過去ログ[18]

     
     
    No.1100 【新刊情報出ましたね】 投稿者 : いわし : 2007/08/27 18:20
    ごきげんよう。
    スレッドを立てるのは記憶が無いくらい久しぶりな気がします。(初ではないと思う)
    凄く遅くなってしまいましたが3周年おめでとうございます!!

    まんが王倶楽部さんによると
    「マリア様がみてる 薔薇の花かんむり」10/2発売決定だそうで。
    値段は460円と…少し高めとは言え普段通りですか。

    しかし花かんむりに薔薇というのはイメージにないですね。どういうシチュエーションで登場するのだろう
     
    -1- No.1101 【Re: 新刊情報出ましたね】 投稿者 : 管理人(ワトソン) : 2007/08/27 20:56
    情報ありがとうございます。
    まんが王倶楽部が、あらすじの公開を控えるというのも面白いです。
    内容も気になりますが、まんが王の担当者がちゃんと既刊の内容を把握しているというのも好感がもてます。

    薔薇の花かんむり
    普通に考えれば、瞳子ちゃんに対して「薔薇ファミリーへ、ようこそ」という意味かなと思いますが、まんが王が「「あなたを探しに」後のネタバレ」というのですから、そう単純でもないのでしょうか。
    思い切って、瞳子ちゃんの演劇部の演し物がメインの話になると予想してみます。
     
    -2- No.1102 【無題】 投稿者 : でるもんた・いいじま : 2007/08/28 13:22
    「薔薇の」という冒頭の単語から、「薔薇のミルフィーユ」を思い出しました。3色それぞれの続き(デート翌日の月曜)の話、と想像します。最後の最後にロザリオの授受が待っているのではないかと。
     
    -3- No.1103 【薔薇の花かんむり=○○○○】 投稿者 : 奇士乃 : 2007/08/28 16:26 :
    ご無沙汰しております。奇士乃でございます。
    ここのところすっかり「うみねこ」にはまってしまっていましたが、こちらも忘れておりませんよ、はい

    バレンタインデート後、という意味では、位置的には「ヴァレンテーヌスの贈り物」後ですから、「いとしき歳月」にあたりますよね。となると……

    ちなみに、「薔薇の花かんむり」をドイツ語にすると「Rosenkrantz」となり、これを英語にすると「Rosary」つまり「ロザリオ」になります。
    どのロザリオのことかな?……ってもうほとんど答えになっているような。

    ん?なぜわかったか?うみゅ、じつは「佐賀フロンティア2」サウンドトラックにあるんですよね。
    佐賀フロンティア。うむ。

    No.1105 円さま 訂正ありがとうございます。
    追加:2007/08/29 03:40

    No1106 ワトソンさま うみうし(違 公式掲示板でなにやら騒いでるナニでございます、ハイ。マリみてがおろそかになってるきがして罪悪感が(汗 マリみてはいいねぇ 考察してもあまりギスギスしないもん。
    追加:2007/09/05 16:30
     
    -4- No.1105 【Re:薔薇の花かんむり=○○○○】 投稿者 : : 2007/08/29 02:26
    横槍になりますが、正確にはRosenkrantzではなく、Rosenkranzですね。
    ちなみに日本語の「ロザリオ」は、ポルトガル語のrosárioの借用だと言われています。
     
    -5- No.1106 【Re: 新刊情報出ましたね】 投稿者 : 管理人(ワトソン) : 2007/09/02 16:19
    「あなたを探しに」後のネタバレ
    まんが王が公開を避けるようなネタバレがどんなものか、想像がつきません。
    「瞳子ちゃんが祐巳の妹になる」程度なら大方の予想通りですし、隠すまでもないように思います。
    まさか、いまさら破局!?
    だったらビックリですが、さすがにそれはないでしょう。

    もうひとつ、絶対に外れてほしい予想があります。
    つまり、そのあらすじで「最終巻であることがわかってしまう」というものです。
    だとしたら、まんが王は公開を避けるかもしれません。
    祥子さまの卒業までやるには1巻では足りないと(私は)思うので、絶対にないとは思います。
    コバルトに載った短編「私の巣」を収録する機会もなくなりますし。
    でも、「「私の巣」は次のシリーズのプロローグだった!」なんて可能性ももしかしたら・・・

    ↓余談
    奇士乃さま
    うみねこ
    公式掲示板でお見かけするお名前はやはり・・・(私はROMです)
     
    -6- No.1110 【Re: 新刊情報出ましたね】 投稿者 : 管理人(ワトソン) : 2007/09/11 01:23
    まんが王で表紙イラストが公開されました。
    http://www.mangaoh.co.jp/topic/maria.php
    表紙そのものではなく、表紙(になる予定の)イラストですね。
    これを見るかぎり「薔薇の花かんむり」の意味は、瞳子ちゃんに対して「薔薇ファミリーへ、ようこそ」という、もっとも普通な(笑)解釈でよさそうです。
    でも、表面上の意味と別の意味を持たせてる可能性が高いと予想します。
     
    -7- No.1111 【Re: 新刊情報出ましたね】 投稿者 : いわし : 2007/09/14 09:07
    表紙はストレートに来ましたね。
    もっとも、ひびき先生は「あなたを探しに」の表紙も「この度、姉妹になりました。」と
    挨拶しているというイメージで描かれたらしいですが…。

    別の意味ってやっぱり上の方に書いてあるロザリオの事もなんですかね。
    その発想は自分の中からは絶対に出てこないので、
    教養ってこういう作品を読む上でも大事なんだなと今更な感想を持ちました。
    表紙のイメージ、ロザリオ、演劇部の劇の小道具(?)。
    更に別の意味があったりするんだろうか…深いなぁ
     
    -8- No.1113 【Re: 新刊情報出ましたね】 投稿者 : 蹄鉄 : 2007/09/24 19:37
    そちらの掲示板に『十字架』と『薔薇』の関係に触れてましたので
    思わず調べてみちゃいました。

    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%82%B6%E3%83%AA%E3%82%AA

    今回のタイトル「薔薇の花かんむり」というのは本当に意味深ですね
     
    -9- No.1114 【Re:待ち遠しい】 投稿者 : 朱夏 : 2007/09/26 22:21
    ごきげんよう。発売まで、もう少しの辛抱。

    ロザリオを繰りながら祈ることは、マリア様にバラの花冠を捧げる意味があるんですね。
    最近の、Wikipediaは詳しい。
    なお、この祈りで何度も繰り返し唱えられる「天使祝詞」こそが、バラの花に喩えられると聞いたことがあります。
    ロザリオを持ってマリア様へ祈っていたら、その祈りの言葉がバラの花に変じたという説話もあるようです。
    「天使祝詞」とは、「めでたしせいちょう・・・」で始まるお祈りで、カトリック系の学校や日曜学校に通ったことのある人なら、一度は聞いたことがあるでしょう。
    ちなみに「ロサカニ」の巻、「ながきよ」P181で、佐藤聖さまの「ブーブー」で拉致されそうになった祐巳ちゃんが、思わずこのお祈りを唱えています。すんなりとこの祈りの言葉が出た祐巳ちゃんも、偉いですね。(笑)

    さて、未だに全く内容の分からない状態ですが、WebCOBALTの方に、かすかに情報が出ています。
    興味ある方は、以下を開いて、下段の「コバルトサロン」のページを見て下さい。
    裏面の方をダウンロードすると、一行だけあらすじが書かれています。

    WebCOBALT:http://cobalt.shueisha.co.jp/

    これを読むと、おおむね上記にてワトソン様のおっしゃることと同じようです。
    しかし460円とは、意外とページがありますね。
    まあ瞳子ちゃんはこれまでいろいろありましたし、今野先生の丁寧な進め方を考えると、きっちりしておきたいことも多々あると思えます。
    それとそのことで、確かに「マリみて」の、次世代への引き継ぎも気になる所です。
     
     
    No.1116 【新刊「薔薇の花かんむり」】 投稿者 : でるもんた・いいじま : 2007/10/01 19:10
    いよいよ明日ですね。
    ネタバレ進行の指定をよろしくお願いします>管理人様
    管理者コメント
    新刊の感想等の書き込みはこちらによろしくお願いします。このスレッドのネタバレ進行を解除しました。
     
