずで、例えブウトンのお墨付きでも、「早い者勝ち」がおおかたのコンセンサスとして成り立っているのではと、私は考えています。
ただ、やはり祥子や蓉子、そして志摩子のような新入生は、かなり自信のある人でないと姉として立候補しにくいとは思います。
この点、桂さんや笙子ちゃんのように、おとなしくてちょっと可愛くて、しかも性格的にやや不安定さを感じる子は、先輩として手を付けやすそうです。きっと、本人が思う以上に、上級生の人気があったと考えられます。だから桂さんなんて、ホントは焦る必要なんて全く無かったと思うのです。
私がいちばん心配なのは、瞳子ですね、やっぱり…。
瞳子は、とかく角の立つ発言の多い子です。だから通常、敬遠されがちな新入生と言えるでしょう。
しかしだからこそ、こういう子には姉の存在が必要と思えます。そして祐巳は、「パラソル」の巻の、ミルクホール口論事件の後でも、「特別でない」の巻の、演劇部退部発言事件の時も、冷静にかつおおっぴらに、瞳子の危機を救おうとしています。紅薔薇の蕾が仲裁に入ったとあっては、誰であろうと、おいそれと無視できなかったでしょう。
しかも祐巳は瞳子に、「よく寝てよく食べてストレスはため込まない。愚痴を言いたく  なったら 私の所に来る。」などとまで言い残しています。
これで「瞳子ちゃんは、妹として考えてなかった。」などと言われては、瞳子の立場は無いですよね。(笑)
瞳子の「私は(哀れな)ジョアナじゃない、早くエイミーに戻らないと」という感慨は、かなり深刻です。
しかし瞳子ちゃん、いい加減その「ばっかじゃないの!」は止めないと…。(;^_^A
くりくりまろん2005/01/22 23:25:37
瞳子ちゃんに「姉」がいたとしたらまずその「姉」を通していただろう、というようにスール制度は公的な面と私的な気持ちの上でのつながりがうまく混ざり合っているところが面白いですね。
突拍子もなくて恐縮なんですが、薔薇様という言葉の響きから連想するのは(特に西欧の絶対王政の頃の)王族です。王は自らが理想的な家族を作り上げなければならず、国民はそれを範とするという考え方があったとのことです。山百合会の実際のしごとに差し障りが出るというだけでなくて、安定したスールの関係を築いて生徒の皆にそれとなく示すことが薔薇様(とその妹)には暗黙のうちに要請されているようです。それが、リリアンの中でのスール制度の安定にもつながっていくのだと。すると、ベスト・スール賞に選ばれた令と由乃というのは少なくとも表面上は理想的な薔薇ファミリーでもあったわけですね。
縦のスールの関係は特に3代続くと家族に喩えやすいものですが、三薔薇(のファミリー)が支え合うことで山百合会自体が一つの家族のような暖かい場所として機能することになっていると思います。瞳子ちゃんがどうなるかは分かりませんけれども、落ち着ける『居場所』が早く見つかると良いですね。
管理人2005/01/23 17:44:35
たくさんのコメントありがとうございます。
「割と気楽に」などと書いておいてなんですが(汗汗)、スールの申し込みというのは「きっかけを失うとなかなか思い切れない」ものでもあるでしょう。
そのきっかけのひとつが「つぼみの妹」だと思うのです。黄薔薇革命であんな風に影響を受けてしまうリリアンの生徒たちですし。
で、「ふたりのつぼみの妹が未定」という状況は、そういう生徒たちにとっては「とっても気になる」ことでもあり、自分のスールどころではないかもしれません。
二学期も後半という時期としては、例年に比べてスールの成立がかなり遅れているのではないかと想像しています。
祐巳と由乃さんが「高嶺の花」タイプではないので、「もしかしたら自分にもチャンスが」と密かに期待している生徒も多いかも(笑)。
祐巳と由乃さんのどちらが先かは解りませんが、一組決まれば一般生徒の多くが影響されて「スールブーム」のようになるかもしれません。由乃さんに候補がいないという状況で、もし、祐巳が先に決まった場合、フリーの一年生が一気に減ってしまうかも(笑)。
2005/01/23 19:29:38
先輩と後輩のケンカというと「ロザリオの滴」の祥子様と乃梨子の言い合いが思い浮かびます。「ジョアナ」のケンカとは全く違う性質のものですが、これもやはり姉がいないことが原因となっています。「不特定多数の上級生に注意されたくなかったら、さっさとお姉さまを見つけることね」という祥子様の台詞はそのまま瞳子に当てはまると思います。
2005/02/04 15:15:05
「桜の中の魔」について、私は「白雪さんと白妙さんの中身以外がクラスごと入れ替わってしまった」と思っています。入れ替わり後、桜組にいる少女が白妙という名前でありながら、白雪さんのいた世界の百代さんのアドバイスを覚えていて、かつ今いる世界の百代さんはそのことを知らないというのが一応の根拠です。論理的に考えても、あまり意味のない話かもしれませんが。
冬紫晴2005/02/04 17:29:44
「特別〜」の追伸。私は柏木氏を「そんなに他人の気持ちがわからないのではなく、そういうふりをしてみせることはある」かわりに「野心が大きく、とぼけてばかり」と考えているので、ちょっと変えて。
小笠原融氏は直前で文化祭に行けなくなってましたよね。それで、余ったチケットを柏木氏に渡したと。そんな風にして、小笠原父、祖父(推測で柏木父、松平父なども)などからのキャンセル分が大量に彼に回ってきていたのかもしれません。つまり、可南子父に渡った祥子さま名義の招待券は、祥子が直接渡したのではなく、父や祖父など、仕事で来られそうもなくても「一応」渡したものであるところの、押しつけられたチケットだったのではないかと。流石に柏木氏はカチンときますよ。さっちゃんは恋愛対象になれなくても、大事な「妹」ですし(彼は実は彼女や清子様にとても気を遣います)。
そうすると、確率的にも祥子さま名義の件が渡りやすいんですけど…言い訳も考えておいてからの行動ではあると思うんですよね。で、言い訳を考えやすい分だけ残した。ほら、「食えない男」ですし。(大幅に希望的観測)
管理人2005/02/04 21:53:19
>円さま
>「白雪さんと白妙さんの中身以外がクラスごと入れ替わってしまった」
なるほど〜、それもありそうですね。
>冬紫晴さま
>「そういうふりをしてみせることはある」
おぉ、冬紫晴さまはそんなふうに観ているのですね。
私は、柏木氏に関しては「悪意はない、誠実ではある、ただ、他人の気持ちが解らない」とみています。ですのて、行動に演技や裏はないと思ってます。
チケットの出所ですが、単純に「ファンがたくさんいる、差し出されれば断らない」ということだと思いますが、冬紫晴さまの深読みも面白いですね。
いわし2005/02/05 01:24:06
確かに謎をあえて残してある話は多いですよね。自分の場合「紅薔薇さま〜」「レディGO」あたりは謎とすら思わずにキャラのセリフ等を信じて読んでいたので意外でしたけれど。柏木氏のチケットは短編作れるくらいの裏設定がありそうな予感。今後明らかになる可能性もあるわけですよね
管理人2005/02/05 18:45:14
>いわしさま
「紅薔薇さま〜」での「キャラのセリフ」はウソではないとは思います。結果的には。ただ、近付いたきっかけはというと・・・う〜ん、違うのかなぁ〜、いつもと違う雰囲気の蓉子さまに惹かれただけなのかなぁ。私もそう思いたいところなんですけどね(笑)。
アルス2005/02/07 02:37:45
柏木さんのチケット問題は、実は瞳子ちゃんのチケット5枚と祥子さまの1枚、祐麒君の1枚花寺生徒5枚の計12枚になりますね。
アルス2005/02/07 03:13:55
 今野先生作『夢の宮 〜叶の果実〜』にも(それこそ『マリみて』が世の中に出回る前に生み出された作品です)志摩子さん(摩や)と乃梨子ちゃん(り果)、そして瞳子ちゃん(桃弧)の原型ともなったキャラが活躍しています。 (私の「想像ごっご<笑>」では志摩子さん、乃梨子ちゃん、瞳子ちゃんの3人の前世はきっと『夢の宮』に住んでいたと勝手に動かしていたりしますが・・・ でも、「桃弧」は「り果」が作り出した幻なので少しストーリーがおかしくなりますけどね しかも、『マリみて』と『夢の宮』との関連性は全く無い訳ではありますが)
 私としては祐巳ちゃんの妹は「先着順」を選んで欲しいわけですが、私自身はアニメで『マリみて』の存在を知った訳ですので(「運命の出会い」<笑>)、これまた複雑だったりします (いわゆる矛盾って事です) でも、瞳子ちゃんを選ぶにしても、可南子ちゃんを選ぶにしても、決して当て馬として作り出されたキャラでは無いという事はある程度予測してはいますけどね・・・ (二人とも「リリアン女学園」の矛盾を断ち切ってくれるのに必要不可欠な駒だとおもいますからね)
バルミラ2005/02/07 08:16:54
 現時点で最大のミステリーは、やはり柏木優の本性や真意でしょうか。彼が本当に他人の気持ちを考えない自己中心的な人間なのか、それとも実は深い考えがあってそう言う振りをしているのか。どちらの線から見ても、これまでのストーリーとは辻褄が合うので、答えは出ません。ただ、後者であってほしいとは思っています。前者だと話が上手くまとまらないような気がしますので。
 話は変わって。
 「ファースト デート トライアングル」で「(チーズケーキを)家に持ち帰ったところで、あの両親が食べるかどうか疑問だった」と、志摩子の視点で書かれています。最初に読んだ時は、「そんなに家族関係が冷え切っているのか」と思ったのですが、「銀杏の中の桜」で明かされた真相はあの通り。少なくとも父親との仲は悪くありませんでした。しかし、そうなると前述の文の意味をあらためて考えてみなければならなくなりました。
 で、考えた結果、「志摩子の両親は洋菓子——あるいは甘いもの全般——が嫌い」と言う結論に至りました。
 さて、はたしてこれはミスリードの一環だったのでしょうか。
r2005/02/07 18:25:43
柏木さんは1巻で、祥子さまに人前でキスしようとしています。柏木信奉者(というより、本文に書いている以上に柏木さんを買っている人たち)はその事を忘れていませんか。
はちかづき2005/02/07 22:59:39
 はじめまして。はちかづきと申します。よろしくお願いいたします。
 わたしは柏木氏を天然の自己チューだと思っていますが、柏木氏関係の話が続いているようなので、その立場から少し書いてみたいと思います。
さて、12月のコラム「由乃さんの妹」へのコメントで、バルミラ様が瞳子ちゃんには「正しい事をしていればいいと考える傾向」や「(少なくとも主観的には)悪い事はしていない」と述べていらっしゃいました。これはそのまま柏木氏にも言えることではないでしょうか?
 柏木氏は一種独特のどこかナルシスティックなスタイルを常に貫いていますが、そのスタイルを貫きさえすればそれでよいと考えている節があります。これは『パラさし』で祐巳を車で出迎えた時の行動の場違いっぷりによく表れています。
 また、柏木氏の大きな特徴といえば、人の気持ちの分からないところです。無印での柏木氏は自分中心の視点しか持たない、あらゆる人が自分と同じ考え方をしていると思い込んでいるかのような、まさしく「自分本位」の人間として描かれていました。
 このような柏木氏のスタイルと自分本位は、彼の強い自信が根っことなっていると思います。実際彼はかっこいいはずです。あの祥子様が一時は好きになるくらいです。先代三薔薇さまと同等かそれ以上に高性能な柏木氏ですから、彼がかっこいいと思うように振る舞いさえすれば、大概の問題は乗り越えることが出来たでしょう。
 柏木氏には、「正しい事(柏木氏のスタイル)をしていればいいと考える傾向」と「(少なくとも主観的には)悪い事はしていない」と考えるところがあります。これらの欠点のせいで柏木氏は山百合会の面々に嫌われてしまったわけですが、だからこそ無印での文化祭のようないたたまれない状況でも完璧に役割を果たせたのだし、また首尾一貫して誠実でいられるのだとも思います。
 なお、私はそんなダメ人間柏木優が大好きです。
管理人2005/02/08 03:31:20
rさま、はちかづきさま、ようこそいらっしゃいました。「柏木氏」については、次回のコラムで取り上げようと思います。
>バルミラさま
「あの両親が食べるかどうか疑問」から「家族関係が冷え切っているのか」という印象を受けたとのことですが、私はまったく思い付きませんでした。作者もミスリードの意図はなかったと思います。
「無印」で、志摩子さんは自分の食の好み(ギンナン、ユリネ、大豆)について「嗜好なんて環境もかなり影響していると思わない? あの両親に育てられたから、好みが渋いのよ」と言っています。つまり、志摩子さんちはほとんど和食で、おそらくご両親は「チーズケーキなど食べたことがないだろう」ということだと思います。ですから、「(チーズケーキを)あの両親が食べるかどうか疑問だった」というのは、味の好みの問題ではなく、普段の食習慣からそう思えるということでしょう。
管理人2005/02/08 03:39:33
瞳子ちゃんに似たキャラが「夢の宮」にすでに登場していたという話は「マリみてDB掲示板」で聞いてはいたのですが、不勉強ながら私は未だ「夢の宮」を読んでおらず、詳細は知りませんでした。志摩子さんや乃梨子ちゃん(に相当するキャラ)も登場していたのですね(笑)。
冬紫晴2005/02/08 19:30:31
ごきげんよう。
>パルミラさま
藤堂家には、お茶菓子など和菓子のストックみたいなのがあって、そればかり食べるから、別腹もそれで一杯になってる…
あと、柏木氏の深読み。
無印では、柏木氏あれ以降出番なしで考えていたかもしれないですよね。で、あとから考え直してみると別解釈が可能で…
全く別の見方を提供するなら、婚約解消を切り出して、怒り出したのは柏木氏ではなかったのではないかと考えることもできます。そう簡単にできることじゃないです、家と家の話なので。当事者だけでは話が付かず、双方の父・祖父・母を巻き込む大騒動になるのは必至。いや、小笠原家−柏木家絶縁の危機か。そうなれば、旧家かどうかわからない柏木家は一体どうなることやら…「子羊〜」のPp.191-192や、「この場をぶっ壊してやろうか」が何とも言えませんね。
アルス2005/02/08 22:46:01
『夢の宮 〜叶の果実〜』は今となっては注文出来ない状態なのでとても残念なのですが(この巻だけ読んでも面白い話なので・・・)、私は図書館で借りて読みました。 (『マリみて』の原作との出会いも図書館だったので、新刊「インライブラリー」はとても新鮮さを感じつつも、懐かしくも思いましたね。 (だんだん、コラムと関係無くなってきまして申し訳ありませんです)  次巻の主役は是非、1年椿組(3人娘)にスポットを当てて頂きたいと思いますね    
管理人2005/02/09 23:40:02
>冬紫晴さま
祥子さまが婚約解消を切り出したのは、学園祭前日、リリアンのマリア像の前です。それまでは問題自体から逃げ回っていたので、祥子さまが婚約解消したがっていることを柏木氏は知らなかったと思います。家族の方たちは未だに知らないかもしれません(と、私は思います)。
バルミラ2005/02/10 06:04:12
 後に「銀杏の中の桜」になる、読みきりの「マリア様がみてる」は、どう言う経緯で作られたのか。
 私はむしろシリーズの構想が先にあって、そのシリーズの世界観が読者に受け入れられるかどうかを試すために、読みきりの方は書かれたのではないかと思っています。
 実際、あるライトノベル作家は新しいシリーズを始めようとした際、企画書を編集に持っていきましたが、それだけでは足りずパイロット版として短編を一本書いて雑誌に載せることになりました。
 「マリア様がみてる」シリーズも今でこそ人気小説ですが、その舞台設定やストーリーコンセプトが当時のコバルトの読者層に受けるかどうかは、なかなか不安だったのでしょう。
 登場人物たちの名が「夢の宮」と重なるのは、既にある今野緒雪のファン層を取り込むためだったかもしれません——あるいは単純に名前を考える時間があまりなかったか——。
アルス2005/02/11 01:30:10
>バルミラさまへ キャラの名前に関しては『夢の宮』のあとがきに詳しく載っているのですが、この本はそこそこ大きい図書館にでも行かない限り、置かれていないのが本当に残念です。 ストーリーはとても秀逸(少し切ない話ですが・・・)なので、機会があれば一度お読み下さると私も嬉しく思います。
管理人2005/02/11 05:02:17
>バルミラさま
>私はむしろシリーズの構想が先にあって
それは私も感じます。設定自体がシリーズ向きで一回だけの読み切り用とは思えません。ただ、(銀杏の中の桜では)祐巳が登場しない点や祥子さまと令さまのキャラに厚みがない点から、できていたのは「リリアンという舞台設定」だけだったのではと想像しています。
はちかづき2005/02/13 15:16:20
根拠のある話ではないのですが、柏木氏の「女性観」が古臭いのは、彼が王子様的に振る舞うために、「エスコートされる女性」が必要だからではないでしょうか?基本的に、柏木氏の個性は彼の欠点ときわめて強く結びついています。初登場時に悪役だったせいかもしれません。
ですから、柏木氏が作品の中で救われるとしたら、それは「変わる」時と言うよりも「自分の欠点に自覚的になった」時だと思いますね。また、そんなことがあるとすれば、きっかけはたしかに福沢姉弟でしょう。柏木氏にとっても彼らは特別な存在なようですし。「真夏の〜」で物陰に潜んでベストな出どころをうかがっている柏木氏を想像すると爆笑できます。
ところで、「友達になりたくないキャラ」No.1の柏木氏ですが、ホントに友達いないんじゃないでしょうかね?同年代の男子が出てこないのは仕方ないとしても、卒業したはずの高校に顔出し過ぎだと思います。立場の近い蓉子さまや、同類の聖さまも、本来友達の多いタイプではありませんし。あれで意外と孤独な奴なのかもしれないと思ったりもします。
アルス2005/02/13 23:00:11
瞳子ちゃんと柏木さんとの関連性をどなたか教えて頂きたいのですが(私自身、古典に弱いので・・・)、源氏物語の光源氏や柏木だの、薫etcいまいち
アルス2005/02/13 23:01:47
わかりにくいので、どうかお願いします。(自分で調べるべきなのでしょうけど)
くりくりまろん2005/02/14 12:27:23
>ワトソンさま
くりくりまろん2005/02/14 12:52:54
>できていたのは「リリアンという舞台設定」だけだったのでは
に関連して、それでは「福沢祐巳が主人公になったとき」はいつかを考えると《無印》より少し遅れて『ロサ・カニーナ』の巻ではなかったかも知れないと思っています。志摩子・乃梨子以外にも焦点を次々にあてた群像小説のようにもできたと思います(実際、そのような面もありますね)。しかし「長き夜の」の題材、「ロサ・カニーナ」で「妹とは?」と祐巳が考えるシーンで祐巳がマリみての世界の中心人物であることが宣言されたのではないかと。…今野先生の構想は推し量るべくもないのですけれども。
バルミラ2005/02/14 17:22:28
 ケーキの事に関して少し補足。
