コラムあるいは雑文

リリアンかわら版のインタビュー    - 04/10/16 -

〔このコラムは、以前「マリみてDB掲示板」に投稿したものをもとに、加筆修正したものです〕

「無印(初巻)」で、祥子さまはリリアンかわら版のインタビューを受けています。
その後(黄薔薇革命での三奈子さまの言葉)の内容から「一度は祐巳に断られたこと」と「シンデレラの役をかけて勝負している」は話していると想像できます。
三奈子さまを納得させ、結果的にリリアンかわら版読者を満足させた筋書きというのは、どんな内容だったのでしょう。
「男嫌い」については話していないでしょう。
祐巳を妹にしようとした経緯も、はたして真実(ほとんど出会いがしらだった)を話したのでしょうか。
祥子さまが「シンデレラ役をおりたがっている」ことを明かしてしまうと、その理由を説明するのが難しい。
そもそも「なぜ賭けをするのか」をどう説明するのか。
肝心なことを秘密にして中途半端に明かした程度では、三奈子さまに「そんなんじゃ納得できません」と言われそうです。
というわけで、妄想してみます。
「最初にお聞きしますが、福沢祐巳さんに申し込まれて、断られたというのは本当ですか?」
「祐巳に申し込んだのは事実です。断られたというのも間違いではありませんが、少々事情があります」
「その事情というのを詳しく教えてください」
「まず、私は祐巳という存在をその時まで認識していなかったことを告白しなければなりません。ですが、薔薇の館で出会い、すぐに『この子こそ妹に相応しい』と確信しました」
「それで、その場で申し込まれたわけですね」
「そうです。ですが、そこには薔薇さま方が三人とも居合わせていまして、祐巳にしてみればあまりに突然過ぎて混乱してしまったのだと思います」
「なるほど、それで祐巳さんは思わず断ってしまったと・・・」
「私も反省し、祐巳に、私の行動が決して軽い気持ちによるものでないことを説明しますと、祐巳も解ってくれたようです」
「ならば、なぜ姉妹になっていないのでしょう」
「混乱していたとはいえ、祐巳は一度断ってしまいましたし、短時間でころころ態度を変えるようなところを見せたくなかったのかもしれません。薔薇さま方にも、少し時間をおくように言われました」
「それで、引き下がったのですか?」
「いいえ、決していい加減な気持ちではないことを訴えました。そして私は、気持ちの強さを例えるつもりで『シンデレラの役をかけてもいい』といったのです」
「それは、祐巳さんを妹にすることを認めてくれるなら、役をおりてもいいという意味ですね」
「そうです。ですが、薔薇さま方はさらに条件を付け加えられたのです。もしそうなった場合、空いたシンデレラ役は祐巳にさせるというのです」
「それは、厳しいですね」
「これは、祐巳が私に同情して安易に行動しないように釘をさされたのでしょう。祐巳も私がシンデレラをやることを望んでいるようです。ですが、あきらめたわけではありません。まだ、学園祭まで時間がありますので」
・・・
という感じでどうでしょう。これでは「ほとんど祥子さまの作り話」ですが、真実がほとんど明かせないのですからしかたありません。
2004/10/16 9:32:57〔投稿者:円〕
あるいは、最低限の情報しか与えられなかった三奈子さまが、読者の納得するような話を作ったのかもしれません
2004/10/16 20:50:53〔投稿者:管理人〕
黄薔薇革命の43〜44ページから想像しているのですが、記事の一時差し止め&祐巳への直接取材自粛の代わりに、結構詳しく話す必要があると思うのです
2004/10/16 23:3:28〔投稿者:いわし〕
祐巳には逃げられて満足のいく取材が出来ていない三奈子さまにとって祥子さまの協力はかなりの「餌」だと思うので、先に条件さえ取り付けてあるなら一部を詳しく話してくれなかったとて文句は付けられないんじゃ…(祥子さま相手ですし)って長くてスイマセン
2004/10/17 13:3:0〔投稿者:管理人〕
黄薔薇革命を読む限り、三奈子さまは「シンデレラと切っても切れない話題」と知らされていて、後日談の取材が約束されていたと思います。それだけでも、満足するかもしれませんね。その場合は「後日談でどのように説明されたか」ということになります
2004/10/29 23:6:14〔投稿者:kuro〕
私もいわしさんの考察の方に同意です、すいません。 まず祥子は祐巳側の気持ちを憶測でべらべら喋っちゃいけませんよね。おそらく一通りの事実関係と顛末、後は「スール制度についてどう思か」みたいな差し障りのない内容で空白が埋められていたのではないでしょうか?。 祥子としてはまず「祐巳から手を引かせる」という事を約束させた上で取材に応じれば良かっただけだと思うので比較的交渉は楽だったと思います。一方三奈子は注目を集めるスクープが取れただけでご満悦の様子です、記事の内容がどれだけ核心に迫ってるかについては元々無頓着な人ですし。相手が今の真美ならこうはいかないと思いますが(笑)。 なんか全面否定みたいになっちゃって申し訳ない!(^^;)
2004/10/29 23:18:52〔投稿者:kuro〕
それと、この時点で祥子は「どうしてロザリオを受け取らないか」という祐巳の本当の気持ちをある程度理解できていたと思いますね。あの祥子が自分のプライドを落としてまで直談判して取材に応じた訳ですから、よっぽど祐巳の事が気に入ったという事でしょう。水曜日の講堂の裏手での二人のやり取りからもその事が伺えます、祥子は自分がインタビューに答える代わりにロザリオ受け取れという提案を祐巳から断られた後、楽しげに笑って背を向けています・・・。それにしてもこの時の祥子、「明日あたり一雨きそう」とわざと意地悪な事を言って祐巳を試したりしてますが、ちょっとした「恋の駆け引き」を楽しんでる様ですね、たぶんそんな祐巳が可愛くて少し虐めてみたくなったのでしょう。そういう二人の思いの片鱗ぐらいは語られたのではないでしょうか?
2004/11/07 08:24:01〔投稿者:管理人〕
「無印」での祥子さまの気持ちをについての"私の想像"を、新しくコラム「『無印』での祥子さまの気持ち」として書いてみました。そちらをご覧ください。