    -1- No.1117 【Re: 新刊「薔薇の花かんむり」】 投稿者 : 管理人(ワトソン) : 2007/10/03 01:01
    無事、購入&読了しました。
    いろいろ良かったですね〜。
    儀式とか、乃梨子ちゃんの涙とか、演劇部部長とか、隠し芸とか・・・
    いと忙し日々ですね。
    演劇はもっとページを割いて描写されるのかと予想していましたが、あえて誰もが知っているであろう題材で「詳しく描写しなくてもわかるよね」ということなのでしょうか。

    さて、祥子さまはコソコソとなにをしていたのでしょうか。
    というか、読んでて「運転免許」しか考えられません(笑)。
    祥子さまのことですから、教習所に行かずに試験場で受験したのかも。
    小笠原邸なら敷地内で運転の練習も出来そうです。問題は柏木さんが教師役として適任かどうかですが(笑)。
     
    -2- No.1118 【運転免許?】 投稿者 : でるもんた・いいじま : 2007/10/03 07:41
    柏木氏は仮免許の同乗指導者にはなれないです。
    二種免許を脇に置くと、普通・中型・大型のどれかの免許を持っていた期間が3年以上必要で、柏木氏は高3の冒頭でとったとしてもまだ2年もありません。
    さしずめ、小笠原家の車のうち比較的コンパクトなものを選んで、家の運転手さんに路上指導してもらっているのでは。
     
    -3- No.1119 【Re: 新刊「薔薇の花かんむり」】 投稿者 : 管理人(ワトソン) : 2007/10/04 22:48
    柏木氏は仮免許の同乗指導者にはなれない
    なるほど。
    ですが、路上教習は無理でも、私有地での練習の教師役には特に資格は不要ですよね。
    祥子さまが「家庭教師が来る」といい、瞳子ちゃんが「優お兄さまが小笠原邸に通っている」というからには、柏木さんが教えていると想像しました。
    学科に関しては祥子さまに家庭教師が必要とは思えませんから。

    もっとも、いわゆる「一発試験」のプロセスがどんなものかはぜんぜん知らないので、当てずっぽうです。

    あと、今回の話で私がいちばんウケたのは「カエルをアミで捕まえるみたいな」です。
     
    -4- No.1120 【Re: 新刊「薔薇の花かんむり」】 投稿者 : いわし : 2007/10/06 07:46
    演劇部部長がスルーされなかったのは良かったですね。気になっていたので。

    運転免許
    でも運転免許の学科試験って、それこそ祥子さまならガリ勉なんぞせずとも
    楽勝でクリアできてしまいそうなものですけどね。
    独学だと範囲が絞れず苦労するのでしょうか。
    いや、試験に出ない範囲と分かっていても祥子さまなら道路交通法は全部抑えておくべきとか考えたり…?
    教習所に通う祥子さまは確かにちょっと想像できない。
    祐巳との会話から考えると運転免許の一発試験なのは間違い無さそうな気はします。
     
    -5- No.1121 【無題】 投稿者 : でるもんた・いいじま : 2007/10/07 05:36
    読了しました。

    令のことは心配していませんでしたが、三奈子の大学合格は素直に喜びたいですね。合格した大学がリリアンだったりすると続編が期待できて更に楽しみになるのですが。

    でも何というか、この巻は「消化試合」というか「今までの残務整理」というか、そういう感じがします。次巻あたりから新章でしょうか。どんな伏線が張られているのか…

    PS
    祥子の「奇行」が止んで、本人曰く背水の陣。もう学科試験は済んで次は実技試験に挑戦、ということでしょうか。
     
    -6- No.1123 【瞳子の舞台を見た、祐巳の涙の意味は?】 投稿者 : 朱夏 : 2007/10/16 16:37
    ごきげんよう。すみません、書き直しました。
    今回読んでみてまず感じたのは、あまりに淡々とした話の流れ。
    それ故に「今野先生、いよいよお店を畳み始めたのかな?」という印象を持ってしまった。
    ただし、祐巳・瞳子双方の感情の盛り上がりは、「あなたを探しに」の巻でピークを過ぎてしまったことは確か。なので、今さらスールとなる瞬間の気持を、くどくどと記述する必要は無かったでしょう。

    惜しむらくは演劇部長、高木典さんの扱い。
    もうちょっと登場が早ければ、と思ってしまう。
    例えばクリスマス、瞳子が祐巳からのロザリオを拒否した時点で、典さんが動いていたら、状況は変わったかも知れない。
    瞳子にとって、演劇部長の典さんの存在は、かなり大きかったはず。
    何故なら演劇部は、瞳子が自ら、居場所と決めたフィールドだったからだ。
    しかもいったん舞台に上がってしまえば、瞳子が得意な「演技の仮面」という処世術は効力を失う。おそらく高等部の生徒で、スタンドプレーの多い瞳子の心の裏にあるもの・・・つまり深い闇と孤独な姿を、最も早く見抜いていたのは演劇部長の典さんだったのではないか?
    であるならば今回、典さんが瞳子との二人芝居に「奇跡の人」を選んだ意味は深い。
    おそらく典さんにとって、瞳子の心の闇と向き合ってきた半年は、アニー・サリバンそのものだったのだろう。
    典さんは、瞳子にとって自分が単なる演劇部長で終わるのか、それともそれ以上の存在に成りうるのか、体当たりで確かめずにはいられなかったのだと思う。

    祐巳は、典さんと瞳子の舞台を見た時、何を感じたのだろう?
    そのことは今巻の本文では、まったく触れられていない。
    しかし祐巳は単に、瞳子の演技の巧さだけに涙を流したわけではないだろう。音も光も無い世界で、幼い日のヘレン・ケラーがもがき苦しむ姿は、祐巳には、ついこの前までの瞳子ちゃんそのものに映ったはずだ。
    はたして、瞳子の心の闇に光を与えたのは結局、誰だったろう?
    その問いかけを典さんは、「奇跡の人」を通して、祐巳に突きつけている。

    典さんは妹がいない。おそらく彼女にとっても、瞳子の存在は大きかったはず。
    しかし、典さんが瞳子に触れようとすればするほど、その手前に「紅薔薇の蕾」という大きな壁が立ちはだかっていた。
    そのつらさを理解すると、典さんの祐巳に対する思いが複雑なのもわかる。
    典さんもまた、ある意味「ロサ・カニーナ」と同じ立場なのだ。
    なので、もし「薔薇さま選挙」で、立候補したのが瞳子ではなくて典さんだったらどうなったかとか、いろいろと想像が膨らむ。
    出来れば高城典さんについては、「いとしき歳月」巻での、「黄薔薇まっしぐら」「Will」「片手つないで」のように、個別のエピソードとして扱って欲しかった。
    まあページ数の問題もあるし、さすがに今野先生も、遅れて登場したキャラクターのために、そこまで話を膨らませる余裕も無かったかもしれないけど。

    二人芝居を持ちかけた典さんは、やっぱり瞳子ちゃんのお姉さまにはなれなかった。
    つまり彼女は、瞳子ちゃんの「奇跡の人」には、なれなかったわけです。
    追加:2007/10/16 16:44
     
    -7- No.1124 【祥子さまのリベンジとは?】 投稿者 : 朱夏 : 2007/10/16 17:07
    続けて失礼します。
    今回の「薔薇の花かんむり」の巻は、全てが時系列に沿って淡々と進みます。
    その日程を見ると、きっちり二週間の出来事だと分かります。
    それを注意深く読むと、祥子さまは明らかに、第一週の金曜日に何かチャレンジしているようです。ところがこちらのサイトをうかがって、ワトソンさまが「運転免許」とおっしゃるのを見て、さすがと思いました。
    しかもその翌日(土曜日)、朝からご機嫌よろしい祥子さまのご様子から、チャレンジは成功したと思えます。

    さてそうなると、この土曜日に遊園地デートの件で、祐巳に何か追加提案しているのが気になります。
    それを祐巳は、「リベンジ」と言っています。
    祥子さまは祐巳に、何を提案したのでしょう?
    ヒントは、二つあります。
    祐巳がその場で決められなかったこと。そして「無理強いはいけない」けど、多少のゴリ押しはやむを得ないと、二人が言い切ったこと。
    ということから、それは「祐麒の、強制参加」だと思いました。
    おそらく祥子さまは、「薔薇のミルフィーユ」巻での遊園地デートの失敗を、田沼ちさとばりに同じシチュエーションを再現して、「上書き」するつもりかと推測します。