 ケーキ一つで深刻に考えてしまったのは、バースデーケーキが念頭にあったからです。誕生日に親と一緒にケーキを食べるというのは、はたから見ると大した事ではありませんが、当事者である子供にとってはかなり重要な事ですから。聖もバースデーケーキには複雑な思いを持っていたようですし。
 さて、さすがの藤堂家でも、娘の誕生日ぐらいはケーキを食べているのでしょうか。
バルミラ2005/02/14 17:23:54
>アルスさん
 「夢の宮」は近くの図書館に揃っていると思います——「マリみて」も最初はここで借りました——。最近はほとんど貸し出し中のようですが、前から興味はあったので、折りをみて読んでみるつもりです。
>管理人さま
 あるいは、短編はシリーズの方とは別の時期の話にするつもりで——あるいはなっても良いように——作ったか。
バルミラ2005/02/14 19:31:26
 これまた見事なまでに解釈が正反対ですね。個々の問題について論ずるのも楽しそうですが、その前に解釈が異なる理由の方から掘り下げてみましょう。
 私は柏木優という人間を考える際には、祐巳の意見を信用しない事にしています。
 祐巳は本来、偏見の少ない人間で、相手の実体が自分の先入観と違ってもあっさり受け入れます——無印の志摩子や「黄薔薇革命」の由乃——。
 しかし、そんな祐巳でも祥子が絡むと話が変わります。過度に祥子を評価する——「パラソルをさして」以前——一方で、自分と祥子の関係を阻む存在に対しては敵意を抱きます。
 困った事に、祐巳は祥子と出会うまでは、何かを強く求めた事がなかったので、そういった感情と理性の折り合いのつけ方が上手くありません。それでも道義的にしっかりしている祐巳なので、なるべくその感情を抑えます——蓉子の場合など——。しかし、そこで相手に何らかの咎があると、その感情を抑えるものがなくなって、噴き出してしまいます。
 優に関してですが、そもそも「祥子の婚約者」という存在自体が、祐巳にとってはありがたくありません。逆に言えば、優が祥子の婚約者として相応しくない方がありがたいのです。そういう状況で、優が祥子を泣かせて、祐巳の願望に正当性を与えてしまったのです。さらにそこで祥子から、優に対する非難を切々と聞かされれば、祐巳の優に対する印象は固定されてしまうでしょう——当然、そこで聞かされたのが祥子の側からの言い分に過ぎない事は、意識から落ちています——。
 「マリみて」の大半はそういった祐巳の視点で書かれています。三人称なのでわかりにくいですが、そこには祐巳の偏見や願望が混じっているのです。しかし普段の祐巳は、むしろ客観的にものが見れる人間なので、その事が目立たず、それ故にたまに入る偏った意見も事実として受け取られてしまうのでしょう。
 もちろん、祐巳の意見が100%正しいと言えないからといって、100%間違っているとも言えません。それでも、こと、柏木優に関しては、祐巳の意見の上に理屈を積むのは危険だと思います。だから、私は優に関しては、彼の置かれた(生まれや容姿や能力などによって決められる)立場から考える事にしています。(とりあえずここまで)
朱夏2005/02/15 23:07:25
>アルス様:柏木優、小笠原祥子、松平瞳子の続柄を整理します。
1)「祥子さまの父親の姉の息子が、柏木優」(無印・221p)
2)「祥子お姉さまの、お父さまのお姉さまの旦那さまの妹の娘が私(瞳子)」(チェリブロ・145p)
特に2)の、瞳子ちゃんの説明がひどく分かりにくい。これを聞いて一瞬で、祥子さまと瞳子ちゃんが赤の他人と見破った由乃さんは、確かにすごい!(チェリブロ・145〜146p)
よく見ると、なるほど祥子と優、そして優と瞳子は、それぞれ従姉妹同士ですが、祥子と瞳子はかなり遠い親戚になります。
レディGO(179p)で瞳子ちゃんは、祥子の父、融(とおる)を見つけて「小父さま」と呼びかけているけど、当然、「伯父さま」でも「叔父さま」でもない訳です。
ちなみに、言葉で書くとややこしくなりますが、小笠原家の融に嫁いで来たのが清子でその子が祥子。小笠原家から柏木家に嫁いでいったのが融の姉で、その子が優。柏木家から松平家に嫁いでいったのが優の父の妹で、その子が瞳子と言うことになります。
う〜ん、ますますややこしくなったかな? 上記の1)と2)を元にして、系図に書いてみると一目瞭然です。
ところで、パラソルの巻で亡くなった祥子のおばあさまは、清子の実母だったのでしょうか? それとも、融の実母だったのでしょうか? 何となく文脈の感じからすれば、清子の実母っぽいのですが、そこがどうも未だにはっきりしません。ちなみに清子の旧姓は、「菊なんたら清子」(インライブ・p200)。
「マリみて」の登場人物は多くが女性なので、結婚すればたいてい他家に嫁いで姓が変わっています。なので、非常にややこしく感じます。
アルス2005/02/16 00:37:32
>朱夏さまへ 表面上の家系図は私も何とか理解出来てはいるのですが、何せ小笠原家の男性たちが外で何をしているのかがまだ謎だらけですからね(笑) 実は柏木さんの母親も実は浮気しているのでは!?とも私なりに勝手に想像ごっこ(笑)しては楽しんでいます。 柏木さんは柏木さんで「ナルシスト」な所を直していけば女性にはモテるタイプ(笑)ですから、将来はきっと幸せになれると思います。
冬紫晴2005/02/16 04:00:01
ごきげんよう。
一つ言えるのは、「マリみて」が特殊な一人称視点により、隠されている部分は読み手に誤解させたままにしておくことが可能な文体を採用しているということでしょう。一人称視点の主人公に選ばれていない人物が何をどう感じたか、何を考えているかをすっかり隠し、虫食い状態にするのが楽なのです。それを最大限に利用したのが「レイニー」「パラさし」でありましょう。「ジョアナ」が発表されて、瞳子ちゃんの温度の低さに驚いたという方も多かったですよね。「無印」においても、実際にどのようなやりとりがあったのか、どのような状況だったのか、ほぼすっかり抜けてしまっています。
特に柏木氏は、何を考えているのか、実際にはどういう人物なのか、まるでわからないというのが実情です。彼の状況についての記述は、作中であっても、そのほぼすべてが憶測に基づいているものです。
彼が祥子との婚約に関してどう思っているのか。彼が男性同性愛者であるのは本当のことなのか。それすらも断定不可能です。(着ぐるみパンダはなぜ、祐麒ではなく祐巳を選んだのか)
彼の自己申告もまた、瞳子ちゃん同様に嘘をつくのが非常にうまい、さらに相手の誤解を利用してその通りに装い、正体を隠す方法にも長けていると感じられるため、信用ならないのです。
その点から、バルミラ様同様の視点を採用しています。
例えば、こう解釈できるのです。
>おそらく物心ついた頃はすでに「将来、小笠原グループの中心に立つ人物」と目されていて、
そのために、小笠原父子の目の届かないところで、幼い頃に完膚無きまでに叩き潰してダメ息子にしておけば、小笠原グループの実権を奪い取ることが容易になります。社長(祥子)を奪うことも可能です。彼を何らかの手段によって支配下においてもいい。まあ、彼の能力からすれば、ほぼすべて返り討ちにあっていましょうが…
可能性として、彼は(瞳子ちゃんも)幼い頃、「子羊〜」における祐巳と同じ立場にあったと考えることも可能だということです。周囲には敵しかいない。おそらく、同様の立場にあった瞳子ちゃんあたりをのぞいて。
>アルスさま
>何せ小笠原家の男性たちが外で何をしているのかがまだ謎だらけですからね(笑)
このことから、小笠原祥子−柏木優−松平瞳子の血縁図において、彼らのうち誰かが異母きょうだいであるという仮説も浮かんできます。もし瞳子ちゃんが…以下略「してOK〜
朱夏2005/02/16 09:26:24
祥子・優・瞳子の関係は、その親世代で見てみると、小笠原家の姉弟と、柏木家の兄妹の関係でもあります。そうした関係をさらに勘ぐってみれば、瞳子が実は、融と柏木妹との子供だったなんてありそうです。だとすれば瞳子の「祥子お姉さまぁ」の意味も大きく変わってきますね。しかし、そこまで想像して考えて良いものか…。(>o<)ドロドロだあっ!
朱夏2005/02/16 09:29:21
>「子羊たちの休暇」この場をぶっ壊してやろうか
私は、普段は冷静な柏木が、この時に何故こうもいらついたのか、ずっと不思議に思っていました。この点、冬紫晴さんのご意見、
>彼は(瞳子ちゃんも)幼い頃、「子羊〜」における祐巳と同じ立場にあった
は、説得力があります。
小笠原家を巡る思惑は、かなり複雑なものと思えます。この点、「ほぼすべて返り討ち」(冬紫晴さん談)にしてきた柏木と、「いつも何かに怒っている。見えない何かと戦っている(Answer,p130)」祥子とは、言ってみれば共通の敵に向かう戦友みたいなものです。少なくとも、柏木の祥子に対する認識は、そうだと思います。
一般的に「家」をめぐる問題は、個々人の恋愛感情とは全く別の所にあります。この視点から考えると、柏木は、やはり祥子を守ろうとしている様に見えます。(それが柏木の野望の結果であったとしても。)その事が彼に、「真夏の一ページ」で「小笠原家どうしよう」と言わせたとも考えられます。
ですから祥子に、「悪いけど、男しか恋愛の対象にならない」(無印・230p)とうち明けた柏木は、考えようによっては誠実だったのかも知れません。女心からすれば、全く無神経ではありますけどね。
「マリみて」ファンの大ブーイングを覚悟で言わせていただければ、私は、柏木氏と祥子との結婚は、ある意味、論理的だと考えています。そして祥子も、どこかでその事を十分に理解しているのではないかと考えています。でも、それを言えば間違いなく、祐巳はグレるでしょうね。(笑)
朱夏2005/02/16 10:08:08
(以下、妄想)
 祥子「祐巳っ! どういうこと? あなたのポケットの中のタバコとライターは。 ちゃんとこの私に、説明なさいっ!」
 祐巳「お姉さまっ! お姉さまが、『優さんと結婚しても良い』なんて言い始めたときの、心の準備ですっ!」
冬紫晴2005/02/16 10:48:01
ごきげんよう。
柏木氏の捉え方ですが、小笠原父子の祥子の評価「自分本位で、本人にその自覚はない。他人の気持ちを理解できない、しようともしない、ただ、悪い人ではない」というのは、彼には妥当でないと考えています。(むしろ、山百合会に入る以前の祥子には当てはまるかもしれませんが…描写はありません。これは憶測です)
「相手の気持ちを察するが、基本的に誠実に対応せず、リスクとメリットで反応を考える、用意周到な悪党」だろうと。彼は「悪い人」だと。「ジョアナ」に現れた、瞳子ちゃんの姿勢に近いのではないかと考えます。
それ故に、誰も信用していなかったかもしれません(その点は祥子や瞳子ちゃんにも言えるでしょう)。福沢祐麒が彼の前に現れるまでは。彼の、福沢姉弟に対する思い入れは、切実であり、深いものなのではと感じるのです。だからちょっといじっては、祥子を任せたいという本気とも冗談ともつかないことを軽く口走るのかと(「略して〜」)。祥子が祐巳にぞっこんなのをみれば、「自分では駄目で、祐巳なら」という(「無印」参照)というのは思い知らされてしまっており、また彼自身、祐麒にも祐巳にも惚れ込んでいる様子がうかがえることから、彼らに任せたい(甘えたい)というのは、彼の本音にも感じられます。
>朱夏さま
はじめまして。
>柏木氏と祥子との結婚は、ある意味、論理的だと考えています。そして祥子も、どこかでその事を十分に理解しているのではないかと考えています。でも、それを言えば間違いなく、祐巳はグレるでしょう
確かに論理的ではあり、合理性という意味では理解できましょう。しかしそれ故に感情、感覚としてはとうてい納得できますまい。そしてそれは、祥子にとっても、柏木にとっても同じなのかもしれません。清子小母さまを見てきていますからね、二人とも。
彼らもまた、踏みとどまっているように見えていてそうではなく、育ちのよいやり方で歪んでいるのではないかしら。柏木には、それは性格の悪さ(言葉の裏の毒)として現れ、祥子には黙って怒りをため込むように現れた。「Answer」での祥子の受け答えが、自分のことを話しているはずなのに、完全な他人事として話すのも興味深いところです。感情がありません。(感情が出てこないのが基本だったとすれば、「お姉様方の意地悪!」まで行き着くのがどれだけ大変な道のりだったろうか)そういえば、感情が出ない(演じられている)という意味では、瞳子ちゃん(祐巳の前を除く)や、柏木(福沢姉弟の前を除く)にも共通していますでしょうか。
彼はホストのような(上っ面の)艶っぽさがありながら、男臭さが感じられない気がします。祐麒ですら、ある程度の「男らしさ」を持っているのに、です。(それでも祥子が恐怖感を覚えないのが、彼の特殊な性質といえる。臭いがしても気にならない、気にさせないという)臭いがしないことが男性同性愛者を指すとは限りません…対女性恐怖症によっても起こりうるのです。それを克服する一つの手段として。
瞳子ちゃん、もしかしてそれで、可南子ちゃんの状況を…(「レディ、GO!」)うおぉ 止まらないんですよ、これは。作中にもその種がうようよと…
冬紫晴2005/02/16 10:50:55
あ。柏木氏は「誰も信じていなかった」わけではないですね。何人かいるでしょう。清子小母さま。瞳子ちゃん。さっちゃん。そこに福沢姉弟の登場と。
冬紫晴2005/02/16 10:56:39
追伸…例外に「さっちゃん」を入れましたが…果たしてそうなのか…
バルミラ2005/02/16 11:00:00
 祥子、優、瞳子のうち二人、または全員が異母きょうだいというのは、真相としても物語としても面白いと思います。ただ「マリみて」の世界はそういうドロドロした要素を除外した上で成り立っているようなので、実際にはないでしょう。融やお祖父さんの女性関係も、本当に(聖から得られる情報ほど)乱れているかどうか。お祖父さんは奥さんをずいぶん前になくしている(「パラソルをさして」p170)という事実は一つの反証になるかもしれません。
 テーマ的な問題から、ありえそうなのは祥子の異母姉妹の登場でしょうか。ただ、それをやるのなら、可南子こそがそうであるべきでした。実際、「紅薔薇のつぼみの不在」まではそれらしい雰囲気がありましたし。
 諸々考えると、「隠し子」「不義の子」というネタはやらないのではないかと思います。
 あと、祥子と瞳子が遠縁の親戚——従兄の従妹——という関係以上に親密なのは、双方の母親同士がリリアン在学時代にスールだったからではないかと思っています。あまり根拠はありませんが。
はちかづき2005/02/16 13:17:32
柏木氏には3つの顔があるって事じゃないでしょうかね。
①山百合会→片思い。大好きなのになぜか嫌われている。
②小笠原 →禄でもない所と知りつつ、しかしそこが彼の住処であり、またその次代を任されている。
③花寺  →絶対的支配者として君臨。
大雑把に分けてこんな感じに。基本キャラクターは王子で。
はちかづき2005/02/16 17:41:24
連荘になりますが失礼。
上記のような視点に立つと、柏木氏がまさに王子であることがわかりますね。
これが本物の王子であれば、
①プライヴェート 友人や女性関係、好意自体は本物だが傲慢な男として。
②宮廷 ドロドロの人間関係・権力争い。同族嫌悪、だが彼もまたその一員。
③領地 王子個人の裁量に任されるもの。私領・騎士団・探検隊・遠隔地貿易。統治者としては優秀。
といった感じに対応します。
また彼は少女漫画における理想化された男性像のウラとしての解釈も可能だと思います。少女漫画における理想的男性像においてわりあいポピュラーな二つ(もちろんもっといろいろな男性キャラクターが存在しますが)、まずいくら想っても気づいてくれない「鈍感」なタイプ、そして勝手な事を言ってヒロインをかっさらう「強引」なタイプ、こういったキャラクターはともに「ヒロインの気持ちを考えないし、考えようともしない」と意地悪く表現する事も可能です。無印の柏木氏は少女漫画における王子の典型の悪いところを拡大したキャラクターであると言えると思います。
ちなみに「鈍感」「強引」はそのまんま聖さまにも当てはまります。聖さまは王子様だったようです。やっぱり柏木氏とは似たもの同士なのかもしれません。
アルス2005/02/16 20:30:28
よく女の子は「父親似」、男の子は「母親似」と言いますから、可南子ちゃんについてもいろいろ想像してみてはいるのですが・・・(だんだん、『マリみて』とは離れていっていますが、これも想像する楽しさの一つとして私なりの『マリみて』の楽しみ方です。
朱夏2005/02/17 05:42:47
>ありえそうなのは祥子の異母姉妹の登場でしょうか。ただ、それをやるのなら、可南子こそがそうであるべきでした。
パルミラ様:いままで考えたこともありませんでしたが、大変面白い発想かと思います。
もし本当にそういう設定がなされていたら、瞳子と可南子の「天敵同士」は、かなり深刻なものとなります。そして祐巳の妹選びは、果てしない迷宮に入ってゆくことになりそうです。
ただ、パルミラ様もおっしゃっているように、「マリみて」は、小笠原家のドロドロを描くことを主目的にはしていません(たぶん)。
むしろ、リリアンにおける佐藤聖の様な人物の光源氏的状況を描いたりする事の方が、より目的に叶っていると考えています。…と言うか、それが私の個人的希望だったりします。(笑)
管理人2005/02/18 03:14:53
たくさんのコメントありがとうございます。
続きは「続:〜」のほうでよろしくお願いします。
はちかづき2005/02/18 12:29:55
一度BBSに載せた文章の転載です。あつかましくてすいません。
柏木氏の解釈が割れるのは、結局のところ彼が脇役であり、彼に関しての情報が少ないからですよね。「自分本位派」も「悪党派」も論拠はかなり薄弱です。また「実はホモじゃなかった」みたいな反則展開を想像してもあまり違和感が無いのも、彼のキャラクターが物語の本筋の外にあるからだと思います。
その上で、「自分本位派」は山百合会の面々や祐麒との関係を重視し、「悪党派」は小笠原グループ内での彼の立場を中心に論を組み立てています。手がかりが少ない分、切り口の違いによって同じ事実から異なる解釈が発生するのでしょう。
無印において、柏木氏が少女漫画における理想的な男性像(王子)のネガポジ反転として登場した事は間違いないと思います。しかし、その後「なかきよ」や「さつさつ」などを通じて柏木氏の新たな側面が描かれるにつれて、キャラクターの路線変更が起こった可能性は否定できません。あくまでまだ可能性の域だとは思いますが。
ただ、私個人としては無印以来の「欠点と美点が表裏一体」であり「欠点こそがキャラクターの本質」であるような、柏木氏の度し難い人間性に魅力を感じており、単行本を一冊以上使って描いてもいいような主題だと考えています。
まあ要するに「花寺編」が読みたい!って事です。あるいは「お釈迦様がみてる」。「運動部と文化部の対立」みたいな特異な文化が花寺にもあるみたいですし。時期的には無印と「なかきよ」の間を見てみたいですね。柏木氏にとってはごく狭い範囲とはいえ同性愛者であることがばれた直後であり、また祐麒との急接近がおきた時期でもあります。
皆さんはどうお考えでしょうか?
冬紫晴2005/02/18 18:13:12
ごきげんよう。 まあ、当たり障りのないところでの、柏木氏の不思議かつ(ユキユミ主義者(汗)として)気になる発言をいくつか。
はちかづき様のおっしゃるとおりだと思いますね。「脇役」であり「本筋ではない」ために、漠然とさせておいてもよいし、読者としてもそれほど気にせずにすむ。ところが、彼の持つ強烈な個性、欠点がさらけ出されても一人称としての魅力を失わないということが、時折このような議論を生む。…脇役であり続けるのかどうかも、大きな問題として浮かび上がりますね。(私のような)「悪党派」である場合、彼は気にせずにいられるだけの背景、脇役だけではいられなくなってしまう面が強いでしょうから。…まあ、つまり、(もしかしたら作者の予想を遙かに超えて)濃いキャラになってしまった。「白チビ」「オヤジ女子高生」などの面を持ってしまった佐藤聖と同様に。
花寺編…たぶん花寺の高校での柏木氏は、聖さまや瞳子ちゃん並に「ちがう」のだろうなぁとか思うのです。
で、タイムテーブルから考えるに、彼はまず祐麒に出会って、そのおもしろさを知っていた上で、全く同じような味を持つ、顔もよく似た女の子に出くわしたというようにも思えるのですよね。だから、無印以降で祐麒との急接近が起きたのか、それとも、順序が逆だったのか、それも情報がないですね。ただ、「祐巳ちゃんがユキチのお姉さんだったとはね」(「なかきよ」Pp.196)という発言からすると、まず祐麒を知っていてからというニュアンスが強いと感じます。ただ、あの時点で知らなかったとは思えない…想像はしにくいと思います、年子で学年同じですから。
さて。「なかきよ」は、登場人物として、彼にとっても、祐麒にとっても、さらに祥子や清子小母さまにとっても、描かれ方の転機になったと感じられます。
柏木氏(および彼に関する)の発言に絞って、気になることは2つ。
・清子小母さま「〜気疲れする殿方も留守だから〜」「でも優さんは別よ。お茶を入れてくれるような男性だったらいつでも大歓迎」Pp.198
・(ゲームプレイヤーのペアで)「福沢姉弟、小笠原親子とすると、余りが僕と白薔薇さまになるけど−」(言ってみただけなのか?最初に。フロイト的に言えば、何の気なしの方が本音であることも…)
・(清子小母さまの娘の呼び方)「祥子さん」
・柏木「気がもめるよね」:(「祥子さん」と祐麒が呼んだことにいらついていたことが先にあってから)〜先に宝船を作り終わっていた祥子さまが、遅れた祐麒に付きっきりで折り方を教えていた。/「気がもめるよね」/柏木さんはさらりと言ってくれたけど。その意味は計り知れない。Pp.234(そこが大事なんです!!!by森薫)
「涼風〜」では、
・「僕は脱がすのは好きだが、脱がされるのは苦手なんだ」Pp.217(……)
・「祐巳ちゃんに、ここまでやらせなきゃならないなんて−」同上
・祐麒「今、祐巳と!?」/柏木「うん。彼女、本当にいい子だね」Pp.221
・「かわいそうに」:(柏木「そうか。気がつかなかったのかい。かわいそうに」/祐麒「かわいそう?」/(祐麒モノローグ)この人は、何を言っているのだろう。必死で探している相手とすれ違って、気がつかないわけがないではないか。(そこが一番大事なんです!!!)
冬紫晴2005/02/18 18:16:21
補足:柏木は、「なかきよ」時点で祐巳が祐麒の姉であることを知らなかったとは思えない、ということです…
アルス2005/02/19 01:22:40
瞳子ちゃんの両親がどなたかは分かりませんが、『特一』での娘の晴れ舞台(「若草物語」の劇)に彼女の家族が誰も観に来なかったのは、何だか切ない気分になりました。 もしかすると、瞳子ちゃんの学園祭チケット5枚は柏木さんに渡ったのかもしれませんね。
はちかづき2005/02/19 18:38:51
柏木氏を含む小笠原の人々が福沢姉弟に弱い理由についてなんですが。既出でしたら失礼。
まず、これはくりくりまろん様がご自身のブログの「特一」の感想の④の中で述べていらっしゃった事ですが、祥子さまはまるで心に鎧を着込んだかのような強い「構え」を持っています。
ここから先は私の考えなのですが、この「構え」は、「女優」の瞳子ちゃんやいつでも王子様な柏木氏の心にも存在しています。こういった「構え」は、心を支え、守り、また揺るぎない自己と的確な行動を保障してくれます。
しかし、時として「構え」は自らの心を押し込め、心の働きを制限する物となってしまいます。
「百面相」福沢姉弟は、そのような「構え」による心の制約が著しく弱く、おかげで思ったことは全部顔に出てしまうし、いまいち落ち着きもありません。しかし、彼らのそういった素直さ、率直さが、「構え」を持つ小笠原の人々やひねくれものの佐藤聖の目には好ましいものに映るのでしょう。
「構え」がいつもマイナスに働くわけではありません。しかし時には重い鎧を脱ぎ捨てて一休みしたい時もあるわけで。「構え」に縛られない福沢姉弟が相手だからこそ、いっとき「構え」を忘れる事が出来る。それが小笠原の人々が福沢姉弟に弱い理由なのだと思います。
また、福沢姉弟の魅力をよく知っている柏木氏と違い、瞳子ちゃんはそのことに無自覚なため、祐巳の予想外の行動に「調子狂いっぱなし」になってしまうのではないでしょうか。
祥子さまに祐巳がぴったりはまった理由に関しては、もうちょっといろんな理由があるんでしょうけど、それはまた別の話ですね。
>冬紫晴さま
もし柏木氏がユキチの魅力を知った上で、「全く同じような味を持つ、顔もよく似た女の子」に出会ったのだとしたら、それ相応の反応を示したはずだと思います。しかし無印において柏木氏は、祐巳のことを「山百合会のお迎えの人」としてしか認識しておらず、それ以上の関係は発生しませんでした。ですから無印の時期においては、柏木氏はまだ福沢姉弟の魅力を知らず、祐麒の事も単なる生徒会の後輩の1人としてしか見ていなかっただろう、というのが私の見解です。
冬紫晴2005/02/20 19:37:56
ごきげんよう。メインPCが壊れまして(泣)修理中なので、短めに。
>はちかづきさま
おお、なるほど。納得できるし面白いです。順番がどちらでもよいのですよね、確かに。福沢姉弟の魅力には待てしまったのも、その理由も慮ることもできるし…思うに、「無印」での祐巳(ちゃん)の「柏木さんじゃだめなの!」は、彼にとって衝撃も大きいし、面白かったのではないかしら。(後付で、祥子の様子を見て取ったことも)で、「略して〜」では、「偉大な先輩」扱いせず、歯に衣着せず「いつでも頭の中がお祭り騒ぎ」呼ばわりする祐麒がいて、表情(=顔)も含めて、福沢姉弟は、やはり面白いのではないかと。だとすれば、祐巳、祐麒、どちらに先に会ったかにかかわらず、つかまってしまう結果には変わりないような気がいたします。
くりくりまろん2005/02/21 11:16:59
柏木氏は決して自らの権力を高めることだけを考える孤独な野心家ではなく、はっきりと守るべきものを持ち、守護者としての役割を全うしようとしているのではないかという見方も可能と思います。可能であるというだけで決め手はありません。強いて言えば、祥子たちに尽くしているように見える数々の行いです。
すなわち私の柏木氏に対する見方はワトソン様に近く、しかもとても純粋なところがあるのではないかという「自分本位派」の中の「純情派」です(笑)。朱夏さまの
>一般的に「家」をめぐる問題は、個々人の恋愛感情とは全く別の所にあります。この視点から考えると、柏木は、やはり祥子を守ろうとしている様に見えます。
を一歩進めて、むしろ祥子などを守ろうとする意思が柏木氏の根本にあるのではと考えたいのです。
人間関係の持ち方や行動指針について、はちかづきさまの
>上記のような視点に立つと、柏木氏がまさに王子であることがわかりますね。
の①〜③は、次のように言い換えることができるのではないかと。そして、彼の中では人々というのは全て3つのうちのどれかに分類できてしまうのです。
①自らの身を盾にしてでも守り、盛り立てなければならない家族や身内。そして最も大切にしているものです。
②外敵、あるいは将来敵となり得る外敵候補。
③①の目的に適う、協力者または協力者候補。
①は作品の中で名前は出ていない親族であり、祥子、瞳子、清子小母さまもこれに加わります。瞳子ちゃんが柏木氏になついているように見えるのは柏木氏の意思を良く知っているからであり、それは柏木氏に失望する前の祥子の姿でもあります。祥子の柏木氏に対する感情は、敬慕というものに近かったのかも知れません。
③には花寺の後輩たちが入ります。良家の子弟が多いところで影響力を持っていれば将来役に立つので、後輩が学園内にいる限りちょこちょこと顔を出して渡りをつけておくのです。嫌味くさく押し付けがましいと同時に洗練されている柏木氏の立ち居振る舞いは、多くの人を引き付けることができます。推理小説同好会の失敗に関する振る舞いには統率力が感じられますが、仲間というよりはどうしても手駒扱いしてしまう傾向はあるのかも知れません。
「子羊」で示された嫌悪感は、確かに余裕のある立場だからこそ言えることでもあり、今まで敵が多かったことにも由来するのでしょう。加えて好意的に解釈すれば、力を求めるのは柏木氏にとっては目的ではなく、①のための手段にすぎないので金持ちの間での嫉妬やへつらいを軽蔑しきることができるのです。
しかし、その守りたいという意思の根本は純粋でも奇妙な表れ方をすることがあります。
《無印》で祥子を著しく傷つけたという、外に恋人を作って子供を産めば良いという考えは、柏木氏にとっては苦渋のものであると同時に本気で最善のものとして選択したのだと思われます。祥子にしてみれば「男しか恋愛の対象にならない」だけならば悲しくは思っても憎むことはありません。また逆に、小笠原グループを維持するための道具としてのみ祥子を扱おうとしているのなら、憎んで柏木氏を切り捨てれば良いのです。
(好きだったことを知らないという事情もあって)祥子のためにも最善のものとして柏木氏が確信していることが許せないのであり、同時に未だに未練がましく見えるのも、柏木氏の動機は純粋なことを知っているからと思われます。このようにして見ると、スタイルとして確立された「さつさつ」での振舞いよりも《無印》での悪役風の言動の方がむしろ柏木氏の真情が良く現れていると取れます。…柏木氏に祥子の好意が伝わっていなかったこと、それにもかかわらず柏木氏を責めていることについて祥子にも微かに落ち度があったのではないかというのはまた別の話です。
祥子が心を凍てつかせたような育ち方をしているのは愛情に恵まれなかったからではなく、むしろ十分に与えられながらもその中身がはなはだズレていて自分が理解されているとはなかなか思えないという、言わば二重拘束の状態で身動きが取れなくなっていたからではないでしょうか。期待に答えて習い事に過剰に励むというエピソードは示唆的です。
このズレ具合は柏木氏に端的に現れており、理解しようとしてもできないのです。そして「うちの家系の男はみんな」人の気持ちが理解できないと槍玉に挙げられている以上、小笠原融もそうなのでしょう。祥子を十分に可愛がり、祥子もそれをよく知っていて父親が好きなのですが同時に理解はされていないのです。その点、水野蓉子や祐巳が現れたことは大きいと言えます。
さて、祐麒や、祥子にくっついている祐巳は自動的に③に分類されるはずのところ、①〜③のどれにもあてはまらず柏木氏は戸惑ってしまったのではないかと思います。冬紫晴さま、はちかづきさまが詳しく述べられている通りです。何かの線引きが行われているところに現れ、易々と無効化してしまうのが福沢姉弟の特徴なのでしょうね。
以上のようなわけで、柏木氏の魅力は、十重二十重に隠蔽されて歪んではいるけれども確かに存在する純粋さにあるのではないかと思っています。
はちかづき2005/02/21 23:14:01
>くりくりまろん様
柏木の純粋さや祥子の置かれた境遇についてなど、相変わらず冴え渡っていらっしゃいますね。見習いたいものです。
柏木氏の活躍する3つのステージについてですが、僕としては柏木氏と他の人々の間の関係を重視して分類しています。
①は柏木氏が何のバックグラウンドも無い一個人として、別の個人と結んでいる個人的な関係。
②は上流階級の人々のルールのもとでの、敵味方両方に対しての、政治的な関係。
③は花寺の最高権力者として、部下・後輩との間に結んだ報恩と忠誠の関係。
祥子さまとは①と②の関係を、祐麒とは①と③関係を、時と場合によって使い分ける事となります。また、無印における山百合会との関係は、花寺とリリアンの外交と言う意味で③の変種とみなす事が出来ますが、一方で「なかきよ」などでの聖さまとの関係や、「パラさし」での蓉子さまとの関係は、①であると言えます。(この話題とは直接関係ありませんが、柏木氏は聖さまや蓉子さまの事はかなり好きなんじゃないかと思います。向こうには嫌われているでしょうけど。とはいえ確たる根拠があるわけではございません。)
さて、人間は状況によっていくつもの顔を持つものですが、それゆえに混乱が起こったのが祥子様との結婚問題です。結婚とは①個人的な問題であるとともに、小笠原では②政治的な問題でもあります。「人の心が分からない」柏木氏はこれを読み違え、100%政治的な取引をもちかけて、祥子さまの心をひどく傷つけてしまったわけです。この場合、祥子さまが恋愛感情と言う極めて個人的な感情を、柏木氏に対して抱いていた事が事態を悪化させてしまいました。
また、僕の分類の仕方では福沢姉弟も①の個人的な関係の中に含みます。しかし柏木氏との関係に限定しなかった場合、「子羊」における祐巳の行動は、金持ち同士の見栄の張り合いと言う②政治的な関係を、歌声ひとつで本来の①個人的な関係、つまり京極の大奥方の誕生パーティーへと引き戻してしまったと言う点で、「線引きを踏み越えた」と言うことができると思います。このケースは、対個人ではなく、②の論理で動く一つの状況全体を、一度に①の論理に作り変えてしまったと言う点で稀なものであると言えるでしょう。
ところで、柏木氏の叔父である小笠原融氏は、よほど仲が悪くない限りは、柏木氏の手本となっただろう人物です。僕としては、柏木氏が①②③すべての状況で貫いている「王子様スタイル」は、あるいは彼の影響によるのではないかなどと憶測を重ねているのですが、その融氏を含め、小笠原の男性の多くは女性関係においてもかなり旺盛な活力を持っているそうです。それに対して自分には女性を愛する能力が無いと知った時、柏木氏がどう思ったのか。またそれでなくても同性愛者であることをそう簡単に受け入れる事が出来たのか。作中には描写が無いので、個人的には、柏木氏に関してもっとも知りたい点となっています。もちろん柏木氏が同性愛者ではない可能性だってあるわけですが。
冬紫晴2005/02/22 13:38:27
ごきげんよう。>はちかづきさま 同性愛者ではないにもかかわらず、女性を愛することができない、能力がないとしたら?その可能性は作中に示されているかどうかを、拾ってみたいものです。
くりくりまろん2005/02/23 08:04:34
>はちかづきさま 一個人としての関係は柏木氏にとってとても貴重なのかもしれませんね。
柏木氏については一つのイメージを持っておりまして、いわゆるマザコン型の同性愛者というのが一番近い気がするのです。以下、想像が大分混じります。