    おそらく遊園地デートには、白と黄の薔薇さまメンバーも加わると思えます。
    なので、ほとんどメインキャラ総揃いとなります。
    そうなると次巻の「マリみて」は、なんとなくグランドフィナーレみたい・・・と予感してしまったのは、私だけでしょうか?
    もっとも「マリみて」は、コバルト文庫では依然、別格の売れ行きを誇っていますし、雑誌コバルトも「マリみて特集」が組まれると、発行部数が違うはず。また、アニメの4thシーズンも企画されているようなので、これで終わることはないでしょう。

    そうなると、続きが気になります。
    「マリみて」を、祐巳・祥子スールの成長物語と考えると、ここが区切りになる事は確か。私なぞ、「ドジでのろまな亀」ではなくなった祐巳ちゃんは、はたして面白いかな? ・・・なんて思ってしまう。
    それと、乃梨子、瞳子といった出来すぎのブウトン達は、話を転がしにくそう。
    ただ、優等生の彼女達が、いざ自分の妹を作る段になってじたばたするのを見るのは、かなり萌え・・・いえ、楽しそうではあります。
    あと、由乃と奈々の事も、まだ片づいていませんね。
     
    -8- No.1125 【マリみての今後?】 投稿者 : でるもんた・いいじま : 2007/10/17 00:31
    朱夏さま、いつもながら洞察が深いですね。

    で、私個人の予想ですが、祐巳たちが3年生になっても依然として視点の中心は祐巳世代、とみました。というのは、乃梨子や瞳子はまだ「学校の外での人間関係、特に親族関係」の描写が祥子世代・祐巳世代に比べて極めて少なく、話を作ろうにも肉付けがしづらい状況にあるからです。乃梨子の両親と実妹くらいは今頃とっくに出てきてもおかしくないはずですよね。

    さもなくば、乃梨子・瞳子は蓉子世代のように、特に3年生になれば超人的存在に化けてしまう可能性があります。その場合には話の主役として彼女たちの妹、つまり菜々世代の新キャラが必要になってきます。祐巳たちをお払い箱にするのはそのあとでしょう。

    あと、個人的に期待しているのは、この巻に出てきたことがやや唐突な感もある三奈子の去就です。卒業後、祥子と二人で優雅に喫茶店あたりで昔語り、といったシーンを期待しているのですが…。
     
    -9- No.1126 【Re: 新刊「薔薇の花かんむり」】 投稿者 : 管理人(ワトソン) : 2007/10/17 22:37
    朱夏さま
    祥子さまは祐巳に、何を提案したのでしょう
    それは「祐麒の、強制参加」
    なるほど。
    私は単純に「瞳子も誘う」ということかと思ってました。
    柏木さんかなとも思いましたが、それなら祐巳を通す必要はありません。
    あるいは柏木さんは祥子さまからすでに誘いをかけている可能性はありますが。
    もし、瞳子だとしたら何のリベンジ?
    う〜ん、「バレンタインイベントで祥子さまが祐巳のカードを取り損ねた件」ですかねぇ。

    マリみての今後?
    ストーリーとしては、祥子さまの卒業で一区切り付けるのが妥当だと思います。
    少なくとも「祐巳=主人公」でさらに続けるのはつらいものがあります(祐巳の成長物語としてもネタ的にも)。
    世間では、人気作の延長に「更なる試練」とか「新たな敵」とかの手法が使われていますが、マリみてではそういうのはなじまないでしょう(笑)。
    新たな主人公で「続・マリア様がみてる」のようなものにするなら、現一年生か菜々ちゃんが考えられますが、「瞳子の妹になる新キャラで」というのも考えられますし、5〜10年後の設定でリリアンを舞台に新たな物語というのもありです。
    または外伝/サイドストーリー的な物語が一巻ごとに完結して続くというのも考えられます。
    今までの「短編集」にあったストーリーのようなものを「文庫1巻=1ストーリー」の形態で、つまり「夢の宮」みたいな感じで。
    しかし、もし菜々ちゃんか新一年生で新たに物語が始まるとしたら・・・
    想像してみてください。「あと三年(物語の時間で)続くかもしれない」ということですよ。なんだか気が遠くなってきました(汗)。
    それなら、このまま祐巳を主人公に「あと一年(物語の時間で)続く」のほうが現実感があります(笑)。

    それはそれとして。
    「あなたを探しに」のあとがきの最後に「これからも書かせていただきます」とありますが、私はこれを読んだ時「マリみては可能なかぎり続ける」という決意表明のように感じました。
    もうひとつ、「フレーム オブ マインド」のあとがきの最後に「次回の短編集のキーワードがまったく思い浮かびません」とあります。
    これは「次の短編集が出せる数の短編を書くつもり」であると同時に、雑誌コバルトにそれらの短編を載せている間は「本編(文庫)も書き続けるつもり」と解釈できます。
    これらを考察すると、少なくとも「次巻が次々巻で完結」というのはあり得ないように思えてきます。
     
    -10- No.1127 【Re.マリみての今後】 投稿者 : 朱夏 : 2007/10/17 23:29
    でるもんた・いいじまさま、ごきげんよう、お久しぶりです。

    乃梨子や瞳子はまだ「学校の外での人間関係、特に親族関係」の描写が(中略)少なく、話を作ろうにも肉付けがしづらい

    そうですね。でも、その家庭事情の謎解きが、新たなお話しの起点になる可能性もあります。
    でも瞳子ちゃん家の事情は、「あなたを探しに」巻で、かなり判明してしまったように思えます。
    乃梨子ちゃん家については、確かに「レイニー」巻p40に、「父は公務員で、母は教師です。妹が一人います」という記述のみですね。

    まあ、いずれにしても次巻で祥子さま卒業。そしてその次の巻から、お話しは一気に新学期に飛んで、主役の世代交代もありえます。
    そうすると、おっしゃるように奈々の世代に、新キャラが登場する可能性はありますね。

    (以下、妄想)

    いよいよ「マリア祭」、新入生はドキドキの瞬間。
    厳かに「おメダイ授与」が進む中、志摩子と乃梨子の前に現れたのは、なんと・・・。

    乃梨子 「え〜っ! なんであんたが、ここにいるのよ〜!」
    乃梨子妹「えへっ! お姉ちゃんが楽しそうだから、私も来ちゃった」
    乃梨子 「来ちゃったじゃないでしょ! リリアン受験すること、なんで私に黙ってたのよ!」
    乃梨子妹「だって、ビックリさせようと思って。それより、お姉ちゃんのロザリオ、私にちょうだい!」
    会場全員「え、え〜っ!」

    ・・・なんてね。
    まあ、鬼が笑う話は、ほどほどにしときましょ。(笑)
     
    -11- No.1128 【Re2.マリみての今後】 投稿者 : 朱夏 : 2007/10/18 00:32
    Re.マリみての今後

    ワトソンさま。確かに「『マリみて』は何処で終わるのか?」みたいな話題が、方々で出ていますね。
    それは裏返せば、「まだ終わって欲しくないと願う」ファン心理と思えます。
    というか、少なくとも私はそうなんですけど。

    雑誌コバルトに短編を載せている間は、本編(文庫)も書き続けるつもり
    私も、同様な事を感じました。
    今野先生は、少なくとも「短編ネタ」については、かなりお持ちだと考えられます。
    ただし文庫版「本編」と雑誌「短編集」という二本立てシステムは、編集部の意向によって、変えられないかも知れません。

    「夢の宮」みたいな感じ
    いっそのこと年間行事に沿って話が進む形式を止めて、サザエさん式の(永遠に歳をとらないキャラによる)薔薇の館・コメディーにしてしまうというパターンもあります。(笑)
    それに、それは確か薔薇さま選挙で、祐巳ちゃんの公約だったはず?(違)
    まあ今のところ、私も上に書きましたが、新一年生の新キャラ登場&「このまま祐巳を主人公に、あと一年(物語の時間で)続く」というパターン以外に考えられませんね。
     
    -12- No.1129 【Re: 感想遅れまして……】 投稿者 : 奇士乃 : 2007/10/18 17:47 :
    くすしのです。感想おくれましてん。