小笠原家が父系家族で男性が幅を利かし、清子小母さまのような古風で上品な女性が犠牲になってしまうのと逆なのが柏木家です。柏木氏のところでは母系家族で、母親か祖母かおばさんかはわかりませんが強い女性が幼少の頃から柏木氏に厳しく、しかし隅にも置かぬ持ち上げぶりで躾けていたのでは、といった想像をしています。関連のありそうなこととして…
・女性を傷つけることは柏木氏にとってとんでもないことで、「さつさつ」では祐巳に平謝りです。
・清子小母さまのような年上の女性がどうしたら心地良いのか、良く知っているしサービス精神を発揮することもできます。
・絶えず注意を注がれているおかげで優秀ですし、丁重な扱い振りによって強い自信ができて野心家の卵になります。でもそれが良い方向であれば「理想の高い人」であって正しいことを貫くエネルギーを持ち、自らを捨てて何かに尽くすことになります(その差は紙一重です)。同時に、自分の正しさを疑わないナルシスティックなところも出てきます。
そして冬紫晴さまが述べられている
>臭いがしないことが男性同性愛者を指すとは限りません…対女性恐怖症によっても起こりうるのです
には深く肯くところがあります。男性性を強い女性によって挫かれたようなところがあるのではないでしょうか。上下関係のある女性や一定の役割の中にいるときは大丈夫なのですが、厳しい目を離れて一対一の男女のこととなると…。わざわざ祥子さまに言いに来たときは、忸怩たるものがあったかもしれません。融氏に対したときの柏木氏には複雑な思いがあると思います。公私ともども手本ではありますが、単に融氏のようになりたいというものではないでしょう。
祥子さまも柏木氏も「家」の呪縛に捉われているというふうにも取れます。江利子さまは山辺氏を仲立ちとして一騒動の末、ある程度呪縛から開放されています。しかし祥子さまや柏木氏の場合はほぼ不可能と言えるほど困難を極めるのではないか、と思っているところです。
バルミラ2005/02/25 19:51:43
 個人的には、柏木家(優の育った環境)には特に問題がないのではないかと思います——母親は手のかかりそうな人なのではないかと想像してます。なにしろ祥子の伯母ですから——。
 むしろ、環境的にも当人の能力的にも生まれた時から恵まれていて、あらゆるもの——それこそ美人の婚約者まで——が欲しいと思う前に手に入ってしまうことが、柏木優という人間を形成する原因になったのではないでしょうか。
 欲しいものが何でも手に入ってしまう以上、得るために個々の人間と関わる必要性はなくなってしまいます。それでも人と関わろうとすれば、与えることしかありません。彼は相手のために何かをする以外に、人と関わることが出来なかったのではないでしょうか。
 優は表面的には八方美人で馴れ馴れしい人間に見えますが、実は彼の立場からすれば必ずしも全ての人間に好かれたり関わったりする必要はありません。むしろ彼が誰とでも関わるのは相手にとって必要なことだと考えます。
 仮に、彼のように美男で、頭が良くて、何でも出来て、生まれのいい人間が、他人に対して愛想のない態度をとったらどうなるか。そのことだけで、相手は自信を喪失してしまうでしょう——特に女性は——。彼の一見、節操のない愛想の良さは、むしろ他者を守るためにこそ必要なものだったのではないでしょうか。
 ただ、彼が常に他者にとって望ましい者になれるとしても、彼は一人しかいない以上、一度に二つの存在にはなれません。その場合、彼は親しい人間よりもそうでない人間を優先するような気がします。例えば「パラソルをさして」での彼の王子様ぶりは、祐巳や蓉子にはえらく不評でしたが、リリアンの生徒一般——代表としては桂——には大うけでした。
 それと、要求が一人の人間からでもそれが矛盾していれば、やはり両方には応えられません。
 かつて、彼は祥子に対して「父親の代役」として問題なく接していました。しかし、そこに婚約者——あるいは恋人、将来的には夫——として役割も要求されましたので、話が面倒になってきます。仮に彼が同性愛者でなく、また祥子に好意を持っていたとしても、この状況は厄介でしょう。
 ここで書いた仮定が正しいとするならば、優はしないでもいい苦労をわざわざしていることになります。いや、むしろそれくらい率先して苦労を買わないと、生きていてやることがないのかもしれません。あるいは、それこそが柏木優という人間の問題点なのでしょうか。
管理人2005/03/02 01:23:25
様々なご意見ありがとうございました。
あまりに深いので、それぞれのご意見にコメントを返せないことをお詫びします。
さあ〜て、次のネタは何にしようかなぁ・・・(ぅぅ、ネタ切れ 涙)。
2005/03/08 07:47:46
早速ですが、応援合戦前の得点配分をもう1パターン見つけてしまいました。
玉転がし 1.黄 2.紫 3.ピ 4.赤 5.緑 6.白
玉逃げ  1.緑 2.赤 3.白 4.ピ 5.紫 6.黄
玉入れ  1.黄 2.白 3.紫 4.ピ 5.緑 6.赤
計    1.黄 2.紫 3.白 3.ピ 5.緑 6.赤
得点     50   40   35   35   35   30
管理人2005/03/08 12:58:18
ありゃりゃ! いきなり見落としがありましたか。何度も確かめたはずなのに(滅)。失礼しました!
此花2005/03/11 00:23:14
>リリアンにはサッカー部がないからサッカーボールは無い?
なんとなく、バレー部があればバレーボールでもいいと思った(大きさも似ているので)のですが。
バスケットボールの理由・・・蹴りにくさ、からなのかなあ?
冬紫晴2005/03/13 01:34:16
>サッカーボールがない 
冬紫晴2005/03/13 01:36:13
ギャ!ミスった。 サッカーボールがないというのは妙に説得力があって笑ってしまいました。バスケットボールは…微妙にでかくて、かたくて、蹴って転がすにはちょっと大きい気がする…ごくたまに、手で転がしてしまう人がいるから面白い…とか?いや…
冬紫晴2005/03/13 01:44:40
たま〜にドリブルする子がいて、「つくんじゃありません、転がすんです!」「はずんでるだけです、転がしてます!」とか。いや…
朱夏2005/03/13 19:43:46
可南子ちゃんにとってバスケットは、お父さんと夕子さんの想い出と切り離せない関係にあります。それをあえて、思いっきりけっ飛ばしていた可南子ちゃんの心情を考えれば、なかなか良くできた設定だと思うのですが…。
管理人2005/03/16 03:30:03
コメントありがとうございます。
って、「玉転がし」のことばかりじゃないですか(笑)。
実は、「レディ〜」を読んだときバスケットボールに違和感を感じまして、作者がわざわざ選んだのだから「何かの伏線?」と思ったのでした。
バスケットボールなら蹴るより手で転がしたほうがいいような気がします。
2005/03/17 05:18:45
ちょっと考えてみたのですが、別の解釈の余地があるとすれば棒引きについてでしょうか。
ワトソンさまの「1本5点」という解釈は全チームの合計得点から逆算で求められたものだと思いますが、これってすべての棒がいずれかのチームの得点になった場合ですよね。瞳子と可南子が引っ張り合った棒が赤チームのものになったのは制限時間ぎりぎりでしたから、どこのチームも獲得できない棒もあっても良いと思うのです。
あとは「棒が多いほど高得点」を「棒が多いほど(順位があがりその結果)高得点」と無理矢理解釈して、辻褄を合わせるとか。
でもいずれの解釈でも上手いこと行きません。前者では1本の棒の点数が中途半端になってしまうし、後者では棒引きの合計点数を75点にしないと不自然になるから結果として借り物競走の配点が異常に高くなってしまう。
結局分かりませんでした(笑)
バスケットボールについては今まで全然気づきませんでした。主要球技のなかで一番重いボールだったと思うので、単にそういう理由からだと漠然と思っていました。
管理人2005/03/20 00:16:34
>別の解釈の余地があるとすれば棒引き
そうです。ただ、現在の解釈が一番ぴったりくるので、なかなか他の解釈をしようにもうまくいきません。
競技によっては「同点で順位が同じになる」ことも考えられるのですが、総得点がピッタリあってるものですから、それもなかなかうまくいきません。
もっとも「小説には出てこなかった競技がある」とか、「チーム得点の対象外と思っていた競技に実は何らかの得点がある」とか、そういう可能性もあるんですけどね。
2005/05/19 05:45:13
瞳子の本心を知るための鍵の一つは、瞳子の祥子さまに対する気持ちではないでしょうか。
BGNの「無邪気で積極的」な瞳子は、高等部に入ったら祥子さまと同じ部活に入りたかったと言っていますが、それが本心であるとすると、薔薇さまになりたい理由は祥子さまと同じことがしたいからであるように見えます。
瞳子の祥子さまに対する態度はチェリブロと妹オーディションでは別人かと思うほど違い、前者には多分に演技が含まれているはずですからこのときの言動を鵜呑みにはできませんが、それでも祥子さまの存在が瞳子に影響を与えているように思います。
いわし2005/05/20 02:28:50
久しぶりのコラムですね嬉しい。いつもワトソンさまの発想と着眼点には感心させられます。…自分は瞳子ちゃんは漠然とですが「薔薇さまになりたい」と本当に考えていたと思います。祥子さまに憧れ、いつかああなりたいと思っていたのではないか、と。入学当初は山百合会幹部メンバーの妹に自分を仮定してみた事もあるのでは…なんて色々妄想してみたり
最近の文庫で見せる性格が瞳子の“地”というワケではないと思うのですよね。演技の方向性が変わっただけで。
管理人2005/05/20 21:40:52
>円さま
>瞳子の祥子さまに対する気持ち
漠然と憧れていたようではありますが、おそらく、柏木氏への気持ちと同じようなものと想像します。
とにかくいろんな人に関心を持つようで、乃梨子ちゃん可南子ちゃん、そして祐巳。結果的には祥子さまに特別肩入れしているようには見えませんよね。
そうそう、「祥子さま狙い」と思われたまま祐巳の妹になるのも耐え難いものがあるでしょう。
>いわしさま
あまり持ち上げられると、舞い上がってしまいますので、ほどほどに(笑)。
>祥子さまに憧れ、いつかああなりたいと思っていた
瞳子ちゃんの性格では「憧れはしても、それを自分には当てはめない」ような気がします。むしろ、程よい距離感を保ちつつ人間観察をする。祐巳のように自分の領域まで踏み込まれるのは本来苦手(というかなれていない)だとおもいます。
祥子さまと同じ部活に入りたかったとか言ってましたが、かりに祥子さまが演劇部以外の部活に入っていたとしても瞳子ちゃんが演劇部をあきらめるとはちょっと思えません。
何にせよ、言ってることのほとんどが「嘘かもしれない」キャラですから、難しいです。そのぶん想像は楽しいですが。
アルス2005/05/21 10:06:54
久しぶりのコメントですが、瞳子ちゃんは「祐巳さまの妹になりたい」という希望以上に「リリアン女学園」の「山百合会」の「薔薇の館」を変えていきたいという願いの方が強かったのではないかと私は思います。 瞳子ちゃんは「演劇部」を続けたいのに、「薔薇さま」になってしまったら「演劇部」を辞めなければいけないのは不条理ですからね。 (簡単に述べれば可南子ちゃん共々蓉子さまの「薔薇の館の一般開放化」の夢を叶える為の「当て馬」キャラという訳です。)
アルス2005/05/21 10:19:41
私の想像では、瞳子ちゃんは「レディ、GO!」の「フォークダンス」あたりで、可南子ちゃんに興味を持ち始めたと読んでいます。 「可南子さん」と名前(しかも敬称付)で彼女を呼んでいますし、二人は親友の仲になっていてもおかしくは無いと思います。 (「バラエティギフト」では椿組三人娘として、ある程度仲良しになっていますからね。でなければ、「まー、感じ悪い。二人して、何よ」の瞳子ちゃんのセリフは普通吐かないと思いますから・・・)
くりくりまろん2005/05/22 20:26:46
可南子ちゃんと瞳子ちゃんは、一番基本的な部分は共通しているのだと思います。「マリア様の星」を心に抱くことができる可南子ちゃんは、強い愛着や憎悪を持つような熱いところがあります。そしておそらく瞳子ちゃんもその点は同じなのですが、自分の感情に対する向き合い方は全く違うのです。
いやな気がたちこめていると言って祐巳に注意し、犬猿の仲だったというのは瞳子ちゃんの可南子ちゃんのあり方に対してとても鋭敏だったことを示しているように思われます。
祐巳が懐かしさを込めて述べる「ゴツゴツして触れると痛いような」可南子ちゃんはごく一部の人しか知り得なかった姿であって、大方のクラスメイトには乃梨子ちゃんが言っていたような単なる取っ付きづらさとして映っていたと思われます。可南子ちゃんに対して風の噂の域をあまり出ていないことしか知らないにもかかわらず、大嫌いという形で瞳子ちゃんのみが接触を持っていたのいうのが目立ちます。何をきっかけに仲が悪くなったのかは語られていませんが、祐巳のような事件と言えるものではなくてごく些細な日常の一コマであったかも知れません。
強い愛着や憎悪を持ちやすいのは自分も同じだ、けれどもそれに「閉じこもって」無反省でいるのはとてもいけないことなのだ、地肌をさらしたような感情の持ち方の危険性は自分が一番良く知っているという批判が込められていたと思います。…そこまで瞳子ちゃんが意識的であるかは別ですが。
そうすると述べられているように、可南子ちゃんへの関心を絶やさずしばらく一緒に活動までした瞳子ちゃんに対して感謝の気持ちも出てくるかも知れません。今度は可南子ちゃんから瞳子ちゃんに対する理解が示されつつある状態なのですね。
管理人2005/05/26 02:14:36
>アルスさま
コメントありがとうございます。
「イン ライブラリー」の瞳子ちゃんは祥子さまが行方不明なのにあまり積極的には動きませんし、「妹オーディション」では、教室に訪ねてきた祥子さまが乃梨子ちゃんと話している横を通り過ぎたりと、祥子さまに対してまったく他人事のように振る舞っています。
これは「祥子さま目当てで祐巳に近づいたのではない」ということをアピールするためかもしれませんし、本当に無関心なだけかもしれませんが、山百合会や薔薇の館に対して何か思惑があるなら、もっと行動を起こしそうなもの。
というのが、私の印象です。
管理人2005/05/26 02:34:16
ゴツゴツしていたころの可南子ちゃんは、瞳子ちゃんとの相性は最悪でした。
瞳子ちゃんは、クラスで孤立する傾向にあった乃梨子ちゃんや可南子ちゃんに積極的に関わろうとしていたでしょう。乃梨子ちゃんはある意味おとなの対応をしていましたが、可南子ちゃんは静電気の火花が散るような反応だったと思います。
かといって「気になる祐巳にちょっかい出していた」ことから無視して放っておくということもできません。
ですが、可南子ちゃんは変わりました。
可南子ちゃんは、本当の祐巳や夕子さんが見えるようになったのと同様、「瞳子ちゃんが本当はどんな子か」ということも見えるようになったのだろうと思います。
朱夏2005/05/26 10:39:35
「妹オーディション」の中でも、最も気になった場面ですね。基本的に、ワトソン様のおっしゃるような事があったと想像できます。
ただそれでも、ひとつの疑問が残ります。
それは… 二人が話す場所が、何故、剣道の試合会場だったのでしょう?
やはり落ち着いて話すなら、リリアン校内の方が良かったのでは?
もちろんこれには、可南子ちゃんの都合があったと思えます。平日の放課後はずっとクラブ活動でふさがっていたので、単に、土曜日のイベントを利用したのかもしれません。そして話題が話題だけに可南子ちゃんは、瞳子ちゃんの立場を気遣って、リリアンの外で話すことにしたとも考えられます。
でもそれだと、この二人がそろってイベント会場に現れるのは、かえって如何にも目立ちます。そもそも、可南子ちゃんと瞳子ちゃんは、現在の所、共に薔薇の館から身を引いた立ち位置にいます。剣道の試合は、確かに新旧の薔薇様達が勢揃いするとは言え、その事にこの二人が興味を示すとは思えません。要するに今の二人には、この剣道の試合との接点が無いのです。
では、可南子ちゃんが瞳子ちゃんにアドバイスするのに、この日この場所でなければならなかった理由があるとしたら何?
二人のどちらかに、祥子様と何か約束があった?
それとも、前薔薇様の存在でしょうか?
あるいはもっと、何かビックリイベントがあったとか…?
いずれも、その可能性は薄そうですね。
あと、可南子ちゃんが、どうやって瞳子ちゃんを誘い出したのかが気になります。この時、既に二人は仲良しになっていました…みたいな、単純な事では絶対ないでしょう。
ただ瞳子ちゃんは、可南子ちゃんのことを「彼女。変わりました。」(「インライブラリー」p53)とは言っているけど、実は一番変わってきているのは瞳子ちゃん本人だと思う。「チェリブロ」の瞳子ちゃんと、「特別でない」の瞳子ちゃんとでは、まるで別人です。
今後、二人のリリアンでの「立ち位置」がどうなってゆくのか、この場面からいろいろと推測できます。そう言う意味でこのシーンは、次巻への前振りとも読みとれます。
でも今野先生は時々、「ご想像にお任せします」ってやりますから…。「パラソル」の巻、「青い傘の旅」の様に。しかし大事な場面だけに、次巻での謎解きを是非お願いしたいですね。
それから余談ですが、巻頭の人物紹介の挿し絵。そろそろ可南子ちゃんの絵だけでも、今の可南子ちゃんの表情に差し替えて欲しいです。
まあ、これが入れ替わることは、かなり大きな動きがあったことを読者に教えるようなもので、祐巳の妹問題が片づくまではこのままでしょうけど…。
くりくりまろん2005/05/27 15:08:56
瞳子ちゃんと言えば「演劇」という深く関わっている大切な対象があるわけで、もし祐巳の「妹」になって薔薇の館に入った場合その役目と演劇部の活動とのかねあいが問題となります。実際、「特別でないただの一日」では演劇部の方を優先すべきだということを理由に山百合会の劇の方を引くように一旦は言われていますね。今となっては演劇という自分を生かせるところをすでに見つけているわけですから、薔薇の館自体には瞳子ちゃんは強い思い入れはないと思われます。実際に両立が可能かということもあるのですがむしろ大切なのは心構えの方かもしれません。
『妹オーディション』では写真部に入った笙子ちゃんの話のように、どのようにふさわしい姉妹を見つけるかということを包含するような、どのように自分と合った「対象」を見つけ、関わりを深めてゆくのかといったことが主題になっていました。それは相手が人であろうと活動であろうと本質的には通低するものがあると思います。笙子ちゃんにしても、蔦子さんを追いかけていったという面だけではなく深く興味を持てるかも知れない事柄をみつけたという意味合いがありました。
瞳子ちゃんがとても「お芝居が好き」であることを見抜いたのは祐巳でしたが、もう一人そのことを良く知る機会があったのは可南子ちゃんです。可南子ちゃんは自分のことで精一杯でしたが一つの納得を得て祐巳の妹にはならないこともはっきりさせた今、距離を置いて瞳子ちゃんや薔薇の館の人たちのことが良く見えている立場にあると言えます。
その点、薔薇様である令さまが薔薇の館とは全く離れた世界を持っていてそこで活躍している姿を見るというのは瞳子ちゃんにとってとても意味があることではないでしょうか。別に薔薇の館に関心は無くなっていてもそれはほとんど問題ではないと。可南子ちゃんは何しろ体育会系で剣道にも少しは関心と理解がありそうですし、バスケットボールを再び始めています。瞳子ちゃんも令さまが剣道という世界を持っていることは知識としてはあります。しかし、由乃さんが令さまに言われたように、間近で見ることには大きな意味があったのです。
以上のようなことを可南子ちゃんがどのくらい意識して直截に言ったのか言わなかったのか、あるいは他の人の示唆があったのかは分かりません。しかし可南子ちゃんが瞳子ちゃんを誘ったのだとすれば、そんなメッセージが込められていたと思うのです。
屋上屋を重ねる推論で大外しの可能性もあります(汗)。
>今の可南子ちゃんの表情
あー確かに見てみたいですね。祐巳には「笑っているよう」な気がした祥子さまもそうなのですが、落ち着いた母性的なものを身につけ始めているような。
韓子温2005/07/10 10:48:08
祥子さまの卒業で「マリみて」が終わってしまうとすれば、寂しい限りです。そうならない事を祈っていますが、そうなったとしたら、それは「祐巳は祥子さま無しではやっていけない」という事をになりますから。
志摩子さんは聖さまが卒業しても立ち直りました。だから祐巳にもできないとは思いません。かといって瞳子を祥子さまの代用にするのではなく、「今後何があっても、私のお姉さまは、小笠原祥子さまただ一人です。」とそう言えると信じています。
マリみてが閉ざされた物語で無い以上、祐巳は紅薔薇になります。その為には乗り越えねばならない試練、お姉さまの卒業、は必ず乗り越えます。たとえ「マリみて」の終了であっても、その試練をうやむやにすることはあってはならないのだと思います。
それからもう一つ、柏木さんについて。
どこで意見を聞いてみても、彼の発言は「物語としての矛盾」と捉えられていますが、はたしてそうでしょうか?
彼の存在は様々な面で祐巳を助けています。その彼の、ギンナン王子誕生のエピソードの発端になった、マリア像の前での言い争いを見逃されている筈が無いと思います。なにしろ「マリみてはミステリー小説?」の今野先生ですから。
柏木さんの考えは単に婚約解消ということではなくもっと広く深い事にまで及んでいるのではないでしょうか。我々は誰一人として祥子さまがどういって婚約解消を切り出したのか知りません。彼女がそう言っていた事を知っているだけなのです。幸い、柏木さんの発言は具体性に乏しいのでまだまだ発展の余地があります。
勿論これらは希望を多分に含んだ推測に過ぎません。
言いたいことが上手く伝わっていなかったらすいません。
はちかづき2005/07/11 22:55:19
うーん、無印の時点であんまり柏木が正しいと祥子が馬鹿みたいですからねえ。あくまで理不尽なのは柏木にしておいたほうがいいのではないでしょうか。でないと山百合会全体が柏木一人に踊らされた格好に。
婚約解消云々は事実なんでしょうが、本文の描写以上に柏木を高く買うのは危険かと思います。柏木が祥子の姉にしてリリアン最強の紅薔薇たる蓉子以上に祥子のことを理解しているという状況は成立しちゃまずいでしょう。マリみては開かれているべきですが、リリアンの社会は閉鎖されまた不可侵であるべきかと。
・・・それに僕、柏木はダメなほうが愛嬌があって好きなんですよ(^^;)
くりくりまろん2005/07/12 01:53:42
>重い意味を含ませている,>単に婚約解消ということではなくもっと広く深い事にまで及んでいるのでは
基本的にワトソンさまが述べられているような意味を柏木氏はこめていたと思います。曖昧な話ですみませんが、さらに作品上のメッセージとして捉えるなら、女性の生き方みたいな話を展開しますよというしるしかも知れないと思っています。というのは、腹を鳴らした祐巳にアメ玉をあげるシーン(祥子さまがはしゃいでいるという令さまのツッコミは、祥子さまがまだ未熟な段階にいるということを指摘しています)から「特別でない〜」の終盤の情景(一つの完成形)までで女性の持つ性質のうち母性に関わるものは語りつくされていて、あとは「妹」をどうするか、卒業をどう捉えるかといった拡大再生産の話しかありません。そこで他の要素も含めて、完成形に至った祐巳と祥子さまがこれからどうするのかという話になるのかと。
>あんまり柏木が正しいと
…妙に説得力が(笑)。無印の頃や、さらにその前と比べて柏木氏もやはり成長している、少なくとも変化はしているという見方も可能なのではないかと思います。同性愛云々に関しても、女性に対する見方が変わってきているのかも知れません。「独占」せず、見返りを求めずに一方的に補充するだけで良しとする祥子さま、憎しみを向けられてもそれを一種の手ごたえであるとして喜ぶ祐巳、そして通りすがりに談笑する女性たち。それぞれ異なる対象としてけじめをつけることで、男しか愛せないとしか言えない状況から一歩抜けたようにも取れます。
ニュウ2005/07/12 02:07:34
(以下の意見はレイニーブルーでの「祥子さまひどーい」というのと同じようなものとして聞いてください。)
柏木ひどーい(笑)。「二人の間に子供は出来ないから、余所で子供を作れ」って本気で言うのもひどいと思いますけど、そういう嘘をつくのはもっとひどいと思います。祥子さまがこのことを知ったらどう思うでしょうか。結婚したくないなら、自分から「結婚しない」と言えばいいと思うんですけど。
我々には、見えてない部分があるらしいのですが、正直今回は全然予想できません。祥子さまを傷つけても、こんな回りくどいことをする理由ってなんなんでしょう。
とりあえず、祐麒君がんばれ!姉ちゃんを柏木の魔の手から守るんだ(笑)。
管理人2005/07/13 00:26:13
たくさんのコメントありがとうございます。
私が、柏木氏のこの設定がシリーズ当初からのものではないだろうと予想している理由のひとつに、「いばらの森」のあとがきにある柏木氏についての解説です。そこに書かれている「今後の処遇につきましては未定です」というのは「今後、シリーズで登場するかどうか解らない」という意味でしょう。「従兄なのだから必要ならでてくる」という程度の存在であることを言っています。
「紅薔薇のため息」で明らかになったような設定がはじめからのものなら「確実に登場する」と予定していたと思いますし、その場合、あとがきでそういうことは書かないと思うからです。
ただし、設定の変更それ自体は気にしません。長いシリーズではよくあることです。ただ、初巻の「無印」は、いまでも一番好きな作品ですので、「いまさら、実は裏があったんだよ」といわれても、「そんな理不尽な!(祥子さまの立場として)」と思ってしまうわけです。
魔月2005/07/14 01:04:38
作者によっては過去は無視して話を進める人もいますが、今野緒雪女史は、過去を生かしていこうとする方だと思います。
ミルフィーユを読む前から、柏木氏は祥子様の方から婚約解消を言うことを願っていたのでは思っていました。ただわたしも、無題の銀杏王子は、正月以降の柏木優と違和感があり、単に成長とか考えが変わったとは思えません。
「いい機会だからその話(婚約解消?)を切り出したら、怒っちゃって」と祥子さまは言っていますが、その話とは単に祥子様から婚約解消を言ったのではなく、同性愛と妻に愛人を持たせるなどの考ている事を、最権力者である小笠原家当主(共通の祖父)に話し、判断してもらうとの事であれば阻止の必要を感じ、祥子さまには怒ったように見えたと思います。
なぜ、婚約解消を願うかは、愛情はあっても恋はしていない、よく言う妹のような感情(妹萌えではない)であり、自分から婚約解消を言わないのは、さっちゃんの立場(彼女がふられた)もさることながら、彼女を溺愛している祖父の怖さがあるのではないかと推測する。彼女にふられたとすれば、婚約解消の責任は彼女にあり、後継者として特に問題はない。彼女をふったとすれば、責任は優氏にあり、後継者は祥子になる人物が有力になってくる。この場合、彼女の意思とは無関係に有能な者を彼女と見合いで結婚させる可能性が高くなる。それは、彼女の為にも、自分の打算にとってもマイナスである。
それらしい表現はないが、財産はともかく、小笠原家当主という立場には興味があり、例えば有閑倶楽部(一条ゆかり)の菊正宗清四郎のような人物と重なる部分があると思う。
ただ祐巳に対して、「僕を倒したって、君は勝てないよ」「もっと上のステージを目指せよ」というのがヒントが足りない。柏木優以上に祥子さまが愛情を持っている男性とは、小笠原融氏ぐらいだが、融小父様たちから祥子さまを解放する同志と考えると上のステージがわかりにくい。単に優との婚約解消だけでは、別の結婚相手が出てくるという意味にすぎないのか?