    今回の印象は、まあ、忙しい日々であったのだな、ということ。
    祐巳と瞳子ちゃんの交流に物足りなさを感じた方もおりますし、ここでも淡々と進む様子を気にしておられる方がおりますけれど、今回はマリみてにおける「昨年の3月と同じ時期」つまり「いと忙し日々」の再来だと。あの話も案外淡々と物語が進んでいる印象を受けました。行事の関係で忙しいと、交流の余韻に浸る時間もありません。
    何より「去年」と異なるのは、「忙し日々」では祥子と祐巳が山百合会以外の活動(部活など)をしていなかったためにある程度の時間があったこと、祥子と令が「山百合会の送別会」をすっかり失念していて準備があわただしかったこと、祐巳が頑張りすぎたこと等があったのに対し、「かんむり」では、昨年の失敗を教訓に準備が入念だったこと、1年生にかかる負担を軽減するために2年生3人が仕事の効率化をはかったこと、瞳子が演劇部の活動に熱心であることですよね。
    瞳子ちゃんと祐巳の交流は物理的に時間が限られてしまったこと、その上、祥子と祐巳のように「いきなり姉妹になってそれから関係を作っていった」のではなく、瞳子ちゃんと祐巳は「いろいろあって姉妹に落ち着いた」のですから、関係はすでに落ち着いていたために信頼関係があったこともあって、「どっしり」という印象が生まれたのではないかと思うんですよ。

    だから、今回の1年生二人が「完璧」「超人」に見えるのは、実は去年よりも仕事の負担が少ないように2年生が取りはからっていたことから余裕があったために、あたかも「超人」に見えていただけ、という気がします。それに、「そつのない」乃梨子ちゃんと「慎重で入念な」瞳子ちゃんのコンビネーションは、仕事がはかどることでしょう。2年生トリオの描かれ方が、祐巳の一人称視点のものだったために、3人の仕事ぶりの描かれ方が、端から見ているよりも低く見積もられていたのではないかと感じます。

    だから、例えば、「チェリブロ」のように1年生コンビの視点から同じこの時期の物語を書いたとすれば、二人には2年生の取り計らいが「すごい」ものに見えていたのではないかとも思います。

    典さんは……確かにもっと早く登場していたら面白かっただろうなと思います。というか、まだまだ面白いと思います。実はこれからが面白いと思います。初登場が「ライブラリ」の「ジョアナ」だったですし。

    もう1人の今回のヒットはなんといっても三奈子さまですわ。すげーかわいいって思った。あたしにもしなだれかかってくれ〜ぇ
    「その通り。私のご機嫌は、とてもとても麗しい」って、こういう受け答えは今までであったことがなかったので、新鮮でした。


    ああ、それと、「周りの好奇の目」に対する対処法が面白かった。
    祥子や志摩子さんは「微笑む」、由乃さんはたぶん「暴れる」(違?、令は「逃げる」だと思うんですよ。瞳子ちゃんは「無視」、その分乃梨子ちゃんが「律儀に答える」感じ。
    それに比べて、祐巳は、何というかもう、祐巳しかできない技を会得したなあと。「(天然)ボケる」。しかもその後で真美さんと蔦子さんに「ほめられた」と思っているあたりが……
    あぶり出しもほんとにやってるし。それと「薔薇の飯」ですか。腹が減っていたから、という言い訳もすごかった。

    そういえば蔦子さん、今回この場面しか出てこなかった。

    ぢょしこうせいにとって、ドリンク剤を飲むというのは悲壮なほどの決意を必要とするのだろうか??
    今回の志摩子さんはかなり面白かった。

    ああそれと。瞳子ちゃんのストレートヘアがもぅ。すばらしい。

    祐巳が3年になってからでも、「試練」はいくらでもあると思うんです。まず新入生の歓迎会。それから、文化祭。しかもまず花寺にメインゲストとして出向かなければならない。その後は瞳子ちゃんも乃梨子ちゃんも祐麒すらも好き放題いじり放題(マテ その前に体育祭……と、まあ、行事は目白押しで、しかも今度は「お手伝い」ではなく「主催」ですからね。
    ……花寺の新一年生も気になるなぁ……かわいいんだろうなぁ……??

    ああ、そうそう、祐巳と瞳子ちゃんの「姉妹」関係、なんとなく佐藤聖と志摩子さんの関係に見た感じ似ているかもしれないとも思いました。似て非なるものなのでしょうけれど。信頼関係が強く、当人同士は深い愛情?を感じているけれど、周りから見ると淡泊に見えてしまうというか。

    とりとめもなくこのあたりで。
     
    -13- No.1130 【薔薇の花かんむり内で】 投稿者 : いわし : 2007/10/30 16:30
    そういえばリリアンかわら版は基本的に水曜日発行と言及がありましたね。
    おめでとうございます、という言葉が適当かは分かりませんが
    自分は読んでいて少し「知ってるよ!」という気分にならせていただいちゃいました(小さい…)
    ところでバレンタイン関係も完璧に一段落ですが、タイムテーブルはやっぱり確定厳しそうですか?
     
    -14- No.1131 【Re: 新刊「薔薇の花かんむり」】 投稿者 : 朱夏 : 2007/10/30 18:43
    リリアンかわら版は基本的に水曜日発行と言及

    そうそう!
    そのことを書こうと思って、忘れていました!
    「マリみて」既刊で始めて、今野先生自ら断定なさいましたよ。
    こちらでの、TT検証がかなり正確だったことが証明されて、私も嬉しいです。
     
    -15- No.1132 【Re: 新刊「薔薇の花かんむり」】 投稿者 : 管理人(ワトソン) : 2007/10/31 01:56
    リリアンかわら版は基本的に水曜日発行
    文庫で、この部分を読んだときはかなりビビりました(笑)。
    えっ? ホッとしたの間違い? いえいえ(笑)。
    こんなふうに(つまり公式に)TTに関係する確かな情報が出てくるとは思ってなかったもので(汗)。
    TTとしては「確かな情報」は諸刃の剣、今回のように推測と一致する情報は良いのですが、ひとつ間違えば「TT全体が破綻する」ということもあり得るわけでして(冷汗)。

    タイムテーブルはやっぱり確定厳しそうですか?
    そんなこともないのですが、いままでだって、ある程度矛盾を抱えたままなんとか融通を付けてるわけですから。
    どうか、長い目で見てくださいませ(笑)。
     
    -16- No.1133 【いやスイマセン】 投稿者 : いわし : 2007/11/01 06:18
    直ではないものの完全に催促してしまいました。申し訳ないです。
    いや、ぶっちゃけた話ちょっとそういうつもりもあったかもしれませんが、
    TTに関するワトソンさんのコメントが聞きたかったというのが正直な所です。
    もちろん待たせていただきますとも!
     
    -17- No.1134 【Re: 新刊「薔薇の花かんむり」】 投稿者 : 管理人(ワトソン) : 2007/11/02 00:50
    いわしさま
    いえいえ、さすがに前回の更新から間があきすぎてますから(笑)、こちらのほうが申し訳ないくらいです。
    「新刊出てすぐ更新」というのをやめて以来、新刊がより楽しく読めるんですよ。
    やはり、読むときに「分析」とか「検証」という気持ちが入り込むと「鑑賞」にはマイナスのようです。
    で、「ある程度たまってからでいいや」という気分になったら、今度はなかなか作業が進まなくなる(笑)。
    そういうわけです。
     
     
    No.1069 【登場人物の居住地】 投稿者 : でるもんた・いいじま : 2007/05/09 06:11
    マリみてでは多数の人物の家庭や通学風景が描写されています。
    そこで、登場人物たちはいったい東京のどのあたりに住んでいるのか、作中の記述から推測してみませんか?
     