後半、自分でも思考がまとまらず変な文章になってしまいましたが、優氏は結構祥子さまのことを思っていつつも、恋愛感情はない。というより彼女に恋愛の自由を与えたいと思っているような感じはたしかにあると思う。
ps 同性愛に関しては、傾向がある程度である(それでも祐麒と肉体関係をもってもかまわないとは思っている)が本気で祐巳と(祥子を守れる同志として)結婚しても良いと考えているかなり歪な人ではある。
韓子温2005/07/14 13:41:23
「わかりません」は印象深いですね。
思うにそれは、志摩子さんのお父さんの言うところの「宗教とは何たるか」を知ったという事だと思います。
修学旅行でローマのバチカンにも行きましたし、何か感じ取ってきたのではないかと。
管理人2005/07/16 02:17:38
結局のところ、作者さまが種明かしをしてくれなかったので、真相はなにも解らないわけです。
私にとっては、レイニーほどではないが、「ちょっと控えめなレイニー止め」という感じで、何とも落ち着かない。次巻はおそらく年末発売になるでしょうから、当分種明かしはないわけで、あまり深く考えすぎるとつらくなってしまいますので、とりあえず、いったん思考から外しておこうかと思います(笑)。
次巻の発売が迫って来た頃に改めて、いろいろ想像してみようかな・・・と(笑)。
管理人2005/07/16 02:30:15
志摩子さんは「もっといろいろな経験を積まないと『宗教の何たるか』などは解らない」ということ悟ったのかなぁ・・・。
私自身、儀式的なもの以外、宗教には縁がなく、熱心に信仰している人たちの気持ちはあまりよく解りません。
ただし、仏教に関しては「より深く宗教を考えている人」ほど儀式的なものから遠ざかり、放浪とか世捨て人みたいになるような気がします。
逆に、「寺の住職」に収まれる人は、それを「職業と割り切れる人」のような気がします。
お経を唱えている人よりも、志摩子さんの兄のような生活をしている人の方が、「宗教人」って感じがしてしまうんですよね。志摩子さんは「一応がつく」といってますけど(笑)。
2005/07/18 04:39:31
由乃さん視点って少なかったんですね。考えてみると祐巳視点からでも由乃さんの考えは比較的分かりやすいように思います。これに対して祥子さまの考えは祐巳には分からないことがよくあるので、祥子さま視点がないことは別に意外とは感じられないのでしょうか。
祐巳と作者の立場が近いというのはその通りですが、そうであるが故に文体は変化しやすいと思います。ここ何巻かだと「特別でないただの一日」はそれ以前と比べて、かなり地の文の雰囲気が変わったように感じました。
管理人2005/07/20 00:51:35
>祐巳と作者の立場が近いというのはその通りですが、そうであるが故に文体は変化しやすいと思います
なるほど。特に文体の変化に注目して読んでいるわけではないので正確にはわからないのですが、祐巳の状態(元気なときと落ち込んでいるとき)によっても変化しているかもしれません。最近の祐巳は課題を抱えたままなので、文体も深刻になる傾向があるかも・・・(思いつきで書いているので、確かめていません。汗)
「紅薔薇のため息」は少なくとも最初のうちは「楽しい遊園地デート」のはずなのに、読んでいてちっともうきうきしてきません。重苦しい感じがするのは文体のせいなのかも。
でも、「黄薔薇パニック」の由乃さん視点は「台詞の文体に地の文が浸食されている」という感じ(笑)がします。このエピソードだけは由乃さんの一人称(私)でもよかったんではないかと思っています。由乃さんの一人称の視点はまだ登場していませんし(見落としがなければ)。
魔月2005/07/20 22:04:38
菜々ちゃんとデコちん失礼、先代貴黄薔薇様との類似は妹オークションの時点では、容姿と4人兄弟の末っ子ぐらいでしたが、ミルフィーユでは面白い事好きが加わりました。
ただ江利子様は令さまを妹にしたときだけは積極的でしたが、それ以降積極的に動いているのは、由乃に対してだけで、熊へのプロポーズも、父兄4人が迷惑を掛けた後で、それがなければ(熊にとってはデートと呼べない程の)デートを繰り返しただけではないかと思われます。無題の祐巳への対応も、薔薇の館へ呼び出された志摩子への対応も(おそらく聖-栞問題も)、面白い方向へ混ぜっ返すでなく、解決に協力するでなく消極的です。
  それに対し菜々ちゃんは、最初のデートを渋っていたのは面白くならない可能性を考えたかもしれないが、面白そうな展開があると積極的に関わっている。また、剣道に対しての興味は高く(由乃の推測通りに姉妹でNo.1の才能かはともかく)、どれもつまらない江利子様とは異なる。
  最早妹候補ではなくなった可南子ちゃん、妹候補筆頭の瞳子ちゃん、祐巳、乃梨子等は姉を困らせても、客観的に見れば従うが、作者が述べている通り、菜々ちゃんは自分の考えで姉を振り回す由乃に最も近い。ただ、キャラが被らないのは、由乃は自覚している通り回りが見えなくなる事が往々にしてあるが、菜々は状況把握が(今のところ)しっかりしているからであろう。
  これは、実現しない程先(小説の中で1年以上)のことであろうが、つぼみの菜々は「剣道部が4年連続黄薔薇独占するのは問題だ」と言い、立候補せずに可南子に立候補させ、その妹になり二年連続つぼみになる事を推し進め、由乃と喧嘩になる。また、その結果現椿組三人娘の薔薇様揃い踏みが誕生する。そんな話が読みたいのですが…
韓子温2005/07/21 09:01:49
確かに黄薔薇パニックはテンポが良くてノリで読めました。由乃さん視点だったからなんですね。
ところで、黄薔薇の話って「黄薔薇〜」が多すぎませんか。
>魔月さま
妹オークションではなくオーディションです。
魔月2005/07/21 12:13:17
>妹オークションではなくオーディションです。
ご注意ありがとうございます。
指摘されて、自分で笑ってしまいました。
オークションしたら、由乃ちゃんは積極的に買いそうですが、江利子さまが邪魔するために値を吊り上げそうです。
祥子は祐巳が出ない限り参加しないでしょうしね。
三葉2005/07/23 20:44:05
 柏木氏に関しては「無印」での、もう一つの問題も解決されてないですよね?何故、高校入学の段階で自分が同性愛者であるという告白をしたのか、という(祥子さまの話ですが)。彼が何を目指しているかにもよるのですが、少なくとも小笠原家を第一においているとしたら、こんな所で迂闊な発言だなとずっと思っていました(この時期に、誰か好きな男でもいて、流石に冷静でいられなくなったとかなら話は別なんですが)。私が彼なら、結婚するまで何も言いませんから。なので、初期の頃から矛盾のある人物だなとは思っていました。ただ、作者である今野先生が深く造形してなかったのかとも思っていたので、そうも気にはしていなかったんですが……最近の出演率の高さから、キャラの変更があったのかなと思いますね。
 ただ、「無印」や「真夏」での異常なまでに子ども=小笠原の血を受け継ぐ存在に対して拘っている点は、祐巳の考えているような「おばかな」人ではなく、実際に子どもを残す事の出来無い人なのかなとも思っているんです。これは、小笠原家に知られれば婚約破棄を余儀なくされる事でもありますし、何より祥子さまの男嫌いの話を聞いて「それじゃ、子供作れないなぁ」が第一声になる事の解決にもなるな、と。同性愛者というだけでは、必ずしも婚約破棄されそうに思えなかったので(祥子さまのお祖父様がいくら可愛がっているとしても、こと公に関することなので)。
 祐巳に対しての発言も、ほぼ変更後から、現在の同志的意味合いを含んでいるっぽいですし。特に「さつさつ」では聖さまが絡んできた為に明確ではないのですが(祐巳と柏木氏の二人だけの会話を意図的に避けるため?)、ここでの一連の科白が、「ため息」での問題発言に繋がるのかな……と。他に同士になりえるとしたら、蓉子さまくらいでしょうか。しかし、蓉子さまは祥子さまを理解していても、「パラソル」で既に祐巳の存在の方が大きい事も示されているので同士にし難いのでしょう(蓉子さまなら、柏木氏を嫌っていても手は組める程「大人」ですから)。また、「小笠原家の〜」発言も、祐巳と柏木氏においても当てはまっている事は当てはまっているので……どう「弱い」かはまだ謎ですが。
 ですが、確かに明確な回答は次巻待ちのようですね……
管理人2005/07/24 00:41:56
>実際に子どもを残す事の出来無い人なのかな
その可能性は私も感じていますが、それを理由に「同性愛者を騙る」のはちょっとなあ〜という印象です。
異性愛者が同性愛者を騙るのはどんな理由があっても不自然な気がします。「両刀」ならあり得ますが(笑)。
>同志
「同志」というのは、「こころざしを同じくするもの」というのが本来の意味ですが、柏木氏が言ったのは「お互いの望んでいる祥子さまの未来の形は同じ」ということかな。
でも、柏木氏が祐巳のことをそこまでわかっているとは思えませんので、祐巳の考えていることを勝手に予想して決めつけているだけかもしれません。
>確かに明確な回答は次巻待ちのようですね
考えないようにしても考えてしまうことですので、とりあえず決めつけず、新刊の情報が出始める頃には「予想をいったん忘れて、頭をクリアにして待機」しようかと思います。
管理人2005/07/24 00:48:50
>妹オークション
「妹オーディション」のタイトルが発表された頃、「妹オークション」と読み間違えたひとたちが、けっこういたみたいですよ(笑)。
「妹オークション」で検索すると、「うっかり読み間違えた」という内容のページだけでなく、「素で間違えてる」ページも・・・
冬紫晴2005/07/28 02:50:05
 こんなところでこのような議論がなされていたとは…不覚。
>「リリアンというステージから出てしまうとスールという関係も終了してしまう」と考えている
>自分たちの世界が維持できるのは「リリアンにいる間だけ」なのではないか
 祐巳と祥子の関係の場合、これは重要な点であろうと考えています。それに呼応するかのように、他の色の薔薇と対照的に描かれていると感じるのです。特に由乃と令の場合、たとえ令が卒業し、リリアンでない大学に進学するなどしても、「お隣さん」「従姉妹」であることに変わりない。令ちゃんが進学などの理由で遠い地方に行くというのは確率として低いですし。
 私が「ミルフィーユ」を「きょうだい」というキーワードで読んでいこうとしている理由の一つがこれです。これは特に、黄薔薇の「従姉妹」と対照されるのであって、「卒業」という大問題が未だ来ていない白薔薇姉妹とは違うのですが…
 「スール」の関係というのは、リリアン女学園高等部における慣習的な制度であり、関係です。それには様々な様態があり、単に先輩後輩であるということから、憧れや親愛の情を含むものなどありますが、その関係が学園の外にまで持ち出されるのか、卒業後も持ち越されるのか、それとも「去る者は日々に疎し」なのか、それはそれぞれの「姉妹」関係によるでしょう。ただし、自分にとってかけがえのない人になる確率が非常に高いということも一方で言えましょう。
 では、祥子はどう考えているのか。祐巳はどう感じているのか。それに対して、柏木は何をしようとしたのか。瞳子ちゃんは何をしないことにしたのか。状況からいって「スール」の姉が卒業するというイベントを抱えているのが彼女らだけになってしまっているため、ある意味では集中しやすいのですが、祐巳と祥子の性格や行動を考えるに、これはどういうことになるのやら、という気はします。
 柏木の言うところの「上のステージ」とは、実は「上」ではないと感じます。ただ、言葉にするときに「上」としか言いようがないことと、おそらく柏木が「上下関係」ばかり気にしなければならない(不本意かどうかは問わずに)ために使われた言葉だと思うのです。それは彼自身が、「一番好き」ということについて祐巳に問いかけている場面で言っていることと同様でしょう。
 どのスールの絆が一番強いのか。「若草物語」のエイミーと同じ立場、4人姉妹の末っ子である菜々ちゃんと姉たちとの関係は。どのきょうだいが一番仲がいいのか。
 私が「上」に代えて選ぶことのできる言葉は、「違うところ」くらいしか思いつきません。
 いくつかのポイントは祥子を見ていた柏木のコメントと、瞳子が辞退した理由を推し量ること、さらに「パラさし」での柏木の漏らした一言(補欠が祐麒であったことに関係する)などにあるかと思います。
冬紫晴2005/07/28 03:00:28
ついしん。
今回のもう一つ、衝撃を大きくしたことがあると思うのです。それは…「まままの動画箱」にあやかって用語を使えば…
柏木のATフィールド(絶対領域)(たぶん…)を、祐巳がぶち破って、コアにせまってしまったことです。
祥子にせよ、瞳子ちゃんにせよ、それに加えて柏木までも…いや、過去には聖さまやら由乃やら志摩子さんやらでさえも、祐巳の「ATF破り」に抗えなかったような気がするだす。
朱夏2005/08/01 12:24:04
 「上のステージ」に「同士」。…いかにも「力の論理」にこだわってそうな、すごく柏木らしい台詞です。柏木の言う「上のステージ」は、祐巳にとっては、おそらく彼が言葉にした以上に重いものになりそうです。何故なら今の祐巳には、これから越えて行かねばならない大きな問題が三つ(祥子と共有する諸問題を細かく数えると五つ)、横たわっているからです。
 課題1)、プティ・スールの決定。
 課題2)、祥子との将来。お互いの関わり方。
    (1)祥子と柏木との結婚問題の真実
    (2)祥子の進学 …祐巳の最も恐れる、祥子の海外留学もありうるかも
    (3)祥子の卒業、別れ
 課題3)、山百合会の選挙。いよいよ祐巳も、紅薔薇様に!
 以上のいずれどれを取っても、簡単に片づきそうにないヘビーなテーマばかりです。
 にも関わらず、「紅薔薇のため息」を読んで感じたのは、祐巳が精神的にすっかり「レイニー返り」をしてしまっていることでした。かつて「子羊たちの休暇」や「涼風さつさつ」で見せた、はつらつとした「支えとしての妹」の姿はどこにもありません。
 祐巳は、「パラソル」の巻でこう言ったことも、すっかり忘れているようです。
 「祥子さまの方ばかり見ていたから、失敗したのだ。」(「パラソル」p104)
 今の祐巳にとって山百合会は、あまりに祥子と等価になりすぎています。しかも祐巳は、これまでずっと自己を矮小化してきた結果、「自分は、周囲の人間に何を貢献出来るか」という大事なテーマを、全く見失っているように見えます。さらにこの事が、未だ妹となるべき下級生の姿をも見出せないでいる、最大の原因かと思えます。
 公的な立場にある人間は、祐巳のように自己の能力にあまりに無自覚であり続けると、かえって周囲の人間に悪影響を及ぼします。
 柏木がどこまで分かって言っているか不明ですが、今の祐巳には、大きなブレークスルーが必要なことは誰の目にも明らかです。
 それにしても、柏木の「裕巳ちゃんとなら結婚しても良い」は、どこか本気っぽい感じがするだけに、全くシャレになりません。
朱夏2005/08/01 12:27:23
 今野先生は、「いばらの森」あとがき(p279)で、柏木の設定について簡単に触れていらっしゃいます。その後「ロサ・カニーナ」の巻、「なかきよ」で本格的に登場させている事から、既にこの時点で、柏木の裏設定をお考えだったと思われます。
 それと祐麒の登場は、この「いばらの森」からです。その前の「黄薔薇革命」では、電話を取り次いだ名も無い「弟」でしかありませんでした。(「黄薔薇革命」p138)
 それが「いばらの森」で、突然、このようなやりとりがあります。
 「私たちの取り柄って何よ」
 「……子だぬきのような愛嬌のある顔に、生まれながらの天然ボケ」
 「何それ」
 「俺が先輩から言われた言葉」(以上「いばらの森」p64)
 この「先輩」とは、おそらく柏木の事でしょう。
 こうして考えると祐麒という弟は、リリアンでの祥子・祐巳と対比して、花寺学園での柏木・祐麒コンビとして生まれたことが推測できます。
 これに後々登場する瞳子を含めて、かなりいろんな裏設定パターンをお考えだったと思います。
 ただし「無印」での柏木は、「マリみて」世界ではかなりデスペラードなキャラだっただけに、やはり今となっては軌道修正に無理な感じが避けられません。
 それから、どうにも今ひとつ私は「紅薔薇のため息」での、柏木の言うことに信用が出来ません。まだこの先、何かあるんじゃないかと思えて…。つまり柏木は、小笠原家のお家騒動に、祐麒・祐巳を引きずり込もうと考えているような気がするんです。
 ちなみに、「紅薔薇のため息」を良〜く読むと、柏木は決して今も「両刀遣い」を否定していません。
バルミラ2005/08/17 10:49:34
 「紅薔薇のため息」で語られた真相は概ね予想通りでしたが、そうではない事もいくつかありました。特に祐巳が「祥子さまが一番好き」と言い切らなかったのは意外でした。「黄薔薇革命」で互いを「一番好き」と言い切った由乃・令とは対照的です。はたして祐巳と由乃たちのどちらがより先を進んでいるのでしょうか。それとも「人それぞれ」という事なのでしょうか。
 もっとも、あの場での祐巳の答えは、優に誘導された結果のようにも思えるので、文字通り解釈するのも危険かもしれません。だいたい優自身の言葉も気持ちのままの言葉かどうかわかりません。本当は「さっちゃんが一番好き」と言いたいのかもしれません。
 ただ確かなのは、誰かの事を「一番好き」などと言い切るのは、責任のある大人には許されない事だという事です。優が仮に「一番好きな」祥子と結婚したとします。その時点では問題はないでしょう。しかし、子供が生まれたらどうします。子供よりも妻の方が好きだと言い続けますか。それとも子供が一番になったから、妻は二番目になったと言いますか。別に小笠原グループ云々を言うまでもなく、単純に一人の家庭人としても「一番好き」なんて事は言えないはずです。
バルミラ2005/08/17 10:52:52
 当人も「反動かしらね」(『チェリーブロッサム』p59)と言っていますし、「寺の娘」をやめる為にシスターになりたがった面はあるんじゃないかと思います。ただ、だからと言って仏教自体を否定しているとか、親が嫌いだとか、そういう事ではないとも思います。
 「マリみて」には美少女が多く出てきますが、その大半が程度の差こそあれ、他人から期待される自分と自然体の自分とのギャップに苦労しています。特に志摩子の姉である聖はこの傾向が強かったと思います。
 志摩子の場合、容姿が西洋的なので、彼女が寺の娘だと言われれば大抵の人は違和感を感じるでしょう。一方で「シスター志望です」と言われれば、妙に納得するでしょう。感受性が優れている志摩子は、そういった他者の気持ちを感じてしまい、自分が「寺の娘」である事が、何かいけない事のように思い込むようになってしまったのではないかと推測します。
 現在の志摩子は、祐巳や乃梨子によって自然体の自分を肯定され、周りの期待する自分にならなくてもいい事がわかったので、本当の意味での自分の意思で、自分の未来を決められるようになった、あるいは決めなくてはならなくなったのだと思います。
 その線で行くと志摩子がとりあえず、「シスターになりたいかどうかわからない」と考えるのは正しい事だと思います。これまで「なぜクリスチャンか」「なぜカトリックか」という事を語ってこなかった辺り、志摩子はやはりシスターになる為にカトリック信者になったのでしょう。本来、修道者という生き方は信仰の延長としてなるものである事を考えると、本末転倒です。ただ、きっかけはどうあれ、今の志摩子はクリスチャンとして真っ当な信仰心を持っているのでしょう。逆にだからこそ、信仰の仕方として修道者になるのが正しいか、あるいはカトリックでいる事が正しいかという事をきちんと考えるようになったのだと思います。
 推測で色々と書いてきましたが、どれだけ当たっているかは定かではありません。なにしろ志摩子というキャラはこちらが掴もうとすると、するりとすり抜けていってしまうような所あります。今回いきなり実兄が出てきた事もそうでしょう。そういった意味では志摩子こそが「わかりません」。
 もっとも、それは初めからの事なので今更文句を言うような事でもありません。それに、志摩子の魅力はむしろその「わからない」所にこそあると思います。だから、これからも「わからない」事を楽しんでいくつもりです。
通りすがりの初心者2005/10/16 07:16:51
 思いっきり時期はずれな書き込みですが3日間でマリみてを読み終えたものです。
最後に紅薔薇姉妹のため息を読み終わって無性に胸騒ぎがしたので皆さんの意見が聞きたくなりました。
 それはすでに多くの方の指摘されている柏木氏の発言です。
祥子さまにとんでもない秘密が隠されているという感じで、しかもそれがすごく嫌なもの、あるいは深刻なもののような気がしてなりません。大げさに言えば「祥子さまは死ぬんじゃないか…?」ぐらいの大きな不安を感じました。これはあくまで例えで柏木氏の発言からも祥子さまが本当に死ぬなんて思っていませんがそれくらいの衝撃が待っているような気がしてなりません。
 柏木氏の恋愛感はともかく何か重大な事実を知っているのはたしかで、その事実がなんらかの形で祥子さまを縛っているといった印象を受けました。
その縛っているものがなんなのか…父親・あるいは祖父に関わる問題のような気もします。
 ずっと気になっていたことなのですが祥子さまは小笠原家の男たちによって男嫌いになったというのに当の父親・祖父のことを嫌っていないのはどうしてでしょうか?