    -1- No.1070 【Re: 登場人物の居住地】 投稿者 : でるもんた・いいじま : 2007/05/09 06:29
    まず大学1年生世代ですが、この世代では

    1.加東景がリリアン女学園の近くに下宿している(『パラソルをさして』)

    2.佐藤聖、柏木優とも、許されるならクルマで通学したいくらいには大学から離れているが、具体的にどこなのかについては分からない。(どの巻だったか、「あの辛子色の車はどうした」「リリアン女子大は車通学禁止なんだ」「花寺大学もだよ」というやり取りがあります。また、「略してOK大作戦(仮)」には、福沢姉弟が「バスと電車とバスを乗り継いで、加えて徒歩10分かけて」柏木家にたどりついたとの記述があります。)

    ということくらいしか分かりません。


    次に高校3年生世代。

    まず令は、学校から徒歩10分(だったっけ?)の場所に住んでいます。鉄道の駅からリリアンに向かうにはM駅北口からバスがデフォルト(無印)で、地理的にリリアンのモデルになったのは市境をまたいで西東京市に入ったところの武蔵野女子学園とされていますから、リリアンの所在地は西東京市ということにしておきましょう。そうすると、支倉家とリリアン女学園は同じ市内通話エリアに属していますから(『黄薔薇革命』、三奈子が令に電話をかけたときに「不要な市外局番」をつけたとある)、支倉家も西東京市です。

    小笠原家は、「直線だと(支倉家から)意外と近い」(「薔薇のダイアローグ」)ので、中央線の北側と分かります。ではM駅より西か東かというと、お正月の合宿のためにM駅から祐巳が電車に乗ったら、千葉県(とだけここでは限定しておきます)からやってきた乃梨子が咲きに同じ車両に乗っていましたから、電車の向きは西行きです。というわけで、M駅から北西方向と確定します。

    長くなるので切ります…
     
    -2- No.1071 【Re: 登場人物の居住地】 投稿者 : でるもんた・いいじま : 2007/05/09 06:55
    次に2年生世代。

    祐巳はM駅南口までバスで通学しています(無印)。というわけで、三鷹市か調布市あたりでしょう。

    由乃はいうまでもなく支倉家と同じ敷地内に住んでいますから(たぶんあの時は、令パパと由乃ママの兄妹か、その親の共有地でしょう)、西東京市。

    志摩子は「H市」と書いてあります(「銀杏の中の桜」、タクヤからのメール)。で、董子のマンションよりも郊外(ということは西側)で、かつ、最寄り駅からは私鉄でも山手線に出られる(「おじいさんと一緒」)ことから、ファンの間では八王子というのが定説になっているようです。でも、イニシャルHで私鉄もJRもある場所といえば、ほかに拝島があるんですよね…。

    桂さんは中央線でM駅より西側(無印)。


    で、1年生。

    乃梨子が下宿している董子のアパートは、状況証拠ですがM駅よりも西側でしょう。M駅=三鷹だとして、それより東側ならば人身死亡事故が発生しても黄色い各駅停車は比較的早く復旧しますし、吉祥寺から京王井の頭線、荻窪から地下鉄丸ノ内線などと迂回路もたくさんありますし、バスで私鉄の駅に出るのにも時間はかかりません。

    乃梨子の実家。ここからは、「毎日朝晩通うのは大変だけど、滞在時間が短くてもよければ楽々と日帰りできる」という微妙な位置にあります(「特別でないただの一日」、中学時代の同級生が遊びにくる;「くもりガラスの向こう側」、実家から小笠原家に直行)。で、乃梨子が試験を受けられなかった学校は「公立」とは書いてあるが「県立」とは書いていないので、市立か都立ではという推定が成り立ちます。そのへんの条件で受験偏差値の高い高校を探してみると、市立千葉高校あたりだったのではと推測がつきます。つまり、千葉駅周辺ですね。もしかしたら千葉駅よりも下り方向が最寄り駅かもしれなくて、そうだとすると始発電車に乗ってもM駅に8時着は不可能になります。

    瞳子。確定的なヒントがありません。ただ、柏木家によく遊びに行っていること、養母が流産して療養するのに近所の病院ではなく秩父の義父の病院を選んでいることから、やはりM駅より西側という可能性が高くなります。もっとも、秩父の祖父の所へは泊りがけでないと十分な滞在時間が取れなさそう(「あなたを探しに」)なことから、M駅より東側という可能性もあります。このへんは続刊で明らかになることでしょう。

    可南子、菜々は今のところ一切不明です。
     
    -3- No.1135 【Re:登場人物の居住地】 投稿者 : 飛世 : 2007/11/03 09:57
    ごきげんよう。はじめまして。
    祐巳の家の場所ですが私はこのように推定しました。異論があるのは当然と思っています。

    1.由乃が手術した病院に行くときにバスに乗ってM駅に行き、そこからまたバスに乗って、住宅地の中にある大きな病院に着いているのでこれはKD病院です。(私の兄も由乃と同じ手術をそこで受けました)
    2.KD病院に1本のバスや徒歩で行っていないので祐巳の家はM駅から南西になります。
    3.M駅まで20数分で着くので天文台の東あたりでしょう。

    さらに詳しく説明しますと「ロサ・カニーナ」より『JR線と私鉄線の駅の間を結ぶこのバスは、いくつかの大きな通りをまたいだり学校や団地や病院といった人の乗り降りが多いバス停を抱えていることもあって、時刻表通りに来ることはほとんどないのだ。』となっています。
    まずJR線からリリアンへはM駅、K駅、MS駅からのバスがあります。
    そしてJR線と私鉄線の駅の間を結ぶバスには、西武線を除くとM駅ーSG駅、K駅ーSG駅、M駅ーCF駅、MS駅ーCF駅ーKM駅、M駅ーKGY駅などがありますが、通学にM駅を経由しているのでM駅ーSG駅かM駅ーCF駅のどちらかを利用していることになります。
    M駅ーKGY駅だと約5kmで25分もあればKGY駅まで着いてしまいかねないし、KD病院に行くのにM駅まで行かずにバスの乗り換えで行くはずですので違うでしょう。
    そしてKD病院にM駅経由で2本のバスで行っている(M駅ーSG駅は途中でKD病院前がある)のでM駅ーCF駅に決まりです。

    そのバスの経路はCF駅から甲州街道を西に進み、上石原で天文台通りを北に向かい、東に折れて連雀通りに入り、M通りを北に行ってM駅に到着します。
    そのどのあたりかは「子羊たちの休暇」で「朝早いから車で15分もあればM駅に着く」とあるのでバスで15分以上の場所になり、約20分だと大沢。25分で天文台の南あたりになるわけです。駅からは約5.6kmです。

    さらに「ロサ・カニーナ」で「いつもは二十分以上かかる道のりが、今日の所要時間は何と半分以下というからすごい。」ですから天文台近辺に決まります。
    いつ来るんだか時刻表があてにならない路線というのは私の経験では本当のことです。(私は10年ほど利用しました)
    このあたりの天文台通りの西側は天文台の敷地ですから民家があるのは東側。「ロサ・カニーナ」で「バス停まで徒歩約七分」になっていますから、おそらく1本東の通りになるかと思われます。

    途中下車して本屋さんに寄るならば、連雀通りから左折して天文台通りを南に行って2つめのバス停にTSUTAYAがあります。

    祐巳の家はバス停としては「天文台前」「HSG前」のどちらかでしょう。朝早く坂を登りたくなければ「HSG前」ですね。すぐ南に野川が流れていて南西が低いゆるやかな坂道になっています。
    HSG前からならば200m西に古八幡社があります。お稲荷さんではありませんし、30cmのお社でもありませんが10分程度で行ける神社ならこれかと思います。
    天文台の南、天文台通りの西に祐巳の家があるとするとこの神社に近過ぎますのでバス停までの時間7分、神社までの時間10分からすると天文台通りから東で道路を約500m進んだ場所が妥当です。
    近くの民家の庭にでも30cmくらいの社のお稲荷さんがあれば、そちらがよりふさわしいですがそこまではわかりませんので・・・

    ただし、このあたりにアニみてに出てきたような祐巳の家らしき姿の家はありません。探すだけ無駄ですのでやめましょう。
     
    -4- No.1139 【Re: 登場人物の居住地】 投稿者 : 管理人(ワトソン) : 2007/11/04 21:40
    ようこそ、飛世さま。
    詳しい考察ありがとうございます。
    私は残念ながら東京の地理はよくわからないので、考察の凄さもわからないのですが。
     
    -5- No.1141 【祐巳ちゃんの家はどこ?】 投稿者 : 朱夏 : 2007/11/18 15:11
    飛世さまの考察、興味深く読ませていただきました。
    実は私も、祐巳ちゃんの住所は深大寺近辺だろうと思っておりましたので、バス路線に沿った詳細な裏付けに感心致しました。
    でも、この近辺の地理に詳しい方でないと、何の事やらさっぱりですね。(笑)
    飛世さまのイニシャルトークを、もう少し分かりやすく解読するなら、以下の通りかと。
    なお、「マリみて」はあくまでフィクションであるという前提に立つなら、あえて地名をイニシャルにする必要もないと考えました。以下きわめて具体的な施設名、住所が書かれておりますが、あくまでここだけの推理ゲームであることをご理解下さい。
    ・・・もっとも、実際に現地に赴いて確かめる人も、いないと思いますけど。(笑)

    <由乃ちゃんが心臓手術をしたと考えられている病院>
    杏林大学病院:http://www.kyorin-u.ac.jp/hospital/index.html
    <天文台>
    東京国立天文台、武蔵野キャンパス:http://www.nao.ac.jp/index.html