柏木氏はともかく父・祖父に対して嫌悪感を覚えるのが普通ではないでしょうか?外に女性を囲っているということは娘にとってそう簡単に受け止められることではないと思います。ましてや思春期の女の子が…。しかし祥子さまは嫌うどころかむしろ二人のことを好きだという感じになっています。(例えば買ってもらったジーンズ・別荘での思い出・体育祭でのシーンなどから)
それが今回の柏木氏の発言と直接関係しているのかどうかわかりませんが、柏木氏が事情を知っている限り小笠原家に潜む問題だということはたしかな気がします。つまり祐巳がこれから立ち向かわなければならない敵は小笠原家の中にいる…と。
 
 それからもうひとつ気になったのは文化祭のチケットの件です。(薔薇のミルフィーユではありませんが何分一気に読み干したのでここに書かせていただきます。)
 可南子の父親にチケットを渡す時に柏木氏は一枚だけはずして選ばせましたがそれに深い意味があったのでしょうか?ただ単純に自分の分を確保しただけなのかそのチケットだけは他の人に譲りたくないのか、どうなんでしょう?私はてっきりこの一枚が祐巳の名前のものなのかなぁ…なんて思ったりしてみたのですが…。(最初は祥子さまのものだと思った)
 最後に柏木氏の性癖について…。やっぱり気になるので書いちゃいます。
正直私はノーマルだと思っています。それも早い段階から。初回はともかくなかきよの時点で柏木氏はほかの小笠原家の男性陣とはちがうという印象を受けました。
祥子さまのためににぎやかしに来てくれたり心配して襖から出てきたりノーマルとは言い切れませんがとても誠実に祥子さまのことを想ってくれている感じがしました。
 なぜ柏木氏のキャラクターが変化して行ったかと言う点はわかりませんが今後の重要人物であることは間違いありません。そのうえでノーマルである必要性が出てきたのかもしれません。(もしくは両刀である必要性)。こんな環境に育ったから男に走ったなんてこともありでしょうが柏木家の内部事情は書かれていませんのでなんとも言えません。気になる点といえば柏木家の家政婦みたいな幽霊みたいなお婆さんくらいでしょうか。あそこもなんだか煮え切らないまま終わってしまった気がします。結構「複線を張ってたんだけど書いているうちに忘れちゃった」みたいな部分もあると思うのですが読者としては気になって仕方ありません。
 ともかく柏木氏が早い段階で祥子さまのよき理解者という立場に出世していったのは確かで最初の「ソフト百合」という印象からもっと深い物語に発展していくような気がします。
  
管理人2005/10/17 00:08:54
ようこそ、通りすがりの初心者さま。
>3日間でマリみてを読み終え
それは、すばらしい3日間でしたね。
ただ、現在の最終巻が「薔薇のミルフィーユ」だったのは、ついていなかったかもしれませんね。
「紅薔薇のため息」は、ちょっと後味が悪かったものと想像します。
それまでは妹問題だけだったのに対し、「紅薔薇のため息」では新たな問題が付け加えられてしまい、つい、いろいろ考えてしまいます。
ですが、あまり暗いほうに考えてしまうのも精神衛生上よくありませんので、最近は「次巻がでてから考える」と思っています。
>父親・祖父のことを嫌っていないのはどうしてでしょうか?
例えば「浮気によって家庭を顧みない父」なら嫌いになるかもしれません。
ですが、祥子さまの父親・祖父は、家庭(家族)に対して、十二分に愛情を注いでいるのでしょう。
まあ、私だったらそんな父親はいやですが、祥子さまの育った世界(小笠原家)自体、ある意味別世界のようなもので、通常の感覚では推し量れないのかもしれません。
>文化祭のチケットの件
私は、柏木氏は「直接もらったわけではない(祐麒から取り上げた)祐巳のチケットは、他人には渡せない」と考えただけと想像しています。
通りすがりの初心者2005/10/17 15:18:15
返信ありがとうございます。
一人もんもんとしていたので管理人様の意見が聞けてよかったです。
確かに次を待つしかありませんね。
通りすがりの者にわざわざ返事をしていただきありがとうございました。
祥子さまの父親・祖父の件やチケットのことについては「なるほどなぁ〜。」と納得させられました。意見が聞けてよかったです。
hatikaduki2005/10/21 18:58:20
>祥子さまは小笠原家の男たちによって男嫌いになったというのに当の父親・祖父のことを嫌っていないのはどうしてでしょうか?
父・祖父の存在の両価性を解消するために問題をスライドさせているんじゃないでしょか。大好きな父を嫌いになりたくないから、嫌悪感を父個人から男性全体に押し付けたと。
三葉2005/11/11 04:47:15
>祥子さまは小笠原家の男たちによって男嫌いになったというのに当の父親・祖父のことを嫌っていないのはどうしてでしょうか?
 家庭が問題だと思っていましたが、最近ではその「家庭」が受け入れられないからかなと思ってます。母親である清子さまと父親である融氏の仲が好い所為で、あんな風になったのかな、と。
 「ミルフィーユ」では、落ち葉=金銭ではなく想いが込められたものを贈られたことに対する清子さまの気持ちが書かれています。いい年の子供もいてこんな事が出来る夫婦が作品の中で描かれる時、「今も変わらず愛し合っている」というような内容ではないでしょうか。
 にも関わらず、祥子さまのお父様には愛人がいる、という現実。
 祥子さまにとっては「お父様もお母様もお互いあんなに想い合っているのに、どうして外の女の人の所に行くのだろう」という理解し得ない行動をしているように見えているのではないでしょうか。
 川原泉氏の作品で「笑うミカエル」という超お嬢さま学校をメインにした作品がありますが、この中で、父親と母親の仲が完全に冷えきっており、愛人がいること・別宅に泊まることを平然と話題にしてしまえる家庭が出てきます。その家の娘は、「冷えきってるな、この夫婦は。まともに相手をする方が馬鹿らしい」という態度を取っていました。完全に他人事として処理してしまう方が賢いのです。
 このように考えていくと、祥子さまが「お父様が好きだけど分からない」という考え方をしてもおかしくはないと思いますし、同時に「男性が分からない」→「仲良くなれない」→個々を理解する事の放棄→男嫌い(関わらないから、異質なものとして意識してしまい、動揺する)という感じなのかな、と。
 また、祐巳に対する「上のステージ」云云は、柏木氏が祥子さまとは長い付き合いなので、祐巳に祥子さまが「自分のための」行動に(祥子さまを)導いて欲しいからなのかな〜とも。
 祐巳が人として器が大きい事は柏木氏も知っている(だからこその発言)としても、祥子さまの事も十分知っているのだとしたら、先に倒れるのは祥子さまの方だという事も知っていると思うのです。
 私自身は、祥子さまの方の大きな精神的成長の話がクローズアップされてないと思っているので、あるとすれば今後出てくるかもしれません。かもしれない、というのは、書かれない可能性もありえます。
 「レイニー」〜「パラソル」の時、祥子さまは「祐巳に嫌われた(自分のした事を考えての上で)、姉妹を解消される」という事に怯えて、現実逃避してしまい、蓉子さま・柏木氏等の第三者の手を借りて、祐巳が謝罪の後、祖母の逸話を語りながら初めて「あなたが好き」と言う子でした。これを初めて読んだ時、本当に祐巳を好きなのかどうか疑わしく思えてなりませんでした。謝罪の時にも「私がしっかりしてないから」という些か見当違いな理由を述べていましたし(しっかりしてなかったからでなく、不安を解消させられる手腕が無かった事を謝罪するべきでしょう。言いたいのなら)。本当に好きなら、どれほどみっともなくても学校の前で待ち伏せして、人目も構わずに叫ぶだろうし、自分で行動する筈です。でも、自分のした事を考えると、今更に思えて、相手を信じられない。
 「レイニー」〜「パラソル」の時、祥子さまは逃げてしまい、結局変わっていないのではないでしょうか。
 瞳子ちゃんも、祐巳にばかり暴言を投げつけていたのは、祥子さまに言っても事態が動かない事を知っているからなのかな、と考えてます(穿っているかもしれませんが)。同じ従兄妹である柏木氏もそれに近いのかもしれません。二人とも、祥子さまと長い事一緒にいるので。
 「子羊」の時も、祐巳が毅然と独り立ってみせたからこそ、祥子さまも落ち着けたように思うのです。
 多分、昔からこういう所は変わってないのでしょう。そして、この両エピソード共に柏木氏がいます。
 「上のステージ」が本格化する場合、「子羊」の拡大版になりそうな気もする
kurusuno2005/11/12 02:10:51
 「寺の住職」に収まっている人で、大学の教授という立場を取っていらっしゃる方を知っています(仏教系の学校なので)。元々全く別の分野(理系の会社、パイロット等)の仕事に従事していて、跡を継がなくてはという事で仕事を辞められて…とか。志摩子さんのお父さんがどういう経緯で住職をしているかは定かでは無いですが、自分の職業上の同僚については色々と知っているでしょう。ただ、志摩子さんはそれを知っているかどうかは分かりません。
 また、キリスト教徒から仏教徒に宗旨替えした方とかもいらしたり、外国では「キリスト教には限界がある」といっている偉い教授さんがいたりするらしいです。しかも、「神学者」と「宗教家」は全く別者でもあります。(学問としてとらえる事=書かれている事を疑って掛かる事と信仰としてとらえる事=疑う事無く信じる事)
 原作での志摩子さんには「敬虔なクリスチャン」「シスター志望」という一般の人から見れば「わかりにくい」設定があって、作中の人物もそういった背景があるからこそ「わからない」人として見ているように思います。ですが、志摩子さんは美しいから孤独なのではなく、分かりにくいから孤独なのでもないと思います(一因ではありますが)。もっと、根本的な問題がある気がするのです。
 個人的に、志摩子さんのお父さんが「宗教の何たるかを分かってない」と言ったのは、「勘当してくれ」と言ったからだろうなと思います。もし、「シスターの道を歩みたいので、それなりの学校に通わせてくれ」だったら、止めなかったと思うのです。
 志摩子さんはひとつの事に集中すると視野の狭い所が見受けられます。私は個人的な類似性を感じることが多いのですが(特に思考的な面で)、意外と指摘されません。これも、志摩子さんの背景が「わからない」部類に入っている影響だと思います。
 「白薔薇の物思い」の前から、志摩子さんが最終的にシスターにならないという選択をするかもと思っていたので(大学の神学部に進んだとしても)、今回の「わかりません」は非常に納得の出来る解答でした。そういう揺らぎを認められるくらい、人が大きくなったというか(笑)。
<仏教に関しては「より深く宗教を考えている人」ほど儀式的なものから遠ざかり、放浪とか世捨て人みたいになるような
は、禅宗のお坊さんに多いですね。エピソードとか読むと凄いです(笑)
管理人2005/11/13 01:49:29
hatikadukiさま、三葉さま、コメントありがとうございます。返事が遅くなり申し訳ありません。
え〜と、三葉さまは初めましてですよね。
ああいう旧家(というか由緒正しい名家?)では、古い考え方として(もちろん現代日本としてはまったく時代遅れの考え方ですが)、外に女性を囲うのはそれができる経済力の証明でもありステータスでもあった(書いててすごく嫌になる)のだと思います。だから、当人たちに罪悪感はなく当然のことと思っている。
ただ、祥子さまは現代の女性というだけでなく、本人の性格からも「そういう考え方は大嫌い」なのでしょう。でも、逆に言えば考え方が嫌いなだけで、父や祖父が嫌いなわけではないわけです。
それは、一種の矛盾ですから、それ(矛盾してること)がまた祥子さまを苦しめているといえるかもしれません。
「笑うミカエル」は私も好きで読んでいます。
あのケースと違って、小笠原家内では外の女性の話題はいっさいしていないかもしれません。それが礼儀とか。
だから、冷えきってるわけではないのですね。どちらかをとれといわれれば、迷わず家族をとる。ですが両方選ぶことが許されちゃってる人たちなわけです。
管理人2005/11/13 02:02:44
ようこそ、kurusunoさま、コメントありがとうございます。
私の時間的な都合で、すべてのコメントにレスを付ける余裕がありません。どうか、ご了承くださいませ。
確かに、志摩子さんの視野は狭かった(過去形)と思います。乃梨子ちゃんが志摩子さんの視野を大きく広げましたよね。
その広がった視野には「まだまだ知らないことがたくさんある」ことが見えていて、志摩子さんにはそれが新鮮でたまらないのだと思います。
最近、白薔薇は平和で(平和であることはとてもいいのです、紅薔薇さんたちはいろいろつらそうでたいへん)エピソードが少ないのがちょっと残念です。
くりくりまろん2005/11/14 16:36:00
違法性に焦点を当てるなんて、面白い切り口で感心させられます。法律との検証は差し控えられるとのことですがちょっとそれっぽい書き込みをお許しください(汗)。
・一番分かりやすいのは、「さつさつ」での柏木氏の平手打ち(暴行罪)でしょうか。人の身体に向けた有形力の行使ということで刑法の中での種々の「暴行」のうちで最も広義のものですね。ドラマの中などでも時々見られますが、ドラマとおなじく平手打ちをした側の柏木氏に道義上の正当性ががあると思う人が多いのではないかと思われるシーンです。
祥子さまの平手打ちは、危険が差し迫っているという「急迫性の要件」、過剰な行いではないという「相当性の要件」も備えていて正当防衛が成立しそうです。祐巳の突き飛ばしも正当防衛に入りそうな気がしますが要件を満たすかどうか微妙です。
・「図書館の本」は器物損壊罪・横領剤が成立する可能性が。
・乃梨子ちゃんの受験料使い込みは横領罪ですが、何しろ親からのものなので刑法云々は好ましくなく、処罰を免ずるという「親族相盗」の規定に当てはまりますね。
・心中については自殺関与罪に括られる自殺幇助罪や教唆罪になるでしょうか。一人生き残った場合でも成立するというのが多数説です。未遂の規定があるので未遂の場合でも未遂罪が成立します。
・瞳子ちゃんが数珠を盗んだ件で論点になりそうなのが共犯に関連しての「薔薇様方の正犯性」です(笑)。薔薇様方は犯意の形成に関与したが実際に手は下していないので教唆になりそうですがそれでは弱すぎるのではないだろうかと。(教唆は「従たる」ものとして幇助と共に狭義の共犯に含まれ、従犯とも言われます。共同正犯は、一部しか行為を実行していなくても「共同して実行した」と言えることに注目し、互いに全ての責任を負うとした共犯で、従犯の対概念です。)この点、日本では判例主導で発達した共謀共同正犯という考え方があてはまりそうです。相互の強い連絡性、背後の大物としての影響力を考えうると、瞳子ちゃんのみを窃盗の正犯とせず、薔薇様方も共に実行行為をなした共同正犯とする余地がありますね。
マニアックだけれどもいろいろと穴がありそうな書き込みを失礼しました。きっと蓉子さまならもっと良く知っていると思います(大汗)。
アルス2005/11/14 22:23:34
 久しぶりにカキコさせてもらいますが、祐巳ちゃんの聖さまに対する「キス」は「浮気」になるか否かも付け足して欲しいです。
 (もちろん、犯罪って程重くは無いのですが・・・)
 ちなみに瞳子ちゃんの鞄問題は以前に放映された「行列のできる法律相談所」では「罪にならない」らしいですが、やはり人の鞄を勝手に開けられた事のある人にとっては気持ちの良い物ではないでしょうけど。
アルス2005/11/14 22:49:12
 追伸:祐巳ちゃんの妹問題の自覚の無さは現実を入れてもらいますが、これまた「少子化問題」なのでは!?