    <中央線と京王線を結ぶバス路線>
    小田急バス:JR三鷹駅ー京王仙川駅(M駅ーSG駅)、JR吉祥寺駅ー京王仙川駅(K駅ーSG駅)、JR三鷹駅ー京王調布駅(M駅ーCF駅)、JR武蔵境駅ー京王調布駅ー小田急狛江駅(MS駅ーCF駅ーKM駅)
    京王バス:JR三鷹駅ー京王井の頭線、久我山駅(M駅ーKGY駅)
    <バス路線図については、以下を参考に>
    小田急バス:http://www.odakyubus.co.jp/ →路線バス→吉祥寺・武蔵野地区
    京王バス:http://www2.keio-bus.com/index.html 路線バス→路線図
    <祐巳ちゃんの、最寄りと推測されるバス停>
    「国立天文台前」もしくは、「羽沢小学校前」

    飛世さまの考察によると、だいたい以下のあたりが結論かと。
    <祐巳ちゃんの住所候補>
    三鷹市大沢1丁目、調布市深大寺北町7丁目、調布市深大寺元町4丁目
    <参考Map>
    ご興味のある方は、↓こちらの地図で、上記アドレスを検索してみて下さい。
    縮尺1/8000で、飛世さまのおっしゃる古八幡などの、バス停周辺状況がわかります。また、縮尺1/21000まで拡大すると、JR沿線までの地形全体像を確認出来ます。
    マピオンMap:http://www.mapion.co.jp/


    祐巳ちゃんがいつも利用するバス停については、「ロサ・カニ、長き夜の」p156に記述があります。このバス停が、天文台通りにあると言うのが、飛世さまの説です。
    天文台通りとは、JR三鷹駅南口から、井口新田、天文台北などの交差点を通って、上石原で甲州街道に突き当たる、南北5kmほどの街道です。(上記Mapを参照)
    天文台通りの西側には、国立天文台の他、国際基督教大学、富士重工などの広大な敷地があって、全体的に鬱蒼とした武蔵野のイメージが残っています。さらに、甲州街道に突き当たる手前に調布飛行場もあって、道路の西側に住宅地は極めて少ない。天文台通りの交通量は、終日決して少なくありませんが、夜になるとうす暗くて歩行者も無く、女性の一人歩きはちょっと怖い。

    本文の記述から、天文台通りのバス路線であると仮定するならば、特に、JR武蔵境駅ー京王調布駅ー小田急狛江駅の路線は確かに天文台前に来るまで、甲州街道、旧甲州街道、東八道路をまたぎ、慈恵医大病院や周辺のいくつもの団地を通ってきます。従って、京王線の踏切渋滞や調布駅の道路混雑の影響を受けて、もっとも遅れがちな路線です。
    ・・・ただしこれは、三鷹駅には行きません。だから祐巳ちゃんは、時刻表に正確な(比較の問題ですけど)京王調布駅ーJR三鷹駅行きを利用しているとも考えられます。

    私の考えでは、上記の住所から三鷹駅に行くには、天文台通りより武蔵境通りに出て、神代植物公園前から乗った方が便利なように思えます。それに、こちらの方が開けていて、調布から三鷹、あるいは吉祥寺へ向かう多くのバス路線があります。
    しかも神代植物公園前は、三鷹駅行き始発バスもあるので、私なら間違いなくそちらを利用すると思う。・・・けど、そうすると原作の記述と違いますね。
    あと、羽沢小学校あたりから富士重工前あたりまで、天文台通は谷筋(登り勾配)になっています。従って天文台通りから、高台を走っている武蔵境通りに行こうとすると、けっこうな登りになって、特に朝はきついかも。

    さて、祐巳ちゃんの住所は上記以外にも、深大寺周辺ならどこでも可能性があります。
    ただし、上連雀8〜9丁目や深大寺東町となると、杏林病院のすぐ近くです。
    祐巳ちゃんは由乃ちゃんのお見舞いのため、学校帰りに何度か病院に寄り道している。手術の前日もお見舞いに寄っているけど、そのあと帰宅するために、M駅行きのバスに乗った。(「黄薔薇革命」p172) これ、もし歩いて帰れる距離に自宅があるとしたら、わざわざ三鷹駅を経由するのは、あまりに遠回り!
    しかしまあ、夜道を歩くのを避け、あえて遠回りしたとも考えられます。あるいは、途中でバスを乗り換えたかも知れない。
    いずれ、いろいろ調べるほどに、飛世さまの説は妥当に思われます。

    以上、やたらとローカルな話ですみませんでした。(^_^;)

    すみません、さっそく修正です。(-_-;)


    ×縮尺1/8000で、飛世さまのおっしゃる古八幡などの、バス停周辺状況がわかります。
    ○縮尺1/3000で、飛世さまのおっしゃる古八幡などの、バス停周辺状況がわかります。

    ×天文台通りとは、JR三鷹駅南口から、井口新田、天文台北などの交差点を通って、
    ○天文台通りとは、JR武蔵境駅南口から、井口新田、天文台北などの交差点を通って、
    追加:2007/11/18 15:37
     
    -6- No.1142 【ついでに・・・】 投稿者 : 朱夏 : 2007/11/18 15:28
    重箱の隅を突くような補足。(笑)
    祐巳ちゃんは、ロサ・カニーナという薔薇の名前を、真っ先に図書館の図鑑で調べています。もし、子供の時から深大寺近辺に住んでいたなら、すぐそばの神代植物公園に、日本有数のバラ園があることを知っていたはず。
    しかしこれも、薔薇さま選挙がまだ1月のことであり、バラの花は季節はずれだったということかも。
    なお神代植物公園には、原種のバラのエリアもあって、ロサ・カニーナはもちろん、ロサ・キネンシス(コウシンバラ)、ロサ・ギガンティアを見ることが出来ます。(花の見頃は、四月末〜五月中旬まで)
    案内表示では、ロサ・フォエティダもあることになっていますが、既に枯れてしまったのか、今は何処にもありません。3年前まで、八重咲き種のロサ・フォエティダ・ペルシアナを見ることが出来たのですが、これも何故か一昨年、根本からばっさりと切られてしまいました。(株は残っているので、いつかまた咲くでしょうけど)
     
     
    No.1143 【新刊「キラキラまわる」】 投稿者 : でるもんた・いいじま : 2007/11/22 09:49
    まんが王倶楽部に新刊情報が出ましたね。
    やっぱり祥子の「奇行」は運転免許で間違いないようですw
    管理者コメント
    ネタバレモードを解除しました。
     
    -1- No.1144 【Re: 新刊「キラキラまわる」】 投稿者 : 管理人(ワトソン) : 2007/11/22 23:16
    まんが王倶楽部に新刊情報
    確認しました。
    http://www.mangaoh.co.jp/topic/maria.php
    予想はおおむね当たりっぽいですが、瞳子の名前が無い!
    まあ、「あらすじ」の文章に無いだけで、出番が無いなんて事はないと思いますが(笑)。
    「薔薇のミルフィーユ」での遊園地デートは重苦しいものになってしまったので、今度こそはただただ楽しい遊園地になってほしいです。
     
    -2- No.1145 【Re: 新刊「キラキラまわる」】 投稿者 : 管理人(ワトソン) : 2007/12/10 01:15
    まんが王で表紙イラストが公開されました。
    http://www.mangaoh.co.jp/topic/maria.php

    おやおや、祐巳ひとりとは珍しい、というか「子羊たちの休暇」以来ですね。
     
    -3- No.1146 【私服!】 投稿者 : でるもんた・いいじま : 2007/12/24 07:03
    表紙が私服というのも割と珍しいですよね。くもりガラスが着物でしたけど、着物は別格と考えるのが相当でしょうし…
     
    -4- No.1147 【Re: 新刊「キラキラまわる」】 投稿者 : 奇士乃 : 2007/12/27 20:30 :
    え〜、ご無沙汰してます。
    感想です。「キラキラまわる」くわしくはあたしのブログの方で……

    今回のメインイベント。

    ツンデレ瞳子!通訳付き!

    ネコミミ可南子!!挿絵付き!!!


    ・本を開いて
    おお!噂には聞いていたけれど、可南子嬢がいる!
    そしてようやく、ついに、瞳子ちゃんの肩書きが「紅薔薇のつぼみの妹(ロサ・キネンシス・アン・ブゥトン・プチ・スール)」になりました。……長かったなあ。

    ・おでこに『M駅』と書かれた○○○○が、バス停目指して滑り込んでくる
    スゴイものを想像してしまいました……

    ・年上好み
    だってシスコンですもの(ぉ

    ・注意報再び
    お互いにくすぶっている感じですな。卒業式が済んでもしばらく引きずるかもしれない。4月にならないと解決しようのないことかな。実際に菜々ちゃんが入学してからでないと。壁の厚さはここにも影響してますね。

    ・「どうってことない話」
    ……どっ……どぉうえぇぇぇぇぇ!? なにが「どうってことない」ですかっ
    予想もしないところからピンポイント狙撃された感じでしたよ。びっくりしましたし、乃梨子ちゃん同様かなりショック受けましたよ。
    それでも「もしかしたら」と予測させるような要素がないわけではなかったんですよね。タクヤ君の年齢など。しかし、これだけの要素からこの結論を導くのは短絡と思います。瞳子ちゃんに関しては、小公女、ジョアナといったかなり強い要素がありました。それに比べるとかなり小さい。
    ……思うに、これが「どうってことない話」になったのは、決定打としては乃梨子ちゃんと知り合ってからなのではないかなあと思いますよ。その前段階もありますけれど。祐巳や静様との出会いが大きかったかな?
    少なくともこの話の段階において、本人にとっては「どうってことない話」になっているのは本当なのでしょうけれどね。まあ、ここに関してはまだいろいろ話題にできそうですよ。

    物語をメタでみたとき、「後付けっぽい」という感じもしますが……これがもしかしたら、「扉」で発生した「予定外」のしわ寄せなのかもしれない、とか思いました。瞳子ちゃんに関する話の用意周到さからすると、兄登場の頃にはすでにあった設定のように思います。

    ・蔦子さんのカメラ
    ライナスの毛布、ってのはちょっと違うのかな?いや、「守護者」というのなら同じことかなぁ?でも、「得意技として身につけたもの」でもあるわけですし。
    間合いずれにしても、今回の蔦子さんはいつもよりもいい感じでした。

    あと、克美さんもいい感じでした。

    なんか盛りだくさんでしたねぇ。
     
    -5- No.1148 【キラキラまわる】 投稿者 : いわし : 2007/12/27 21:33
    瞳子の肩書き
    ルビは「ロサ・キネンシス・アン・ブゥトン プティ・スール」が正しい表記だと思うんですが…。
    登場人物紹介のページは編集者の方(もしくはデザイナーさん?)が作っているのではないかと思うんですが
    いつも微妙にクオリティが低い気がします…。

    志摩子さんの秘密
    Webコバルトで聴けるコバルトときめきWebラジオで今野先生が
    後付けではなく以前から考えていた、とはおっしゃっていますね。
    それを信用していいのかは別の話ではありますけど。
    確かに秘密には驚いたんですが59ページの「重荷になったの?」という文だけ読んだ瞬間
    比にならないくらいショックを受けました。
    乃梨子と志摩子さんの姉妹成立は「私はロザリオの重さなんて分からないから」で始まってますからね
    後で勘違いと分かりましたが、その時は姉妹関係の根幹が揺らぐのかと物凄い衝撃で。
    秘密が明らかになった時は逆にホッとしてしまいました。

    「扉」
    「予定外」は乃梨子が100数える瞳子のもとに来てしまった事、
    それは次の巻で「あんな事があったのに何事もなかったかのように…」と乃梨子に語らせることで
    最小限の影響でリカバリー済み、なんじゃないかと考えています。
    推測過多だし本当のところは分かりませんけどね。
     
    -6- No.1149 【Re: 新刊「キラキラまわる」】 投稿者 : 管理人(ワトソン) : 2007/12/27 22:13
    志摩子さんの秘密
    志摩子さんにとって「秘密でもなんでもない、どうってことない」ことなんですよね。
    例えば菜々ちゃんの場合・・・
    「どうして田中じゃないの?」
    「お祖父さんの養子になったんだって」
    「へー」
    で済んでしまうのに、志摩子さんの場合だとおおごとになってしまう。
    でも・・・
    「ねえねえ、志摩子さんにはお兄さんがいるんだって知ってた?」
    「えぇーっ、知らないよー。ほんとー?」
    とまあ、兄がいるだけでみんな驚いてしまいます。それが志摩子さん(笑)。
    これが乃梨子ちゃんだと・・
    「乃梨子ちゃんには実の妹がいるって知ってた?」
    「知ってるよ。たぶんみんな知ってると思うけど」
    という感じになるんでしょうね。
    要するに志摩子さんは自分のことを普段からほとんど話さないひとなんですね。乃梨子ちゃんに対しても。もちろん、秘密にしているわけではなく言葉が少ないだけなんですが。
    だから、兄がいるだけでみんな(読者も)驚く。
    で、今回は出生に関わることだからさらに驚いてしまう・・・

    それはそれとして(笑)。

    祥子さまは普通に教習所にいってました。
    一発試験という予想は大ハズレでした(笑)。
     
    -7- No.1150 【まだ入手していませんが…】 投稿者 : でるもんた・いいじま : 2007/12/29 17:36
    普通に教習所に
    まあ順当なところでしょう。一発試験の場合、申請・仮免許学科試験→仮免許実技試験→本免許申請・学科試験→実技試験→どこかの教習所で取得時講習→本免許受取、と、最低5日は平日が潰れます。
    公認教習所なら、実技試験と取得時講習がカリキュラムに含まれていますから、平日を潰すのは1日で済みます。
     
    -8- No.1151 【Re: 新刊「キラキラまわる」】 投稿者 : 朱夏 : 2007/12/29 22:57
    ごきげんよう。
    いろいろ感じたことを、いつものようにダラダラと。

    沢山のカップルが、一気に登場する。紅、白、黄に、蔦・笙。そして瞳・可南。場外で由乃・奈々、笙子・克美。おまけに優・祐麒と、もういっぱいいっぱい、盛り沢山。
    なので、もろもろ新しいトピックスがありながらも、さくさくと話が進んだ感じ。
    このところの「マリみて」には、こうした「あの人は今」の傾向がしばらく続いている。なのでスールの心の葛藤への掘り下げが浅く、ちょっと食い足りなく思うのは無い物ねだり?
    まあ「マリみて」は、描かれてない行間を読む力が必要だったりする。それを知るからこそ、幅広い年齢層の読者に受けているのだろうけど。

    ところで現在、Webコバルト「ときめきWebラジオ」で、ゲストに今野先生と、伊藤美紀さん(=祥子さま)が出演している。この話を聞くと、雑誌コバルト2月号に短編が掲載されるらしい。しかもそれが初の前後編(後編は4月号掲載)であり、既知のキャラはいっさい登場しないとか。
    今野先生としては薔薇ファミリーについて、ほぼネタが出尽くした感があるのだろうか? 「マリみて」が今後も続くとしたら、その視点は徐々に、一般生徒に移って行くのかも知れない。

    さて、遊園地で盛り上がろうという一日の朝、何故か全員が鬱の状態。
    しかしその気持は、とてもよく分かる。個々の理由はそれぞれあるにしても、至上の喜びを眼前にすると、人間はあえて心の中に根拠のない不安を呼び寄せるもの。つまりリリアンの少女達は、これまで乗り越えてきた困難があったからこそ、今こそが最も幸せであることを、それぞれ無意識レベルで理解しているのだろう。
    お話しのトーンを、いったん鬱の状態からハイに持って行く、こういうところ今野先生は、人の心の描き方がやっぱり上手い。

    以下、個々のスール(カップル)について。

    <祥子・祐巳>:ひと言で言えば平和。祥子さまの「想い出のプレゼント」選びの際、祐巳は「食べて消えちゃう物がいい」(p170)と答える。こうした「形より心」を重視する関係の保ち方は、以前に二人が確認しあった「特別でないただの一日」という言葉に通じる所がある。おそらくこのまま紅薔薇スールは、さほど大きな事件もなく、穏やかに祥子さまの卒業を迎えるだろう。