 (別に犯罪でもありませんが、旧三薔薇時代にはすんなりと決まっていた「姉妹」が未だに決め掛かっているのはやはり不思議に感じます。 さすがに12月辺りの新刊では決まっているであろうとは思いますが・・・)
2005/11/15 00:41:46
ずっとあたためていたネタとはコレでしたか!面白くもあり、かつセンシティヴな話題ですね。
実は大学では法を専門としていますが、それゆえに滅多なことは書けません(笑)でも、気になったことをいくつか。
まず、祐巳が柏木さんを突き飛ばした件について。怪我を負わせていたとすると傷害罪ですが、そうでなくても暴行罪にはなります。ただし暴行罪には過失犯処罰規定がないので、暴行罪の成立には故意が必要です。ここでテキストを見てみますと、「申し訳ないけど肩を押して転がしてしまった」とあります。ちょっと微妙ですが、故意でやったような感じもします。
次に柏木さんのキス未遂について。強制わいせつ罪は未遂犯も処罰されますが、あの行為は強制わいせつ罪には当たらないかもしれません。条文中に「暴行又は脅迫を用いて」とありますので。
又、ここで祥子さまの正当防衛が成立するかどうかも疑問です。一応柏木さんは事前に「これからキスをする」と意思表示していますし、婚約者と言う関係も考慮に入れると、正当防衛の条文中にある「急迫不正の侵害」に該当しないかもしれません。祥子さまは拒絶の意思を言葉で示すこともできたのではないかと。もっとも、あのシーンでは、柏木さんは叩かれて当然(倫理的には問題なし)とは思いますが(笑)
最後に、リリアンかわら版について。あれは結構危ない橋を渡っていると思います。名誉毀損罪の条文には、「公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず」とありますので、嘘は勿論、本当のことを書いたとしても、内容によっては名誉毀損罪になります。又、刑法上の名誉毀損罪にまではならないとしても、民法上の名誉毀損にはなり得ますので、損害賠償か原状回復、あるいはその両方をしなければならなくなるかもしれません。
なるべく専門用語は使わないようにしたつもりですが、分かりにくかったらすみません。
管理人2005/11/15 21:08:44
>くりくりまろんさま、円さま
そうです、そういう感じの検証を目指していたんです。
ですが、私にできることといったら検索して調べることぐらいで、けっきょく挫折したわけです(笑)。
>アルスさま
>祐巳ちゃんの聖さまに対する「キス」は「浮気」
少なくとも祐巳自身は頭の中で(由乃さんが)「浮気」と言ってますから、自覚はあるといえるでしょう。
しかし「お餞別」とも言ってますから、聖さまへの「最後のサービス」でしかなく、気持ちが動いたわけではないと思います。
2005/11/15 22:46:41
二度目のコメントですが、訂正と追加をさせて頂きます。
>怪我を負わせていたとすると傷害罪ですが、そうでなくても暴行罪にはなります
これは誤解を招く表現でした。祐巳に突き飛ばされたぐらいでは、怪我をしていたとしてもおそらく擦り傷ぐらいでしょうから、その程度では「傷害」にはならず、暴行罪が成立するに止まります。具体的には、全治4〜5日までぐらいなら「傷害」にはならないようです。
それから乃梨子の受験料使い込みについて。横領罪が成立しそうですが、もし使い込んだ金額分のお金を乃梨子が持っていた場合、横領罪は成立しません。なぜならば金銭には特定性がない(自分の千円札も親から預かった千円札も同じ)からです。
さらに瞳子の窃盗容疑について。判例によると、窃盗罪の成立には領得の意思(権利者を排除して他人の物を自己の所有物としてその経済的用法に従い利用・処分する意思)が必要とされています。
瞳子には数珠を返還する意思がありましたので、その他の事情もあわせて考えますと、領得の意思はなく、よって窃盗罪には当たらないと言えるかもしれません。ただ窃取してから返還するまで、ちょっと時間がかかり過ぎているので、その辺りが難しいところです。
あと、コラムにないものとして、「薔薇のミルフィーユ」で乃梨子が聖さまのジャケットの襟をつかんだのは、暴行罪になります。
あっ、せっかく乃梨子が横領罪にならない可能性を考えたのに、自分で別の犯罪を立証してしまいました(笑)
管理人2005/11/15 23:27:11
>円さま
詳しい解説ありがとうございます。
>金銭には特定性がない
京都旅行代が自分の貯金で間に合うなら、乃梨子ちゃんなら惜しまないと思うんですけどね。
ただ、そうだったとしても「受験料として使うという約束を守らなかった、いまさら間に合わない、返せば済むというものでもない」というのは、別の罪状になりそうな気もします。
>「薔薇のミルフィーユ」で乃梨子が・・・
ああ、忘れてました。なにか忘れてると思ったんですけどね。
ということは「割烹着に掴みかかった」のほうは正当性が認められるということですね(笑)。
いわし2005/11/16 01:06:05
こーゆー切り口はあまり見たことありませんね新鮮です。(他の所でやると荒れる原因にもなりそう)
こうして見ると、マリみてはフィクションとしてはおとなしい方なんだろうなぁと改めて思います。
これは憶測ですが聖さまや柏木さんが道路交通法あたりに引っ掛かってそうな予感(笑)
紫煙2005/11/16 05:02:27
こんにちは。コラム楽しく読ませていただきました。
蔦子さんと新聞部は前々からアウトっぽいなと思った事は有りましたが
こうして並べて見みると皆様かなり危ない橋を渡っているみたいですね(笑)
コラムにないもので自分が気付いたのは無印での祥子様の
ハイヒール攻撃(暴行罪?)とチェリーブロッサムでの乃梨子の机への落書き(器物損壊罪?)でした。
こういう視点で見ると無印とチェリーブロッサムはかなり危ないお話になってしまいますね(笑)
2005/11/16 16:24:53
>「割烹着に掴みかかった」のほうは正当性が認められる
すみません、そっちの方はすっかり忘れていました(笑)
ただ、結論から言えば、乃梨子は無罪です。
あの場面は事情を知らなかった乃梨子視点ですので、実際には志摩子さんは本心から抵抗していたのではないと思います。そうだとすると「急迫不正の侵害」はないことになり、正当防衛は認められません。この場合はいわゆる誤想防衛の問題になりますが、誤想防衛において故意犯は成立しません。なぜなら乃梨子は「急迫不正の侵害」の存在を誤信していたため、全体としては「違法性を基礎付ける事実の認識・予見」がないからです。
なお、誤信したことに過失があれば過失犯が成立しますが、暴行罪には過失犯処罰規定がない(故意犯しか処罰されない)ので、無罪です。
逆に、もし志摩子さんが本心から抵抗していたとすると、賢文さんに暴行罪が成立する可能性があります。まあ、多分そんなことはないでしょうが。
管理人2005/11/16 21:35:17
>いわしさま
どもども(笑)、このアイデアを思いついたのは一年近く前になります。難産でした(笑)。けっきょく、大幅にあきらめた内容なのですが。
>聖さまや柏木さんが道路交通法
それも入れようかと思ったのですが、無謀運転と言えるほどかどうか、単に運転がへたということかなと(笑)。
>紫煙さま
>祥子様のハイヒール攻撃
それは見落としてました。これは有罪っぽいですね(笑)。
>チェリーブロッサムでの乃梨子の机への落書き
それはBGNとして入れてありますが、そういえばチェリブロでしたか。
>円さま
詳しい解説ありがとうございます。
まだまだ他にも見落としがありそうな気がします(笑)。
アルス2005/11/17 01:40:55
 後、瞳子ちゃん絡みですが、初対面の祐巳ちゃんに対する「だって、祥子お姉さま。おっかしいのだもの、その方」という発言は果たして「侮辱罪」になるかどうかも検討してもらいたいです。
 このセリフの為、彼女の評価が分かれてしまったわけですから・・・(第一印象を上書きする人と引きずる人とに)
黒両2005/11/17 22:56:59
おもしろそうなお話なので、参加させていただきます。穴だらけですが、いくつか追加と修正案?を。的はずれなところがありましたらご容赦願います。
・佐藤聖
だまして祐巳たちに隠し芸をさせた件は、虚偽により役務を提供させたということで、詐欺罪になりそうに思えます。乃梨子の耳の穴に指を入れた件は、相手が同意又は依頼していたわけではないので、暴行罪にあたりそうですが、これは、乃梨子が衿をつかんだ件とおあいこというのが現実的な決着のように思えます。
・小笠原祥子
マリア祭の一件に絡んで、数珠持ち出しの件で窃盗罪が成立するならば、円さまの言われるとおり、令とともに共謀共同正犯となりそうです。できるだけ単純に例えれば、ヤのつく自由業での鉄砲玉=瞳子、指示した親分又は兄貴分=祥子と令、事務所の電話番=祐巳と由乃というところでしょうか。ただ、不法領得の意思が認定されるとは思えませんので、倫理的な問題は別として窃盗罪不成立の可能性が高そうです。志摩子と乃梨子にお聖堂を掃除させた件は、本来その義務がない者に義務があるかのように誤信させて役務を提供させていますので、詐欺罪の可能性がありそうです。
・支倉令
マリア祭の朝、乃梨子の顎をつかんでいろんな方向に顔を向けさせるということをしていますが、これは暴行罪が成立しそうに思えます。また、マリア祭で乃梨子に「数珠がどうなってもかまわないでしょ」などと言って、数珠の所有者の名前を言わせようとしたのは強要罪が成立しそうです。さらに、「黄薔薇注意報」でのビニール傘の無断使用は、明日返しておけばいいといっても遺失物横領又は占有離脱物横領になるかもしれません。
・二条乃梨子
受験料使い込みは親族相盗例ですから論じるだけ無駄かと思います。
>アルスさま
侮辱罪は、事実を摘示しないで、公然と人を侮辱することで成立するとされていますので、「おっかしいのだもの。その方」というのは、要件を満たしていそうです。ただ、あの場面で、祐巳は遅刻した自分に非があることを認識しており、さらに祥子の質問に嘘を言ってしまったため非常にやましい気持ちでいたのだと思います。そんな気持ちでのやりとりが、瞳子の笑いを誘い、その笑い声に悪意があるように感じさせたのも祐巳のやましさだったのではないでしょうか。個人的には、この場面で作者の狙いどおりに瞳子に悪印象を持った読者のほうが、作品を楽しめているのではないかと思っております。
管理人2005/11/18 20:15:47
ようこそ、黒両さま。
やはり、いろいろと見落としがあったようで、検証ありがとうございます。
思いのほか事例がたくさんあるようですが、そのほとんどが実際には「無罪かせいぜい微罪」だと思われます。法律を持ち出すほどのことではないといえる事例が大部分でしょう。
ですが、あくまでも遊びとしてこういう検証も面白いかと思いました。
紫煙2005/11/18 23:21:33
すみません!落書きは既出ですね(汗)。
あと、追加で気が付いたものを。
祐麒の祐巳への安来節セット貸与と不器用姫のひろみさん。
本編中で「預かり物」とあるので、祐麒は横領罪とまではいかないでしょうが無権代理の問題になりそうな気がします。
ひろみさんのがミケさんからリボンを取ったのはアウトかな?と。ひろみさん不器用過ぎですよ(泣)
アルス2005/11/18 23:23:42
 ここの書き込みされている方が法律に詳しい方々ばかりで素人の私でも、とても興味深く読ませて頂きましたが、最後にもう一つ質問させてもらいます。
 またしても瞳子ちゃん(=かなりのお気に入りキャラですが・・・)の可南子ちゃんに対する「擦り傷」発言(『レディ、Go!』参照)は「名誉毀損」とかになったりとかしますか?
 
黒両2005/11/20 00:53:47
>アルスさま
あの場面では、人気のない非常階段で、瞳子が祐巳だけに「擦り傷と骨折。比べた場合、痛くないのはどちらでしょうね」と話していますので、名誉毀損の要件となる「公然と事実を摘示」を満たしていないようです。私はこの場面は、瞳子は祐巳と二人だけで話しているのを見られたくないだけでなく、その内容が可南子に関することであるので配慮したのだと思って、瞳子の気配りに感心しました。そのあと、暴走しそうになった(可南子の事情についてどの程度知っていたかは分かりませんが、話してしまいそうになった)のは愛嬌というか惜しいというか…。
>管理人さま
DBでこのサイト作成のお知らせがあった頃から見せていただき参考にしておりました。法律の専門職でもない者が乱入して申し訳ない気持ちでおりますが、お許しいただきたいと存じます。
犯罪を構成するのではないかという見方で、登場人物の行動を検証していけば、ここにあげられた件のほかにもまだまだありそうですが、警察が認知したときに無関心ではいないだろうと思われる私的ベスト(ワースト?)スリー、すなわち「バレたら洒落にならんだろう」というのを考えてみました。
・築山三奈子
 罪名としては名誉毀損。小説と言いながら本人と誤信させる氏名を用い、さらに本人を特徴づける写真を掲載するなど、かなり悪質と判断されかねないように思います。民事でも厳しいのではないかと思います。
・花寺学院高等部推理小説同好会メンバー
個々には、逮捕監禁、脅迫、未成年者略取などの罪名が考えられますが、このときにケガでもさせていれば致傷罪が成立しますから、「やったこと」と「けじめ」が少々バランスを失しているようにも思えます。
・春日せい子、上村佐織
本編ではセイが起訴されたかどうかなどの記述がありませんが、罪名としては自殺関与および同意殺人(いわゆる自殺幇助、嘱託殺人)に問われる可能性があります。なお、この事件は「過去のエピソード」で戦争中らしいとされておりますが、私はこの事件は1952〜55年のことであろうという中里一氏の意見に賛成しております。
朱夏2006/02/05 12:37:42
「未来の白地図」で追加された後書きですが、ワトソン様のご指摘通り、「マリみて」とは直接関係ないと考えます。
今野先生の主旨と言うよりむしろ、編集部の方針(=集英社の方針)かと思います。
と言うのも、最近何かと話題になっている「個人情報保護法」により、メディアが「守り」に入っている証ではないでしょうか。
このことで思うのは、1994年に「消費者保護法」が制定されたときのことです。
あれ以来、店頭で販売される小は駄菓子から大は車まで、そのパッケージや取扱い説明書に、おびただしい「注意書き」が書かれるようになりました。(黄色い三角に「!」マークの注意書きです。)
あれは、強化された消費者保護法によって、ユーザーとの法廷闘争が増加することを考慮して、企業が考えた予防手段のひとつです。
ただ、それはそれとして・・・。
確かに今野先生は、二回にわたって「断り書き」をなさっています。
(1)「そんな訳ですから、「祐巳が一年生の時は○年だ」なんて計算するのは無意味です。
韓子温2006/02/05 12:47:06
ごきげんよう
ということは、「この物語は〜」が付いたのは特にまりみてで問題が起きたからってわけじゃないんですか…。
「夢の宮」は読んでいないので、気付きませんでした。「スリピッシュ」と「サカナの天」には手を伸ばしたのですが…。言い訳がましい事をいうと、「夢の宮」は本屋さんに行ってもほとんど置いて無いんですよね。
朱夏2006/02/05 12:51:09
すみません、途中で切れました。重ねての投稿、お許し下さい。
(1)「そんな訳ですから、「祐巳が一年生の時は○年だ」なんて計算するのは無意味です。」(「チャオソレッラ」あとがきp204) 
(2)「そうそう。彼女たちが行った場所がどこだか推理して、自分も行ってみようと思ったよい子の皆さん。時間と交通費の無駄ですのでやめましょうね。」(「薔薇のミルフィーユ」あとがき」p198)
つまり前者では時間的なことを、後者では場所的なことを、二回に分けて「お断り」なさっていることになります。
こうした但し書きは、何かそう書かざるを得ない事件や苦情があったのだろうかと、様々な憶測を生むことは確かです。
しかし、その前後に書かれた内容を詳しく読むと、この「お断り」の根拠は共通しています。それはあくまで今野先生の、創作ポリシー上の問題であるという点。
ただそうであったとしても、愛読者としては、少々きついご意見かなとも思えます。
何故なら、主人公達と同じ経験を共有したいと考えるのは、やはりごく自然なファン心理と考えるからです。
またファンタジーの楽しみ方として、その世界を独自に考察し掘り下げるのも、ある意味コアなファンの正しいあり方かと、私は考えるからです。
・・・実は私が作りかけて止まっている「マリみてHP」も、この件でかなり引っかかっているんですが。(-_-;)
ちなみに「丘の家のミッキー」の原作者、久美沙織先生は、「おかみき」がベストセラーだった当時から、物語のモデル女子校を堂々と公表なさっていました。
やはり当時と比べ、世相が物騒になってきたって事なんでしょうか。
特に近年は、登下校児童が巻き込まれる事件が多発しています。学校当局や父兄が、神経質になるのも仕方ないことかと。
実に、残念なことです。
管理人2006/02/06 20:33:56
>朱夏さま
>編集部の方針
私もそう思います。
>作りかけて止まっている「マリみてHP」
ぜひぜひ、がんばって実現してください。応援してます。
>韓子温さま
>「夢の宮」は本屋さんに行ってもほとんど置いて無い
そうなんですよ。
シリーズ19巻のうち、出版元の集英社に在庫があるのは最初の二巻(2003年に増刷)と新しいほうの四巻だけなのです(私が入手できているのもその6巻だけです)。絶版になってるわけでもなく、文庫には広告も掲載されているのに、残りの13巻は増刷されていません。
だから、購入に踏み切れないマリみてファンの気持ちもわかります(私もそうでした)。
ただ、「夢の宮」は設定こそ共通ですが、時代や登場人物は各巻ごとにバラバラで、それぞれ独立したお話です(もちろん、上下巻になっているものは一組として)。
一部に共通の登場人物もあるらしいですが(薔薇シリーズ?)、基本的にはどこから読んでも楽しめる作りになっています。手に入るものだけでも、取り寄せなり通販なりで入手されることをおすすめします。
いわし2006/02/10 22:55:52
自分がフィクション〜を初めて見たのはマリみて以外の作品だった事もあって
マリみてファンが暴走したから……何て考えに直結はしませんでしたが
今でもマリみてが原因だった可能性も考えられるなぁ、とは思っています
だからって、何か自分に変化があるかと言うと何も無いですけどね(^^;
「スリピッシュ」と「サカナの天」はまだですが「夢の宮」は最近集めだしました。
…というかワトソンさまの影響なのですが(笑) 感謝してます
管理人2006/02/13 01:19:30
「夢の宮」は、なんとか増刷されないものかと希望を持ち続けております。
こうやって何かと話題することによって、多少は(ほんとにわずかかと思いますが)増刷の可能性を上げられるのではないかと(笑)。
管理人2009/09/06 14:03:29
長期間放置して申し訳ありませんでした。一連のコメントはまとめて削除ということにしましたので、ご了承ください。
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