    <志摩子・乃梨子>:今回、最大の爆弾! 何だかこのスールの、根深い問題を見たような気がする
    複雑な家庭事情は、志摩子を出来すぎで子供っぽさの少ない性格にした。やはり彼女は、家族の悲劇を経てシスターになることを決意した久保栞と、どこか似た思考回路を持っている。聖が、志摩子に惹かれながらも深入り出来なかった理由が、これで納得できる。
    そうした葛藤から来る苦悩を、とてもクレバーに救ったのが乃梨子だった。しかし頭の良い乃梨子は、志摩子を支えると言いながらも「出来すぎな妹」であるが故に、肝心な所で志摩子の心の闇に触れられないでいる。
    白薔薇スールの一見穏やかで美しい関係は、少し危うい。
    もっとも、「ときめきWebラジオ」での今野先生のお話を聞くと、志摩子の家庭事情はあまり深く追及しないらしい。しかし今後二人に待っている時間は、これまで祐巳が祥子と過ごした山在り谷在りだった時間に匹敵する。それを思えば一年は長い。それは志摩子よりむしろ、乃梨子にとって負担の多い試練になるかも知れない。
    今後の展開が、最も気になるスール。

    <令・由乃>:密度が濃すぎた関係故に「大人のつきあい」になるまで、普通以上に精神的ハードルは高い。由乃がもっと気楽に一学年下のスールを作っていたら、それも少しはましだったと思う。しかし由乃は、令との間に江利子さまといえど、いっさいの他者の介在を拒絶していた。
    一般的にスール制度は、「百合」の文脈で語られることが多い。しかし私は、スール制度の「イニシエーション(大人になるための通過儀礼)」としての側面に注目している。つまりこの制度を通じて、少女達は他者との関わり方を学び、「妹」から「姉」へという立場の転換を経験する。このことで、大人の女性としての社会的責任と役割を獲得して行くのである。そう言う意味では、良くできた制度だと思う。またそうでないと、学校の教育システムとして受け入れられなかっただろう。
    令・由乃スールを見ていると特に、スール制度のイニシエーション的役割が、鮮明に見えてくる。ところが由乃は、「妹」から「姉」になることを無意識に避けてきた。なのでこの時期、そのツケが一気に回ってきたと言う所か。
    そもそも令は、「おばあちゃん」として最適な性格。なのにそう言う人に限って「孫」に恵まれない。つくづく気の毒な人。しかし令にも、由乃に対して「指導が足りなかった」責任はあるのだ。きっと令は今、嫌になるほどそのことを自覚しているだろう。

    <蔦子・笙子>:この二人は、まだスールの契約をしていない。蔦子が「孤高」にこだわるのは何故? それを知るには、彼女の内面の問題が見えてこないとどうにもならない。
    蔦子は、カメラを「ライナスの毛布」に例えた。確かにカメラが、彼女の生い立ちで一定の役割を果たしたことはあったのだろう。しかし本当に、それだけなのだろうか?
    「ライナスの毛布」は、大人になるに従って忘れられて行く存在だ。ところが蔦子にとってカメラとの出会いは、宿命の出会いだったと思う。カメラは既に、蔦子の人格の一部となっている。
    蔦子は今、カメラに対する幼児的な執着を手放す時期が来た事を感じている。だが、ここでもし、自己実現の手段として再認識出来るならば、蔦子の次なるステップが見えてくるのではないだろうか。
    笙子は現在、言わば「遠慮がちな押しかけ妹」。しかしこの先、いろいろ難しい局面に遭遇するかも知れない。幼い笙子と比べて、大人っぽい蔦子との意識のギャップは大きい。それでも笙子は、蔦子の心を映すレフ板になれるだろうか? それは笙子が「可愛いお人形さん」に過ぎなかった過去から、脱皮するチャンスでもある。
    カメラ屋の、蔦子の伯父さんが良い味を出している。彼の存在は今後、蔦・笙スール誕生のキーになるのだろうか?

    <瞳子・可南子>:可南子はもともと苦労性で、とても気配りの出来る良い子なのだが、親しい人ほどシニカルに接する傾向がある。つまりそれは、不器用な「甘え」でもある。
    それは瞳子も同じで、心を寄せる人へのツンデレが治らない。
    ところが今回、二人ともその性格を逆手にとって新芸風を獲得。(笑)
    このところ、穏やかな可南子に不満を覚えていただけに、可南子の「天敵」復活は、じつに目出度い!
    今後も、このコンビ芸の継続を強く望む。d(>_<)bグッジョブ!

    <優・祐麒>:特になし。
    あ、そうだ。柏木と一緒に入ったお化け屋敷は、さぞかし怖かっただろう。(-_-;)

    <補足>:祥子さまが運転してきた車は何?
    柏木の唐辛子色の車(アニメではマセラティ)ほどには、祐巳が驚かなかった所を見ると、おそらくは地味なセダン。
    しかし祥子さまのお祖父さまは、ジーンズをプレゼントした時もヴィンテージを探してくるほどマニアックなお方。ガソリンスタンドのお兄さんが珍しがるぐらいなので、やはりたんなる高級車と言うより、希少な車種かと。
    となると・・・やはり渋い英国車で、王室御用達ベントレーあたりかなあ。ロールスロイスは、さすがにやりすぎかも。
    本来、免許とりたててで乗り回すような車じゃない所が、いかにもそれっぽい。
    うら若いお姉さんが、ベントレーのあちこちにこすり傷つけて平然と乗り回していれば、そりゃガソリンスタンドのお兄さんもビックリだ!(笑)

    PS.いわしさま
    不躾なことではありますが・・・「このラノベ2008」の、ランキング27位「マリみて」に、コメントを寄せてらっしゃる「いわし」様は、こちらにいらっしゃるいわし様と同じ方でしょうか?
    失礼ながら、見たことのあるHNを発見して、ちょっと嬉しかったもので。(^_^;)
     
    -9- No.1152 【このラノ2008】 投稿者 : いわし : 2007/12/30 16:05
    朱夏さま
    その通りです。
    内容は今考えると赤面ものですが、マリみてでコメント採用されてます。
    やっぱり勢いがあるコメントは強いのかなあ…
     
    -10- No.1153 【Re: 新刊「キラキラまわる」】 投稿者 : 朱夏 : 2007/12/31 07:14
    いわし様
    やはりそうでしたか。あのコメント、私もまったく同じだと思ったもので、失礼ながら笑ってしまいました。
    ここは、言い切った者の勝ちです。(笑)

    「ロサ・キネンシス・アン・ブゥトン プチ・スール」
    これ、もし「ティ」と表記していたら、欄内に収まらなかったのかも知れません。
    文字幅の制限上、やむなく「チ」にしたのではないかと。
    考えてみれば、「プティ・スール」の名が付く薔薇ファミリーは、祐巳・由乃以来、初めてとなります。
    巻で言うと「いとしき歳月」以来ですから、なんと7年ぶり!
    しかし瞳子ちゃんも「プティスール」の称号が付くのは、あとわずか。
    こうなったら新年度になって、フレッシュなメンバーを薔薇の館に、ぜひ早く迎えたいたいものです。
     
    -11- No.1154 【Re: 新刊「キラキラまわる」】 投稿者 : でるもんた・いいじま : 2007/12/31 08:36
    読了しました。
    思ったよりサクサクと話が進んでいくな、というのが私の印象です。
    たぶんこの巻も「子羊たちの休暇」同様に今後のための伏線のオンパレードなんでしょうけど、さてはたして何が隠れているのか…
     
    -12- No.1155 【祥子の車は?】 投稿者 : でるもんた・いいじま : 2008/01/01 00:00
    さて、一つだけ気になったのは祥子の車が左ハンドルだということ。
    普通ならとても若葉マークで乗る車ではありません。
    英国(や英連邦、インドなどの旧植民地)は日本同様に左側通行で、それに合わせた右ハンドルモデルもベンツなどからはちゃんと出ているのに、何ゆえ左ハンドルなのか…

    ちなみに、外車はウィンカーとワイパーの配置が国産車と逆で、左がウィンカー、右がワイパーになります。
    これはベンツの右ハンドルモデルでも同様で、国産車とは逆です。

    さて、運転免許と言えばあと1ヶ月ほどで祐巳も取れるようになるわけですが、今野先生はどんなボケを用意してくれるのか…
     
    -13- No.1156 【運転免許といえば…】 投稿者 : でるもんた・いいじま : 2008/01/06 12:16
    祐巳ちゃんがあと1ヶ月(作品内の時間で)で18歳、ということは今頃からそろそろ教習所に入学できる時期です。(一般的に教習所は、18歳の1〜6ヶ月前から入学可能です。)
    今野先生は祐巳ちゃんの免許取得をどのように描くおつもりなんでしょうか?案外、次の短篇集の糊代になったりして。
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